【2024年度】エコキュートのと電気温水器の違いとは?それぞれのメリット・デメリットを解説!
2024/10/28
「今の電気温水器が古くなってきたので、次は電気温水器にするかエコキュートにするかを悩んでいます。」、「電気温水器とエコキュートの違いはなんですか?」、「エコキュートと電気温水器のメリット・デメリットを教えて下さい。」などエコキュートと電気温水器に関する問い合わせが増えています。
エコキュートも電気温水器も同じ電気でお湯を作る給湯器ではありますが、性能も違いますしそれぞれメリット・デメリットがあります。
そこで今回は、電気温水器とエコキュートの違いやそれぞれのメリット・デメリットについて詳しく説明します!
目次
電気温水器とは?
電気温水器とは、電熱ヒーターを使って貯湯タンク内の水を温めてお湯を作る仕組みの給湯器を指します。
簡単にいうと自宅などでも見たことがある電気ポットと似たような構造になっています。
貯湯タンクの大きさは、370L・460L・550Lの3つあって、高温のお湯を大量に貯めておけるので、風呂やシャワー、台所、手洗い場などで使えます。
電気温水器の歴史は古く、はじめて販売されたのは1966(昭和41年)から販売が開始されました。
電気温水器の販売と当時に「温水用電気料金制度」が開始され、電気温水器を利用している人たちは新しい料金制度でお湯を沸かせたので光熱費を抑えることにも成功しました。
販売当初は、給湯専用(蛇口からお湯だけが出るだけ)しか販売されていませんでしたが、技術改良も進み追い炊きもできるフルオートタイプも販売されるようになりました。
性能が上がったことで電気温水器自体の形も丸型から角型へと変わっていきました。
2024(令和6)年現在でもエコキュートと併用して販売されている電気給湯器です。
<販売当初の電気温水器>
<2024年現在販売されている電気温水器>
参考資料:関西電力HP
引用画像:四変テック株式会社HP
引用画像:三菱電気温水器HP
エコキュートとは?
エコキュートの正式名称は、「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」です。
2001(平成13)年に電子部品メーカーであるデンソー(DENSO)が開発した技術をもとに給湯器メーカーであるコロナが家庭用ヒートポンプ給湯機として販売したのが始まりです。
エコキュートの仕組みは、大量のお湯を貯めておく貯湯タンクとお湯を作るために大気中の熱を集めるヒートポンプユニットから構成されています。
ヒートポンプは電気の力でファンを回して大気中の熱を集めて、二酸化炭素などの「冷媒」に伝えられます。
熱が伝えられた冷媒は、ヒートポンプユニット内に圧縮機で圧縮すると最初に集めた熱よりも温度が高くなるためそれ使ってお湯を作ります。
地球環境や光熱費が抑えられるため、販売されてから順調に売り上げを上げていきました。
2023(令和5)年8月には、総出荷台数900万台を超えるなど日本全国で普及している給湯器です。
<エコキュート出荷台数推移>
電気温水器のメリット
電気温水器のメリットは全部で3つあるので詳しく説明します!
