
【初めてのエコキュート】使い方・試運転・買い替え判断まで完全ガイド
最終更新日:2026/04/12
結論からお伝えします。エコキュートを初めて使うシーンは3つに分かれます。
新規設置直後、長期不在から戻った後の再開、引っ越し先で前住人の使用済み機をそのまま使い始める場合、この3パターンです。
どのシーンでも、基本となる手順は「タンクを満水にする → ヒートポンプのエア抜き → 電源投入と沸き上げ開始」の3ステップ。沸き上げ完了まで3〜5時間かかるため、お湯を使いたい時間から逆算して試運転を始める必要があります。
加えて、設置から10年以上経過しているエコキュートを「初めて使う」場合は、買い替えの判断軸も同時に検討するタイミングです。給湯省エネ2026事業の補助金(エコキュート最大10万円+電気温水器撤去2万円で合計「最大12万円」)が活用できる期間なので、修理か買い替えかを早めに見極めるとお得です。
目次
エコキュートを初めて使うシーン3パターン

「初めて使う」と一口に言っても、置かれている状況によって必要な作業がまったく違います。まずはご自身がどのパターンに当てはまるかを判別してください。
新規設置直後(施工業者が試運転までやってくれる場合)
新たにエコキュートを設置するケースでは、施工業者が試運転の完了までを引き受けるのが一般的です。タンクへの給水、ヒートポンプのエア抜き、電源投入、リモコン初期設定、初回の沸き上げ完了確認まで、ひと通りを業者が責任もって行う流れです。弊社(株式会社アイルワン)の現場でも、設置工事の最終段階で必ず試運転を実施してからお引き渡ししています。
ただし、お客様側で確認しておきたいポイントは3つ。①リモコンの時刻・日付が正しいか(深夜電力時間帯の沸き上げに直結)、②混合水栓のお湯側で実際にお湯が出るか、③タンク本体・配管周辺に水漏れがないか、の3点になります。
なお、当日の夜にお風呂を使いたい場合は、工事スタート時刻に注意が必要。タンクが空の状態から沸き上げ完了まで3〜5時間かかるため、午後1時頃までに工事を始められる時間枠でご予約いただくのが望ましいタイミングです。
旅行・出張から戻ったとき(水抜き済の再使用)
1ヶ月以上の長期不在に備えてタンクのお湯を抜いてから家を空けるケースでは、帰宅後にご自身でタンクへの再給水が必要です。次章の「使い始めの基本3ステップ」を順番どおりに進めてください。
特に注意したいのは、満水確認の前にブレーカーを入れないこと。タンクに水がほとんど入っていない状態で電源を投入すると、ヒーターやヒートポンプが空焚き状態となり、故障の原因へと直結します。順序は必ず「タンク満水 → エア抜き → 電源投入」の流れで進めてください。
引っ越し先で初めて使う場合
賃貸や中古物件への引っ越しでエコキュートを使い始めるパターンも増えています。前住人が水抜きをして退去している可能性があるため、まず貯湯タンクに水が入っているかを確認してください。
加えて、引っ越し先のエコキュートでは**リモコンの初期化**が必要なケースがあります。コロナ製では新入居や停電復帰のタイミングで「新入居の場合はリモコンを初期化してください」という表示が出る仕様です。他メーカーでも、過去の住人の設定(湯温・節電モード・タイマー)が残っているとご家庭の使い方に合わないため、取扱説明書の「初期化」項目で手順を確認するのが確実です。
使い始めの基本3ステップ

新規設置直後を除き、ご自身で試運転を行う場合に踏むべき手順は「タンク満水 → ヒートポンプのエア抜き → 電源投入」の3ステップ。1つずつ詳しく見ていきます。
ステップ1 — タンクを満水にする
タンク満水の作業は、貯湯タンク本体側で行います。
- 貯湯タンク下部の脚部カバーを外す(オプション品のため機種により付属しない場合あり)
- 排水栓を「閉」にする
- 給水元栓を開く(水がタンクに流れ込み始める)
- タンク上部のカバー内にある逃し弁レバーを上げる(タンク内の空気を抜くため)
- 排水口から水が出始めるのを確認(最初は空気混じり、やがて水だけ)
- 水だけが出るようになったら逃し弁レバーを下げる
- 混合水栓のお湯側を開いて水が出ることを確認
満水になるまでの時間は給水圧力にもよりますが、30〜40分程度が目安です(パナソニック公式FAQ A_ID:99128より)。
【満水確認の補足】タンクが本当に満水かどうか不安なときは、給水配管の止水栓を開いた状態で逃し弁レバーをもう一度上げてみてください。排水口から水が確認できれば満水。確認後は止水栓を閉めて、逃し弁レバーを下げるのを忘れずに。
