
【2026年版】マンションのエコキュートを設置・交換する費用相場は?できる条件やおすすめ機種をプロが解説
最終更新日:2026/07/04
マンションでエコキュートを使いたい、古くなった電気温水器を新しくしたいと考えたとき、まず気になるのが「そもそもマンションに設置できるのか」「費用はいくらかかるのか」という点です。
戸建て住宅だけでなく、マンションや集合住宅にも多くのエコキュートが設置されています。一方で、マンション用エコキュートは戸建て用と違う点が多く、商品選びや設置の条件で迷いやすいのも事実です。
結論から言うと、マンションにもエコキュートは設置できます。ただし新規での設置は構造的に難しく、実際は電気温水器や既設エコキュートからの「交換」が中心です。
この記事では、毎月100件以上のエコキュート設置・工事を行う「エコの王様」が、マンションでエコキュートを設置・交換できる条件とできないケース、費用相場、注意点、選び方、おすすめ機種まで解説します。
目次
マンションにエコキュートは設置可能だが、新規設置より「交換」が中心

マンション(集合住宅を含む)にエコキュートは設置できるのか、という質問をときどき受けます。結論だけを言うと、マンションにエコキュートは設置できます。
ただし、通常のガス給湯器からエコキュートへ新しく交換するケースは非常に稀です。そもそもマンション用のエコキュートは商品数が限られ、大家やマンションの管理組合から許可が下りないケースも多くあります。
エコの王様でも1年間で20〜30件はマンションでの交換工事を実施していますが、そのほとんどが「電気温水器⇒エコキュート」もしくは「エコキュート⇒エコキュート」です。つまり、新しく一から設置するのは難しく、すでにある給湯設備の「置き換え」が中心になると考えておくのが現実的です。
マンションで新規設置が難しい理由
マンションでガス給湯器の住戸へエコキュートを一から設置するのが難しいのは、戸建てにはない制約が複数重なるためです。
まず大きいのが「設置スペース」です。エコキュートはお湯を貯めておく貯湯タンクと、空気の熱を集めるヒートポンプユニットの2台を置く必要があり、玄関脇やベランダに冷蔵庫が入るほどの面積を確保しなければなりません。
専有面積に余裕の少ないマンションでは、この時点で設置場所が見つからないことが少なくありません。
次に「重量と強度」の問題です。貯湯タンクは満水時に500kgを超える製品もあり、設置面にはそれを支えられる耐荷重が求められます。バルコニーやパイプスペースの床は、もともと給湯機の常時設置を想定していない箇所も多く、強度の確認が欠かせません。
さらに「電源」も見落とせません。エコキュートの多くは単相200Vの専用電源を必要とするため、ガス給湯器の住戸では分電盤や配線の工事が追加で発生します。これに加えて、貯湯タンクを運び込むためのエレベーターや共用廊下の搬入経路、外観・共用部の使用を制限する管理規約も関わってきます。
これらの複数のハードルを同時にクリアする必要があるため、ガス給湯器の住戸へ新規に設置するのは難しいのが現状です。
多くは「電気温水器・既設エコキュートからの交換」になる
一方で、すでに電気温水器やエコキュートが設置されているマンションであれば、話は大きく変わります。前述したスペース・耐荷重・200V電源・搬入経路といったハードルが、設置当初からすべてクリアされているからです。
こうした住戸は、分譲時からオール電化を前提に設計されているケースが多く、貯湯ユニットを納めるための専用収納スペースが設けられていることもあります。既設の給湯設備と同じ場所・同じ条件に新しい機器を据え付けるため、工事の負担も戸建ての交換と大きく変わりません。
そのため、マンションでのエコキュート導入は「電気温水器⇒エコキュート」「エコキュート⇒エコキュート」への交換が基本になります。裏を返せば、現在ガス給湯器を使っている住戸では、まず管理規約と設置条件のハードルを越えられるかどうかが入口になります。
<電気温水器の収納BOX>

マンションでエコキュートに設置・交換できる条件
これまでの内容を踏まえると、マンションでエコキュートを設置・交換できるかどうかは、次の4つの条件を満たせるかで判断できます。
- すでに電気温水器か既設エコキュートがある
- 専有部に貯湯タンクの設置スペースがある
- 200Vの電源が確保できる
- 搬入経路が確保できる
これらがそろっていれば、マンションでもスムーズにエコキュートへ交換できる可能性が高くなります。
設置・交換が難しい・できないケース
反対に、次のような条件にあてはまる場合は、設置・交換が難しくなります。
- パイプスペースや収納に機器が収まらない
- 管理規約で設置が認められていない
- 重量や搬入の制約がある
- 都市ガス専用の設計になっている
判断に迷うときは、無理に進めず現地調査で可否を確認するのが確実です。図面上は問題なく見えても、実際の搬入経路や電源状況は現地でないと分からないことが多いためです。
マンションでエコキュートを設置・交換する際の費用・相場