安全性が高い
電気温水器は、貯湯タンク内にある電気ヒーターを使ってお湯を仕組みです。
電気を使ってお湯を沸かしているため、1番のメリットは安全性が挙げられます。
日本で最も多く設置されているガス給湯器は、寿命が近づいてくるとガス漏れが原因で火災が起きたり給湯器ごと爆発する可能性があります。
それに対して、電気温水器は火災や爆発する可能性が限りなく0に近いため安心して使える給湯器です。
寿命が長い
日本で使われているガス給湯器の寿命は、設置場所や使用頻度によって異なりますが、10年と言われています。
日本ガス工業会が出している自主基準でもガス給湯器を安心して使えるの使用年数は10年と示されています。
エコの王様に問い合わせ頂くなかで「今の電気温水器を15年使っています。」や「17年使っています。」など電気温水器の高寿命を伝えられることが多いです。
電気温水器は、電気代が安い深夜帯(23時~翌朝7時)にしか稼働しておらず、ガス給湯器やエコキュートのように24時間フル稼働していないため、寿命が長いと言われています。
そのため、初期費用が高かったとしても長い期間使えるため元が取れやすい給湯器と言えます。
災害時に水が確保できる
電気温水器は、ガス給湯器のように瞬間的にお湯を沸かすタイプの製品と貯湯タンクに水を貯めて使う製品の2種類があります。
貯湯タンク式のタイプであれば災害時でも水やお湯が貯まっていますので、飲料水としては使用できませんが生活用水として利用できるメリットがあります。
貯湯タンクには、2Lペットボトル約135本~約225本分の水が貯められていますので、工夫して使えば3日~4日程度の生活用水を賄えるので災害に強い給湯器とも言えます。
エコキュートのメリット
エコキュートのメリットは、全部で3つあるので詳しく説明します!
光熱費が削減できる
エコキュート最大のメリットは、「光熱費が削減ができる。」可能性が高いことです。
エコキュートも電気温水器と同様に電気代単価が安い深夜電力(23時~翌朝7時)を使ってお湯を作ります。
この記事を見ている多くの人たちからすると「仕組みは電気温水器と同じじゃないか!」と思っているはずです。
同じ貯湯タンク式の給湯器ではありますが、「お湯の沸かし方。」に大きな違いがあります。
電気温水器は、貯湯タンク内にある電気ヒーターを使って水を温めてお湯を作るのに対して、エコキュートはヒートポンプで大気中の熱を集めて二酸化炭素などが使われた冷媒に熱を伝えていお湯を作ります。
電気温水器のように「熱を使う。」よりもヒートポンプが「熱を集める」ほうがエネルギー効率が良いことから従来の電気温水器よりも約3分の1で電気でお湯が作ることに成功したので電気代を抑えられます。
また、ガス給湯器や灯油ボイラーを使っている家庭からエコキュートに交換すると給湯に使っていたエネルギー代が無くなりますので、光熱費全体が3割~4割程度削減できるとも言われています。
エコキュートの電気代に関する詳しい記事はこちら⇒【2024年最新版】エコキュートの電気代どれくらい?少しでも節約できる方法を紹介!
災害時にお湯や水が使える
エコキュートも電気温水器も貯湯タンク式の給湯器のため、災害が発生したとしても生活用水として使えます。
災害時における電気温水器とエコキュートの違いは、「お湯が使える。」と「取水しやすい。」の2点です。
エコキュートのメーカーによっては、貯湯タンク内に電気を貯めておけるリチウムイオン電池が搭載されている製品もあって短時間であればお湯の沸き増しもできますし、気象警報は発令されると万が一に備えて昼間に高い電気を買ってでもタンク内を満水する動きもします。
また、2024(令和6)年現在販売されているほとんどのエコキュートは、「非常取水用コック」が付いていて、電気温水器よりも非常時に取水しやすくなっています。
エコキュートと災害に関する詳しい記事はこちら⇒エコキュートは災害対策に最適って本当!?災害時の使い方やポイントを紹介!
太陽光発電とも相性が良い
電気温水器もエコキュートも設置すると、昼間の電気代が高くなって夜間の電気代が安くなる時間帯別電灯契約に切り替わります。
電気代単価の高い昼間に在宅時間が長くなったり消費電力が大きい電化製品を使い続けると電気代はどうしても高くなります。
日頃から自分たちで節電するのも大切ですが、自分で節電するのには限界があります。
そこで昼間の電気代対策として最も有効なのが家庭用太陽光発電システムです。
家庭用太陽光発電システムがあれば発電している日中は、単価の高い昼間の電気を買う必要がなくなるため電気代が節約できますし、お湯が足りなくなった時に余剰電力を使って湧き増しもできます。
2022(令和5)年頃からは、家庭用太陽光発電システムの余剰電力のみでお湯を沸かす「おひさまエコキュート」が販売されるなど家庭用太陽光発電システムとの相性の良さが分かります。
エコキュートと家庭用太陽光発電システムの相性に関する詳しい記事はこちら⇒【2024年最新版】オール電化と太陽光発電の相性が良いって本当?相性が良いと言われている理由を徹底解説!