ステップ2 — ヒートポンプのエア抜き
タンク満水だけでは不十分です。次にやるべきなのが、ヒートポンプ側の配管に溜まった空気を逃がす「エア抜き」の作業です。配管に空気が噛んだ状態でお湯の循環がうまくいかないと、沸き上げ不良・異音・能力低下・故障の原因になります。
- ヒートポンプの側面にある水抜き栓を、ゆっくり緩める
- 最初は空気混じりの水が出るので、しばらく待つ
- 水だけが出るようになったら、栓を閉じて完了
注意点として、水抜き栓を緩めすぎると本体から完全に外れる恐れがあるため、回しすぎは禁物です。
なお、ヒートポンプのエア抜きは使い始めのときだけではなく、半年〜1年に1度のメンテナンスとしても推奨されています。詳しいやり方や注意点は別記事「[エコキュートのエア抜き|方法と注意点のまとめ](https://eco-ousama.com/blog/ecocute-air/)」もご確認ください。
ステップ3 — 電源投入と沸き上げ開始
タンク満水とヒートポンプのエア抜きが終わったら、いよいよ電源投入。
- 分電盤のエコキュート用ブレーカーを「入」にする(家全体の主ブレーカーではなく専用子ブレーカー)
- 貯湯タンクに付いている漏電遮断器を「入」にする
- リモコンに「エア抜き運転」機能があれば実行する
電源投入後は、自動的に初回の沸き上げ運転が始まります。タンクが空に近い状態から満水まで沸き上げる場合、3〜5時間ほどかかると見ておいてください。
沸き上げ中の「コー」「ブーン」という低音はヒートポンプの正常動作音なのでご安心を。一方で、「カチカチ」「ガタガタ」など金属的な異音や水漏れを伴う場合は、販売店または株式会社アイルワンまでご相談ください。
メーカー別の初回試運転ポイント

エコキュートの基本手順はどのメーカーでも共通ですが、リモコン操作画面・「オート試運転」機能の有無・初期化メッセージの出方など、メーカーごとに細かい違いがあります。型番によっても手順が異なるため、必ず取扱説明書を併読してください。
パナソニック
パナソニックのエコキュートは、公式FAQに「初めて使用する、タンクを満水にし沸かすまでの手順」が動画つきで掲載されています(A_ID:99128)。フルオートタイプのJシリーズ、給湯専用Jシリーズ、それぞれ別のFAQページ(A_ID:101059、A_ID:101061)で試運転手順が確認できます。
取扱説明書では「準備とお使い前のご確認」のページに試運転手順がまとまっており、フルオート機には「試運転ナビゲーター」というリモコン機能搭載。画面の指示に従って湯はり試運転・沸き上げ試運転・エア抜き試運転を個別実行できる仕組みです。水抜き後の再使用時にも同じ手順をなぞる形となるわけですね。
三菱電機
三菱電機のエコキュート(SRT型)は、据付工事説明書の「5項 工事完了確認(試運転)」に手順が掲載されています。施工業者向けの説明書ではあるものの、お客様自身で再使用する場合も同じ手順が参考になります。
リモコンで「試運転モード」に切り替え、給水→電源投入→沸き上げの流れを順に確認していく形です。SRT-Cシリーズ・SRT-Sシリーズなど機種ごとに細部が異なるため、公式ダウンロードサイト(dl.mitsubishielectric.co.jp)から型番を入力してPDFを入手してください。
ダイキン
ダイキンのエコキュートには「オート試運転」機能が搭載されています。リモコンの所定のボタンを長押しすると試運転モードに入り、画面の指示に従って操作するだけで湯はり試運転・沸き上げ試運転を順に進められる仕組み。動画での操作説明も公式サイト(www.ac.daikin.co.jp)に揃っているため、テキストだけで分かりづらい場合は動画と併用するのが便利です。
機種型番(例:EQ37XFV)でダイキン公式の取扱説明書検索サイトを使うと、機種別マニュアルが入手できます。
その他メーカー(コロナ・日立など)
コロナ製では、新入居や停電復帰のタイミングで「新入居の場合はリモコンを初期化してください」という表示が出る仕様です。中古物件や賃貸でエコキュートを使い始める場合、このメッセージが出たら指示どおりに初期化を実行する流れ。また、コロナ公式サポートサイトでも「貯湯ユニットとヒートポンプユニットを満水にしてから電源を入れる」というルールが明示されています。
