
【2022年最新版】蓄電池の補助金はもらえるって本当?その条件や金額について公開!
2022/03/01
「蓄電池って補助金があるって聞いたけどどれくらいの金額を受け取ることが出来るの?」、「蓄電池の補助金を受け取るための条件は?」など蓄電池の補助金に関するお問い合わせが増えています。
蓄電池の補助金を受け取るためには、どうすれば良いか分からないですよね。
蓄電池の補助金は1つ手順を間違えると補助金を受け取れない可能性が高いです。
そこで今回は、蓄電池の補助金で受け取れる金額や条件、国と各自治体から出ている補助金についてもご説明します!
目次
蓄電池の補助金は2種類
現在蓄電池に関する補助金は国からと地方自治体からの2種類です。
では、国からの補助金と自治体からの補助金にはどのような物があるのか見て行きましょう!
国
国から予算から出る補助金は、環境共創イニチアチブ(以下SII)という一般社団法人が補助金を出しています。
SIIとは、環境・エネルギー分野における社会システムやプロジェクトを改善していくことを目的とした法人です。
令和2年度で言えば「令和2年度需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証実験事業費補助金」として公募されていました。
このようにして年度ごとに名称が変わります。
自治体
国と同様に各自治体で蓄電池の補助金を出している地域があります。
自治体からの補助金のため、自治体によっては補助金を出していない地域もあります。
自治体からの補助金については、蓄電池を販売している販売店もしくは各自治体のホームページで確認するのが一番良いでしょう。
2022年の蓄電池補助金の詳細について
今年度、国から公募されている補助金はDER補助金です。
DER補助金は蓄電池とHEMS機器を導入することによって最大で66.8万円の補助金を受け取ることが出来ます。
では、DER補助金とは何かご紹介しましょう。
DER(VPP)とは?
DERとは、SIIが進める分散型エネルギーリソース(Distributed Energy Resources)の略称です。
昨年度まで実施されてVPPとは、バーチャルパワープラント(Virtual Power Plant)の略称で日本語で直訳すると「仮想発電所」とも言います。
令和3年度になって名称がVPPからDERに変更されました。
ではなぜSIIがここまでDERを進めるのでしょうか?
それは、電力需要が今後も増えると予想される中で、再生可能エネルギーで最も発電する太陽光発電システムの弱点を補うためです。
太陽光発電システムは、石炭や石油を燃やして電気を作る火力発電とは違い二酸化炭素は発生しませんし、原子力発電のように事故が起きる可能性も極めて低いです。
環境に優しい太陽光発電システムにも弱点があります。
太陽光発電システムの最大の弱点は、季節・気候・気温・時間によって発電量の変動が大きく、コントロールするのが難しいところです。
太陽光発電が発電している日中は、発電された電気を電気使用量の多い昼間に使うことが出来るので電気代の節約に繋がります。ですが、発電しなくなった夕方以降は家族が集まる時間帯になるので電力消費量のピークを迎えます。
夜の電力使用量のピークを迎える時間帯に太陽光発電は発電しないので、必要な電力は火力発電や原子力発電など従来の大規模発電に依存することになります。
そこでDERやVPPは太陽光発電で発電された電気を無駄にせず、火力発電や原子力発電など従来の大規模発電システムへの依存率を下げるために、自宅や工場などに設置している太陽光発電や蓄電池、電気自動車などで発電・蓄電された電気をIoT機器を活用して充放電を自動制御し、安定した電力供給に役立てるための仕組みを構築するためのシステムのことをDERやVPPと言います。
2022(令和4)年度の補助金に関する詳しい情報は出ていませんが、2021(令和3年)度と同じくらいの補助金が出る見込みなので、今後の動向に注意深く見ておくと良いでしょう。
蓄電池の補助金の金額について
国からの補助金は2021(令和3)年6月15日から始まった補助金がDER「令和3年度 蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業費補助金」(以下DER補助金)です。
DER補助金は昨年度公募された、令和2年度需要家側エネルギリソースを活用したバーチャルパワープラント(以下VPP)構築実証実験事業費補助金の名称が変わったものです。
令和4年度のDER補助金の内容は、
・蓄電池システム⇒初期実効容量1kWhあたり4万円もしくは初期費用の3分の1(設置費用+設置工事費用)
・V2H⇒本体費用1台あたり75万円もしくは設置工事費用40万円(定額)
・家庭用燃料電池(エネファーム)⇒本体費用1台あたり5万円もしくは設置工事費用2分の1(1台につき上限10万円)
・HEMSなど環境機器⇒上限10万円もしくは設置工事代金の2分の1(本体費用+設置工事費用)
今年度のDER補助金は、蓄電池とHEMSの金額に上限があります。
DERはVPPと違い販売店側に設置価格の目標を設定しています。
VPPの時は、販売店側が蓄電池の本体費用を安くして工事代金を高くする傾向があったため、DER補助金は1kWhあたりの価格を工事代込みで165,000円(税抜)と設定しています。
2022(令和4)年度も同じ程度の補助金が出る見込みです。
蓄電池の初期実効容量に関する詳しい記事はこちら⇒蓄電池の容量はどれくらいが適切?失敗しない蓄電池の選びかた
各自治体による蓄電池の補助金の条件
自治体の場合は、各都道府県から出る補助金と各市町村から出る補助金があります。
各自治体から出る蓄電池の補助金を受給するためには、どのような条件があるのでしょうか?