戸建て向け(一般地用)のエコキュートは、容量370〜550Lで性能やメーカーにより40万〜80万円ほどかかります。
これに対して、マンション・集合住宅用エコキュートの相場は、メーカーにより異なりますが39万〜46万円が目安です。一般地用に比べると、やや割安になります。
ただし、販売店や工事内容・設置条件によって工事代金は変わります。サイズ変更が可能なマンションで一般地用を設置する場合は同等以上になることもあるため、現地調査をしてもらってから最終的な製品を決めるのが安心です。
なお、配管や基礎工事を伴う新規設置はさらに費用がかかります。ただし前述のとおりマンションでの新規設置は限られるため、多くは上記の交換費用が目安と考えてよいでしょう。
また、2026年度の「給湯省エネ2026事業」では、要件を満たすエコキュートの設置・交換に補助金(最大10万円)を利用できます。補助額や申請枠・締切は年度で変わるため、利用を検討する場合は最新情報を公式で確認してみてください。
マンションにエコキュートを設置・交換する際の流れ・注意点

マンションでの設置・交換には、戸建てにはない注意点があります。主なポイントは次の5つです。
1. 管理組合の規約・許可を確認する
マンションにエコキュートを設置するとき、まず最初にすることは管理組合の規約の確認です。「管理組合が契約している工事業者でないと工事できない」「容量や仕様を変更できない」といった規約があり、機種や業者を自由に選べないことがあります。現状が電気温水器の場合は電気温水器にしか交換できないこともあるため、販売店に連絡する前に規約を確認しましょう。
2. 設置スペース・搬入経路を確認する
貯湯タンクとヒートポンプの設置スペース、そして搬入経路を確認します。マンションでは、貯湯ユニットをメーターボックス内に、ヒートポンプをベランダに設置するケースが一般的です。満水時の貯湯タンクは500kgを超える製品もあるため、設置面の強度も必要です。スペースや強度が不足したまま設置すると、隣戸との境界トラブルや床の破損につながりかねません。設置場所の詳細は「エコキュートの適切な設置場所とは?後悔しない設置場所をプロが解説!」も参考になります。
3. 既設機種の容量・性能を確認する
マンション(集合住宅含む)にエコキュートを設置する場合は、事前に現在使っている給湯器の性能を必ず確認しましょう。
マンションの交換工事では、現在と同じ性能の製品にしか交換できない可能性が高いです。すでに設置されている機種の性能・容量を前提に設計されているため、「追い炊き機能を追加したい」「容量を1サイズ大きくしたい」といった変更は難しく、できても追加費用がかさみがちです。今使っている性能を基準に考えましょう。
4. 工事前の準備物と近隣への配慮
戸建てと違い、マンションでは工事当日までに準備物が必要なことがあります。よくある準備物は、以下のとおりです。
・エレベーターやロビーへの掲示物
・作業工程表
・エコキュートの図面
・工事許可証
販売店に依頼すれば用意してもらえることが多く、提出期限が決まっている場合もあるため管理組合と相談しておきましょう。
また、職人たちも騒音が出ないように注意して工事しますが、どうしても工具を使う時は音が出ます。マンションは構造上音が反響しやすくトラブルになりやすいため、隣や真下の住戸へ一声かけておくと安心です。
<エレベーターなどへの掲示物>

<作業工程表>

5. 壊れる前に早めに注文する
マンション用エコキュートは在庫を持つ販売店が少なく、受注生産で納品まで3ヶ月以上かかることが多いです。完全に壊れてからでは間に合わないため、交換を検討している場合は早めに注文しておくことをおすすめします。
マンションにエコキュートを設置する際の騒音と水漏れ対策

運転音・低周波の対策
エコキュートは主に深夜に稼働するため、ヒートポンプの運転音や低周波音が隣戸とのトラブルになることがあります。隣の住戸から距離をとって設置する、防振ゴムや防音材を活用する、寝室の窓と向き合わない位置に置く、といった配慮で軽減できます。マンションでは設置位置の工夫が特に重要です。
水漏れ・階下漏水への備え
エコキュートは配管をつなぐ金具やパッキンが経年で緩んだり割れたりして、水漏れが起きることがあります。戸建てと違ってマンションでは水漏れに気づきにくく、放置すると階下まで被害が及びかねません。メーカーによっては、水漏れを感知すると自動で給水を止める「エマージェンシーストップ」を備えた機種があり、規約でこの機能の搭載を必須とするマンションもあります。水漏れ時も安心なので、搭載機種を選ぶのがおすすめです。
マンション用エコキュートの選び方