日立のエコキュート(BHP-F型など)は、kadenfan.hitachi.co.jpから取扱説明書・工事説明書PDFが入手できます。満水→電源投入→リモコンで試運転の流れは他メーカーと同様ですが、「ナイアガラ出湯」機能など独自仕様の動作確認項目あり。日立公式の「上手な使い方ガイド」もWeb公開されています。
リモコンの初回設定で押さえるべきこと
ハードの試運転が終わったら、次はリモコン側の初期設定。後回しにすると電気代に響いたりお湯切れの原因になったりするため、初日のうちに済ませておきたい項目を整理します。
時刻・カレンダー設定
時刻と日付はエコキュートの省エネ運転の要です。深夜電力時間帯(多くの電力会社で23時〜翌7時など)に沸き上げを集中させる設計のため、時刻がずれていると割高な時間帯に沸き上げが走り、電気代が上がります。停電復帰後に時刻がリセットされる機種もあるため、停電があったときは必ず確認するクセを付けてください。
お湯はり温度・湯温設定
浴槽へのお湯はり温度は一般家庭で40〜42℃が標準的な設定値です。給湯温度(シャワー・キッチン用)と浴槽の湯はり温度は別々に設定できるため、それぞれご家庭の好みに合わせて調整します。浴槽の満タン容量も初期設定で登録しておくと、自動湯はりが正確に動作する仕組み。
節電モード・休止モード
エコキュートの多くは「おまかせ」「たっぷり」「節約」など複数の運転モードを切り替えられます。家族人数や使用量に応じて選択するのがコツ。1〜2週間以上の不在予定がある場合は「休止モード」に切り替えで沸き上げを止められます。1ヶ月以上の不在なら水抜きまで実施するのが推奨で、詳しい手順は「[エコキュートの水抜きで寿命がのびるって本当?その理由とは](https://eco-ousama.com/blog/ecocute-mizunuki/)」もご参考ください。
お湯が沸くまでの時間
タンク空の状態から満水まで給水30〜40分、その後の沸き上げで完了まで3〜5時間、合計でおよそ4〜6時間が目安(パナソニック公式FAQ準拠)。設置工事や試運転を午後遅い時間に始めた場合は、その日の夜遅くまでお風呂が使えない場合があるため、当日中に入浴したい方は午後1時頃までに作業を完了できるよう逆算してください。
設置10年経過なら「買い替え判断軸」も同時に検討
「久しぶりに使い始める」エコキュートがすでに10年以上前のものなら、これから本格的に使う前に「買い替えの判断軸」も合わせて検討してください。修理と買い替えの分岐点を見極めるタイミングだからです。
設置5年未満
設置から5年未満であれば、基本的にそのまま継続使用で問題ありません。試運転で異音・水漏れ・エラー表示がないか軽くチェックする程度で十分。メーカー保証期間内(多くは2〜3年、延長保証で5〜10年)であれば、初期不良も保証対応の範囲です。
設置5〜10年
設置5〜10年は「中盤」フェーズ。基本性能は維持されている時期ですが、フィルター清掃・水抜き・浴槽配管洗浄などのメンテナンス履歴を再確認してください。メーカー保証は多くが10年で終了するため、保証期限の残りも確認しておくと安心です。
設置10年以上
設置10年を超えるエコキュートは、買い替えを本格的に検討するタイミング。理由は3つあります。
- メーカーの部品保有期間は多くが10年:超えると修理用部品の在庫がなくなり、故障時に修理不可となるケースが増えます
- ヒートポンプユニットの寿命は10〜15年が目安:故障の頻度がぐっと上がる時期です
- 新型機種の省エネ性能が向上:10年前の機種と比べると年間電気代に差が出ます
すでにエラー表示・水漏れ・異音などの不具合症状が出ている場合は、無理に修理を重ねるより買い替えのほうがトータルコストでお得なケースがほとんどです。現在もし**電気温水器**(エコキュートではない旧式の電気給湯器)をお使いなら、エコキュートへの切り替えで電気代が月5,000円→月1,500〜2,500円程度に抑えられるケースが一般的(複数メーカー試算より、家族構成・契約プランで変動)。
給湯省エネ2026事業の補助金(最大12万円)
買い替えを後押しする制度として活用したいのが、経済産業省「給湯省エネ2026事業」(公式:kyutou-shoene2026.meti.go.jp)。
- 基本補助額:1台あたり7万円
- A+B要件(高性能機種):合計10万円
- 電気温水器からの撤去加算:2万円
- 蓄熱暖房機からの撤去加算:4万円