受給出来る条件についてご説明します。
補助金の金額や条件は各自治体で変わる
国が出しているDER補助金とは違い、各自治体から出る補助金については独自の条件・金額が設定されています。
自治体によって金額も様々ですし、補助金を出している自治体もあれば補助金を出していない自治体もあります。
各自治体からの補助金に関しては、お住まいの地域のホームページで確認するか各販売店に確認するのが良いでしょう。
都道府県の蓄電池補助金のケース
各都道府県ではどのような名称でどれくらいの補助金が出ているか、みなさんのお住まいの地域では補助金が出ているか気になりますよね。
いくつかの都道府県の補助金名称と条件についてご紹介します!
2021(令和3)年度の補助金をもとにご紹介します。
大阪府
大阪府:今年度の蓄電池の補助金はありません。
大阪府内の市町村
大阪府内の市町村が出している蓄電池の補助金は以下の通りです。
大阪市:今年度の蓄電池の補助金はありません。
市町村名:堺市
名称:令和3年度 堺市スマートハウス化支援事業補助金
受給金額:蓄電システム又はV2Hシステム⇒設置費用の5分の1(上限4万円)
受給条件:・蓄電池システム・V2Hシステムと太陽光発電システムの設置が必要。(既存太陽光発電システムを含む)
・2021(令和3)年2月1日~2022(令和4)年1月31日までの間に太陽光発電システムと蓄電システムを設置すること
・「さかいエコバンク」に入会していること
募集期間:2021(令和3)年6月15日~2022(令和4)年2月15日
市町村名:岸和田市
名称:令和3年度 岸和田市地球温暖化対策設備導入補助費用
受給金額:蓄電システム⇒上限5万円
受給条件:・蓄電システムと太陽光発電システムを同時設置
・蓄電容量が1kWh以上
募集期間:2021(令和3)年6月1日~2022(令和4)年4月1日
※令和3年度の補助金をもとに作成しています。
※大阪府内では、この他の地域でも補助金の出している地域もありますのでお住まいの地域のホームページでご確認下さい。
※令和4年度の補助金の詳細は、お住まいの地域のホームページで確認してください。
兵庫県
兵庫県:令和4年度の補助金申請はまだ始まっていません。
兵庫県内の市町村
兵庫県内の市町村が出している蓄電池の補助金は以下の通りです。
神戸市:令和3年度の補助金の募集はありません。
市町村名:西宮市
名称:西宮市エコ・エネルギー導入促進補助金
受給金額:・太陽光発電が既に設置されている場合⇒5万円
・太陽光発電と蓄電池を同時に導入する場合⇒10万円
受給条件:・2021(令和3)年度内に太陽光発電と蓄電池、既存の太陽光発電に蓄電池を設置すること
・先着順のため予算が無くなり次第終了
募集期間:2021(令和3)年7月1日~2022(令和4)年3月31日(工事後申請)
引用:西宮市HP
市町村名:尼崎市
名称:令和3年度 尼崎版スマートハウス普及促進事業
受給金額:蓄電システム⇒通常10万円
尼崎市内の設置業者で蓄電システムをした場合は15万円
受給条件:創エネ機器(太陽光発電システム・エコキュート・エネファーム)が既に設置されている。または、蓄電システムと一緒に新設する場合。
募集期間:第一次募集 2021(令和3)年4月1日~6月11日 ※終了しています
第二次募集 2021(令和3)年7月12日~10月1日
第三次募集 2021(令和3)年11月8日~2022(令和4)年2月4日
引用:尼崎市HP
※令和3年度の補助金をもとに作成しています。
※兵庫県内では、この他の地域でも補助金の出している地域もありますのでお住まいの地域のホームページでご確認下さい。
※令和4年度の補助金の詳細は、お住まいの地域のホームページで確認してください。
愛知県
愛知県が県として出している蓄電池の補助金は以下の通りです。
名称:愛知県住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金
受給金額:・蓄電池システム⇒一律10万円
・太陽光発電システム・蓄電システム・HEMS同時設置で162,800円
受給条件:・SIIに登録された蓄電池
・愛知県に在住している方
募集期間:2021(令和3)年4月1日~2022(令和4)年3月31日
引用:愛知県HP
愛知県県内の市町村
愛知県内の市町村が出している蓄電池の補助金は以下の通りです。
市町村名:名古屋市
名称:令和3年度 住宅等低炭素化促進運動
受給金額:蓄電池システム1kWhあたり15,000円(上限6kWh 90,000円まで)
受給条件:太陽光発電システム・蓄電システム・HEMS同時に導入すること
募集期間:2021(令和3)年4月19日~2022(令和4)年2月28日(工事前申請)
引用:名古屋市HP
市町村名:豊橋市
名称:令和3年度 家庭用エネルギー設備等導入補助金
受給金額:蓄電システム⇒1kWhあたり1万円(上限7万円)
太陽光発電システムと蓄電システムとHEMSを同時設置で12万円
受給条件:・先着順のため予算に達した場合は終了
・SIIに登録された蓄電池のみ