マンション用エコキュートを選ぶときのポイントは次の3つです。
1. マンション・集合住宅用(コンパクト/薄型)を選ぶ
マンション・集合住宅用エコキュートと戸建て用の最大の違いは「容量とサイズ」です。戸建て用が370〜550Lを中心にラインナップされているのに対し、マンション用は180L・300L・370Lが中心で、全体にスリムで高さや幅が抑えられています。
これは、メーターボックスやパイプスペースといった限られた空間に収めることを前提にしているためです。一般地用(戸建て用)でも設置できるケースはありますが、設置場所に余裕がない場合は、はじめからマンション・集合住宅用を選んだほうが確実です。
設置スペースに少しでも不安がある場合は、無理に大容量・大型機種を狙わず、現地採寸をしたうえでマンション用から選ぶのが失敗しないコツです。容量を欲張ってサイズオーバーになると、そもそも設置できなかったり、搬入経路を通らなかったりするため、注意しましょう。
機種選び全般については【2026年】エコキュートおすすめ5選!メーカー比較と人気機種の選び方の記事も参考にしてください。
2. 静音性で選ぶ
マンションでは、運転音が隣戸トラブルに直結しやすいため、静音性はぜひ確認しておきたいポイントです。エコキュートは電気代の安い深夜帯に集中して稼働するため、ヒートポンプの運転音や低周波音が、静まり返った時間帯ほど気になりやすくなります。
戸建てなら隣家との距離で吸収できる音も、住戸が壁一枚で隣り合うマンションでは、振動や低周波が伝わりやすく、クレームの原因になりかねません。
選ぶ際は、カタログに記載された運転音(dB)の数値を確認し、できるだけ低騒音設計のモデルを選ぶのがおすすめです。あわせて、設置位置の工夫(隣戸や寝室の窓から離す・防振対策をする)と組み合わせると、騒音リスクをより確実に抑えられます。
3. 緊急時の安全機能で選ぶ
マンションならではの視点として、「水漏れ・災害時にどう守ってくれるか」という安全機能の有無も重要です。
特に注目したいのが、前述した「エマージェンシーストップ」です。これは配管などから水漏れを感知すると自動で給水を止める機能で、戸建てと違って水漏れに気づきにくいマンションでは、階下への漏水という大きなトラブルを未然に防ぐ役割を果たします。
加えて、停電・断水時に貯湯タンクのお湯や水を生活用水として取り出せる「レジリエンス機能」を備えた機種もあります。災害時の備えまで考えるなら、こうした安全・防災機能の充実度で選ぶと、長く安心して使えます。
エコの王様おすすめのマンション用エコキュート

2026年現在、マンション・集合住宅用エコキュートを販売しているのは、主に三菱・パナソニック・コロナの3社です。それぞれ特徴があるので紹介します。
三菱(コンパクトエコキュート/エコキュートライト)

引用:三菱電機公式サイト
三菱は一般地用でもトップシェアを誇るメーカーです。マンション向けには「コンパクトエコキュート(Sシリーズ)」と「エコキュートライト(Vシリーズ)」を展開しています。貯湯ユニットを収納ボックス(メーターボックス)に、ヒートポンプをベランダに設置できるのが特徴です。
水漏れ時のエマージェンシーストップ、配管自動洗浄の「バブルおそうじ」、フルオート/給湯専用の選択にも対応しています。
パナソニック(薄型タイプ)

パナソニックも一般地用でトップシェアのメーカーで、マンション向けには省スペースの薄型タイプを展開しています。なお、パナソニックのエコキュートは2026年に全機種がモデルチェンジされ、給湯省エネ2026事業の補助対象機種もあります。最新の型番・容量・仕様は公式情報で確認してください。
コロナ(集合住宅向け)

引用:CORONA公式サイト
日本で初めて家庭用エコキュートを販売したコロナは、集合住宅向けエコキュートもそろえています。容量は185〜370L程度まで対応し、全機種フルオートに対応しているのが人気です。配管自動洗浄の「おそうじconnect」や、停電・断水時に役立つレジリエンス機能を備えた機種もあります。マンションで370Lを使いたい場合にも対応しやすいメーカーです。
※掲載の型番・仕様は2026年6月時点のものです。最新の対応機種は各メーカー公式でご確認ください。
マンションのエコキュートに関するよくある質問

マンションで電気温水器からエコキュートに交換できる?
多くの場合、可能です。マンションのエコキュート導入は電気温水器からの交換が中心で、設置スペースと強度が確保され、管理規約上も問題がなければ交換できます。まずは現地調査で可否を確認するのが確実です。
マンションのエコキュート交換費用はいくら?
マンション・集合住宅用エコキュートの交換は39万〜46万円が目安です。工事内容や機種によって変わるため、正確な金額は見積もりで確認してください。2026年度の補助金を利用できる場合もあります。
ベランダやメーターボックスに設置(交換)できる?
できる場合があります。貯湯ユニットをメーターボックス内に、ヒートポンプをベランダに設置する方法が一般的です。ただしスペース・通気・管理規約の条件を満たす必要があるため、現地での確認が必要です。
まとめ
マンションにもエコキュートは設置できますが、新規設置は構造的に難しく、多くは電気温水器や既設エコキュートからの交換になります。設置・交換できるかどうか、費用や機種は、管理規約の確認と現地調査・見積もりで見極めるのが確実です。
エコの王様では、数多くのマンションでの施工実績があります。マンションでのエコキュートの交換や設置を検討している方は、ぜひ一度お問い合わせください。お電話(0120-407-565)またはLINEから、お気軽にご相談ください。