エコキュートからエコキュートへの買い替えなら最大10万円、電気温水器からエコキュートへの切り替えなら**最大12万円**の補助となります。
申請スケジュール(2026年4月時点):
- 工事着工:2025年11月28日以降
- 交付申請開始:2026年3月31日
- 申請予約期限:2026年11月16日
- 交付申請期限:2026年12月31日
申請は登録された「給湯省エネ事業者」(販売店・工事会社)が行う仕組みで、お客様が直接申請することはできません。弊社(株式会社アイルワン)も給湯省エネ2026事業者として登録済みのため、補助金活用の見積もりから工事・申請までワンストップでご案内できます。
まとめ

エコキュートを初めて使うシーンは「新規設置直後」「水抜き後の再使用」「引っ越し先での初使用」の3パターン。新規設置では施工業者が試運転までを完了させますが、それ以外のシーンではお客様ご自身で「タンク満水 → ヒートポンプのエア抜き → 電源投入」の3ステップを順番どおりに実施する必要があります。
メーカーごとに細部は異なるものの、パナソニック・三菱・ダイキン・コロナ・日立のいずれも、公式FAQや取扱説明書PDFがWeb上で入手可能な状態。リモコンの時刻・湯温・節電モードの初期設定は、初日のうちに済ませておくと電気代と使い勝手の両面でお得になります。
そして、設置から10年以上経過しているエコキュートの場合は、修理か買い替えかの判断軸を持っておくのも重要なポイントといえるでしょう。給湯省エネ2026事業の補助金は最大12万円が活用できるため、買い替えタイミング次第でトータルコストに大きな差が出ます。
エコキュート選びのご相談はエコの王様までご連絡ください!
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よくある質問(FAQ)
Q1:エコキュートの試運転にはどれくらい時間がかかりますか?
A1:タンクへの給水に30〜40分、その後の沸き上げ完了まで3〜5時間、合計でおよそ4〜6時間が目安です。当日中にお風呂を使いたい場合は午後1時頃までに作業をスタートできるとスムーズ。それ以降の時間帯になる場合は、夜遅くまで入浴をお待ちいただく可能性があります。
Q2:水抜き後の再使用でやってはいけないことは?
A2:最大のNG行為は、満水確認前に電源を入れること。タンクに水がほとんど入っていない状態でブレーカーを入れるとヒーター・ヒートポンプが空焚きになり、本体故障の原因となります。順番は必ず「タンク満水 → ヒートポンプのエア抜き → 電源投入」の3ステップを守ってください。
Q3:賃貸物件で前住人がいた場合、自分でリモコン初期化できますか?
A3:可能です。コロナ製では「新入居の場合はリモコンを初期化してください」というメッセージが自動で表示される仕組み。他メーカーでも、リモコン取扱説明書の「初期化」「リセット」項目に手順が記載されています。初期化を行うと、湯温・節電モード・タイマー設定が工場出荷状態に戻り、ご家庭の使い方に合わせた再設定が可能な状態となるわけです。
Q4:エア抜きをしないとどうなりますか?
A4:配管内に空気が噛んだ状態で運転を続けると、お湯の循環がスムーズに進まず、沸き上げ不良・能力低下・異音発生・最終的には故障の原因となります。タンク満水のあとは必ずヒートポンプ側のエア抜きも実施してください。半年〜1年に1度のメンテナンスとしても継続するのがおすすめ。詳細は別記事「[エコキュートのエア抜き|方法と注意点のまとめ](https://eco-ousama.com/blog/ecocute-air/)」もご紹介しています。
Q5:使い始めて気になる音がするときは故障ですか?
A5:判断ポイントは音の質と発生タイミング。沸き上げ運転中の「コー」「ブーン」という低音は、コンプレッサーやファンの正常な動作音なのでご安心を。一方で「カチカチ」「ガタガタ」など金属的な異音や、本体周辺に水漏れを伴う場合は故障の可能性があり。エラーコードが表示されているケースも含めて、販売店または株式会社アイルワンへご相談ください。
Q6:何年使ったら買い替えを検討すべきですか?
A6:設置10年以上が一般的な検討開始タイミング。メーカー部品保有期間が多くは10年で終了し、ヒートポンプ寿命の典型値も10〜15年です。現在、給湯省エネ2026事業の補助金(最大12万円)が活用できる期間中なので、修理見積もりが高額になるケースでは買い替えのほうがトータルコストでお得になることが多いです。