・とよはしエコファミリーに登録している。
募集期間:予算に達するまで募集(工事前申請)
引用:豊橋市HP
※令和3年度の補助金をもとに作成しています。
※愛知県県内では、この他の地域でも補助金の出している地域もありますのでお住まいの地域のホームページでご確認下さい。
※令和4年度の補助金の詳細は、お住まいの地域のホームページで確認してください。
今回ご紹介した自治体以外にも補助金を出している自治体がありますので、お住まいの地域の自治体のホームページをご確認下さい。
蓄電池の補助金の申請方法
蓄電池の補助金申請は条件や手順、申請期間を間違えると補助金を受給出来ません。
今回は国のDER補助金に絞って受給条件、申請期間、手順についてお伝えします。
※令和3年度の資料をもとに作成しています・
条件
DER補助金の受給条件は、
・DER実証実験に参加すること
・太陽光発電システムが設置されていること
・これから太陽光発電と蓄電池を同時に設置すること
・SIIの認定を受けている種類の蓄電池とHEMSを指定の認定を受けている業者で設置すること
・販売店側の販売目標価格が蓄電システムと工事代金の合計が165,000円(税抜)であること
・HEMS機器の価格が上限25万円(工事費込)になっていること
今年度SIIの認定を受けている蓄電池メーカーは以下の通りです。
・株式会社NFブロッサムテクノロジー(伊藤忠商事スマートスターシリーズ)
・オムロンソーシアルソリューションズ
・カナディアン・ソーラー・ジャパン株式会社
・シャープ株式会社
・京セラ株式会社
・スマートソーラー株式会社
・株式会社正興電機製作所
・田淵電機株式会社(アイビス7)
・長州産業株式会社(スマートPVシリーズ)
・ニチコン株式会社
・ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社
出典:SIIホームページ
これだけでは、実際どれくらいの補助金が貰えるか分かりませんよね。
例えば、今年度最も補助金額が大きい長州産業スマートPVマルチ(蓄電容量16.4kWh 初期実効容量14.2kWh)の場合、
初期実効容量14.2KWh×40,000円/1kWh=568,000円
HEMS機器10万円
合計668,000円の補助金を受給することが出来ます。
※蓄電池の初期実効容量によって補助金の金額は変わります。
申請期間
DER補助金の申請期間は以下の通りです。(2021年度スケジュールを参照)
・申請期間:2021年6月上旬~予算終了まで。
・系統連系期限:2021年12月24日
・実証事業期間:2022年1月頃(実証事業期間は1週間程度)
・事業完了日および実績報告期限:2022年2月10日
※今年度のDER補助金は予算に達したので2021年度の募集は8月18日に終了しました。
手順
DER補助金受給までの手順は以下の通りです。(令和3年度のスケジュール参照)
(2)交付決定(申請から数週間)
(3)工事業者と契約←※注意
(4)連携運転開始 ※12月24日までに(蓄電池の設置工事完了+電力会社の認定・運転運転完了)
※電力会社の認定に関しては、数週間~数か月掛かることがあるので余裕を持って契約するのをおすすめします。
(5)実証事業(予定) 2022年1月頃
(6)報告書提出 2022年2月10日までに提出
(7)補助金交付
になります。連携とは蓄電池とHEMSを含む設置工事が完了していて、電力会社との認定および連携運転が完了している状態のことを言います。
自治体の補助金の申請方法は、各自治体によって異なりますのでホームページなどでご確認下さい。
蓄電池の補助金のまとめ
みなさんいかだったでしょうか?
今回のお話をまとめると、
・蓄電池の補助金は国からと自治体からの2種類!
・DERとは、分散型エネルギーリソース(Distributed Energy Resources)の略称のこと!
太陽光発電や蓄電池で発電・蓄電された電気を無駄なくIoT機器を活用して安定した電気供給に役立てるのためのシステムのことです。
・DER補助金は最大で668,000円受け取ることが出来る!
蓄電池の初期実効容量によって受けれる補助金の金額は変わります。
今年度のDER補助金は、予算に到達したため8月18日に受付が終了しました。
・自治体の補助金は、自治体によって金額も条件も違う!
お住まいの自治体のホームページで確認するのが一番良いです。
・補助金に順序がある!
順序を間違えると補助金を受給出来ないので、ホームーページで確認するか各販売店に問い合わせをすることをおすすめします。
蓄電池は、100万円を超える物ばかりなので補助金を使って少しでも安く購入したいですよね。
補助金を受け取るためには蓄電池の種類などの条件がたくさんありますので、事前に調べておく必要があります。
調べても分からない時は、各販売店に問い合わせするのも良いと思います。
エコの王様にも是非お問い合わせ下さい。
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