おひさまエコキュートに関する詳しい記事はこちら⇒【初心者必見】おひさまエコキュートとは?通常エコキュートとの違いやメリット・デメリットを紹介!
電気温水器のデメリット
電気温水器は、安全性が高いことや寿命が長いなどのメリットがある反面、デメリットがあるのも事実です。
電気温水器のデメリットは、全部で4つあるので詳しく説明します!
電気代が高くなる
電気温水器は、ガス給湯器や灯油ボイラーと比べると給湯コストは安く抑えられますが、エコキュートと比べると給湯コストは高くなる傾向にあります。
エコキュートも電気温水器も同じ深夜帯を使ってお湯を沸かしているのにもかかわらず電気代が高くなる理由を知りたい人は多いはずです。
電気温水器は水を電気ヒーターの熱を使ってお湯を沸かすのに対して、エコキュートはヒートポンプユニットで集められた熱を使ってお湯を沸かします。
370Lのお湯を沸かすのにエコキュートが使った電気を「1」とすると電気温水器は370Lのお湯を沸かすのに使う電気は「3」と言われています。
エコキュートと比べて電気温水器の消費電力が3倍ということから電気代が高くなっています。
湯切れする可能性がある
電気温水器は、電気代の安い深夜帯にお湯を作って一日を通して使う仕組みになっています。
ですが、急に家族は増えたり使い過ぎたりすると湯切れする可能性があります。
エコキュートにも同様のことは言えますが、エコキュートの場合は無くなった時に沸き増しが可能ですが、電気温水器は深夜にしか通電していないため沸き増しが夜にならないとできません。
電気温水器を購入する時は、湯切れのことを考えて1サイズ大きな容量にしておくと湯切れする心配は無くなります。
水圧が弱くなる
ガス給湯器は、出湯する時に水道水を直接温めて設定温度にして出湯する「水道直圧給湯」のため、各蛇口やシャワから出てくる水圧は500kPs(キロパスカル)です。
それに対して、電気温水器は貯湯タンクに貯められているお湯を水道水と割って出湯するため、ガス給湯器と比べると水圧は弱いです。
2024(令和6)年10月現在販売されている電気温水器の水圧は、メーカーによって多少異なりますが180kPs~190kPsの製品が多いです。
ガス給湯器と比べると約3分の1程度なので湯張りなどにも時間が掛かりますし物足らなさを感じるはずです。
電気温水器である程度の水圧が欲しい場合は、瞬間給湯式の製品にすれば貯湯タンク式よりも水圧が高くなるのでそちらを選ぶと良いでしょう。
立地条件によっては設置できない可能性がある
電気温水器は、貯湯タンク式の給湯器のため自宅の外に設置場所が必要です。
2024(令和6)年10月現在販売されている電気温水器のサイズは、最も大きい550Lで高さ2,170mm×幅690mm×奥行790mmです。
実際自宅の外に設置する場合は、自宅の壁から90cm程度のスペース必要です。
狭小地域に設置できる薄型の電気温水器も販売されていますが、それでも自宅の壁から50cm程度のスペースが必要になりますので、立地条件によっては電気温水器は設置できない可能性がありますので注意しましょう。
エコキュートのデメリット
光熱費が削減できたり災害時に水やお湯が使えたりといったメリットがあるエコキュートですが、もちろんデメリットもあります。
エコキュートのデメリットは、全部で4つあるので詳しく説明します!
設置費用が高い
エコキュートのデメリットの1つは、電気温水器と比べると設置費用が高くなることです。
メーカーやタンク容量によって異なりますが、工事費込みで365,000円~550,000円で設置できるのに対して、エコキュートはメーカーやタンク容量や性能、タンク形状によって異なりますが、工事費込で400,000円~800,000円が相場です。
電気温水器よりも性能が良くなっている分だけ高くなっていますが、設置費用を抑えたい人は電気温水器のほうがいいかもしれません。
エコキュートの価格に関する詳しい記事はこちら⇒【2024年最新版】エコキュートの価格っていくら?価格相場とおすすめを徹底解説!
立地条件によっては設置できない可能性
2024(令和6)年現在販売されている容量が一番小さい角型370Lでメーカーによって多少の違いはありますが、高さ1,813mm×幅670mm×奥行760mmの大きさがあるため、自宅の壁から80cm程度の大きさが必要です。
狭小地域にも設置できる薄型もメーカーによって違いはありますが、高さ1,900mm×幅1,120mm×奥行430mmあるので自宅の壁から50cmのスペースが必要なため立地条件によってはエコキュートが設置できない可能性があります。
湯切れする可能性がある
エコキュートも電気温水器と同様に貯湯タンク式の給湯器のため必要以上にお湯を使うと貯められているお湯が無くなって湯切れする可能性があります。
ですが、電気代は高くなりますがエコキュートは24時間通電しているので、湯切れしたとしても沸き増しができます。
沸き増しが終わるまでに3時間~4時間程度時間が掛かるので、湯切れしそうな場合はあらかじめ1サイズ大きいタンクに変更しておきましょう。
騒音問題がある
エコキュートは、大気中の熱を使ってお湯を沸かします。
大気中の熱を集めるためにヒートポンプのファンを回して集めます。
ヒートポンプユニットのファンが稼働している時は音が発生します。
稼働中に出ている音の大きさは、50db(デシベル)程度と言われていて静かな事務所や日常会話、エアコンの室外機が稼働している時と同じ大きさです。
日中であれば問題無い大きさだと思われますが、就寝時間帯の大きさだと気になる人もいます。
そのため、ヒートポンプユニットを設置する時は、音が反響しないところ。」や「周囲が囲まれていない場所。」、「ヒートポンプを隣宅に向けて設置しない。」ようにしましょう。
エコキュートの設置場所に関する詳しい記事はこちら⇒【2024年最新版】エコキュートの適切な設置場所とは?後悔しない設置場所をプロが解説!
エコキュートと電気温水器どっちが良い?
みなさんが一番気になっているのは「エコキュートと電気温水器のどっちが良い?」という事だと思います。
その答えは、エコキュートです。
エコキュートの方が良い理由は、「光熱費の削減額が大きい。」と「エコキュートのほうが性能が良い。」ためです。
エコキュートは、お湯を沸かす工程が電気温水器と異なり、省エネルギーで多くのエネルギーを作れるため電気温水器と比べて約3分の1の電気でお湯が作れます。
また、2024(令和6)年10月現在販売されているエコキュートには、水圧が強いタイプや家庭用太陽光発電システムと連携できたり、災害時に取水しやすいといった便利な機能も多く付いています。
そのため、設置費用は電気温水器のほうが抑えられますが電気代の節約額など全体を考えるとエコキュートのほうが良いと言えます。
まとめ
今回は、エコキュートと電気温水器の違いについてお話しさせて頂きました。
エコキュートも電気温水器も同じ電気給湯器でありながらそれぞれメリット・デメリットがあります。
それぞれのメリット・デメリットを比較しても電気温水器よりも光熱費の削減額が大きいエコキュートのほうがランニングコストや費用対効果が高いと言えます。
エコの王様では、各メーカーのエコキュートを取り扱っておりますし、電気温水器からの交換も年間で数100件以上の施工実績が御座います。
また、今年度のエコキュートの補助金申請ができる販売店です。
少しも電気代やエコキュートの設置費用を抑えたい人はぜひ1度エコの王様に問い合わせ下さい!
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