停電時でもエネファームは使える?使えない?災害時の対処法について
2021/08/08
こんにちは!エコの大臣です。
燃料電池が搭載されており、給湯器としてだけではなく、発電の機能も付いているエネファーム。
「エネファームがあれば災害時にも電気も使えるし、お湯も使えます。災害の多い日本ではこれからはエネファームが標準になっていきますよ!」という営業トークがよく聞かれます。
確かに災害に強いというのがエネファームの最大の「売り」となっている一方で、「停電したらエネファームは発電しない。使えない」というそんな売り文句を根底から覆すような意見も・・・!
そこで今回は停電時のエネファームの動作や注意事項についてお話させて頂きたいと思います。
目次
もし停電したらエネファームはどうなる?
まずは、先ほどの衝撃のニュース。「エネファームは実は停電時使えない」というトピックについて、その真相を明らかにしていきましょう。
結論から申し上げると、エネファームは停電時には発電しないことがあります。
「災害に強い!」っていうのを推しといて、非常時に使えない可能性があるという時点で結構ポンコツなんですよね…。
エネファームが発電していないときに停電が起こると、エネファームを起動するための電力が供給されません。よって、エネファームを動かすことが出来ない=発電が出来ないということになります。
エネファームの平均稼働時間は夏で10時間、冬で16時間と言われています。そのすき間の時間で停電が発生した場合には発電しません。
また、エネファームは連続して使える日数が26日ほどと決まっており、およそ1か月に1日は全く発電をしない日があります。
そのタイミングで停電したら終わりということです。
うーん…。これって結構やばくない?改めて見てみると、結構発電していない時間も長くないですか?
夏場とか一日の半分以上発電してないし…。
発電時ならそのまま電気は使える
エネファームが発電しているときに停電が発生した場合には、発電を継続する機能が付いています。
メーカーによって多少の差はありますが、最初の停電発生時から約10日間は連続発電が可能です。
比較的新しいモデルのエネファームにはこちらの機能が標準搭載されておりますのでご安心下さい。
停電したときにエネファームが発電しているなら問題なく使えるようですね!
停電時にエネファームはどれくらい使えるの?
エネファームは停電してもガスと水道が供給されていれば発電を継続することが出来ます。
さて、実際に停電になってしまったら、一体どれくらいの電気を使うことが出来るのでしょうか?
停電時には、エネファームで発電した電気は停電時専用のコンセントから供給されるようになっています。
普段通りどこのコンセントからでも電気が使えるという訳ではありませんのでご注意ください。
エネファームで停電時に同時に使える電化製品は最大700Wまでとなっています。
700Wの出力ですと、冷蔵庫やテレビ、照明器具などは同時に使うことが出来ます。
しかし、エアコンや電子レンジ、ドライヤーなど消費電力の大きい一部の電化製品は、エネファームの発電量では使えません。
あくまでも最低限のライフラインが確保できると言うイメージでいて下さい。
エネファームを停電時に使う際の注意事項
万が一の停電時にも慌てないように、エネファームを使う際の注意事項をおさらいしておきましょう。
使用上の注意をきちんと守って、エネファームを無駄なく活用しましょう。
最大消費電力をチェック
エネファームは最大出力が700Wもしくは500Wとなっています。
エネファームだけではお家全体の消費電力をまかなうことは出来ないので、自分の家のエネファームでは最大でどれくらいの電化製品を同時に使えるのかを確認しておいた方が良いでしょう。
エネファームの消費電力に合わせて電化製品を買い揃えるのも良いかもしれませんね。
たくさんの電力を使わないこと
エネファームの最大出力を超えて電化製品をつないでしまうと、ブレーカーが落ちるのと同じようにエネファームからの電気の供給がストップします。
停電時用のコンセントを利用する場合には、必ず1つずつ順番につないで電源を入れるようにし、一度にたくさんの電化製品を接続しないように注意しましょう。
タンクが満タンになればお湯を出してあげること
エネファームは燃料電池を使った発電時に出る排熱を利用して、貯湯タンクの中の水を温めてお湯にします。
エネファームの発電機能を効率良く利用するためには、タンク内にお湯が満タンにならないように注意を払いましょう。タンクの中がお湯で満タンになってしまったら、浴槽内にお湯をためるなどして、タンクの中のお湯を使うようにしましょう。
最新モデルのエネファームには、自動でお湯を浴槽に排出する機能が付いているので、不在時にお湯が満タンになってしまっても大丈夫なようになっています。
ガスが止まるとエネファームは使えない
エネファームはガスを使って発電・給湯を行なうので、ガスが止まってしまうと全く機能しなくなってしまいます。
停電は毎年どこかで起こっていますが、ガスの供給が止まるというのは1年を通じてもほとんどありませんので、あまり気にしなくても大丈夫でしょう。
また、都市ガスでなくLPガスを利用していれば、常に問題なくエネファームは使えます。その代わり普段のガス代はめちゃくちゃ高くなりますけどね…。
停電時にエネファームを使うためには
とりあえず、エネファームが発電をやめているときに停電すると、エネファームがあっても発電することが出来ません。ただの置物です。
これでは高いお金をかけて、エネファームを導入した意味が半分以上失われてしまいますよね…。
実は、この問題に関しては全くどうしようもないわけではなく、対策方法がございます。
エネファームは起動さえできれば、後は燃料電池で作った電気を使って自立運転することが可能です。
ですので、他から電源を引っ張ってきてエネファームに電気を流してやれば、止まってしまったエネファームを再度運転させることが可能です!
エネファームはAC100Vの電源があれば起動しますので、発電機や蓄電池、車のバッテリーなどの外部電源から電気を供給してやれば、使うことが出来るようになります!イヤッホー!
・・・とはなりませんよね。発電機?蓄電池?いやいや、エネファームに十分設備費用がかかっているのに、まだ何か買うんですか?
そもそも蓄電池買ったらエネファーム要らないですからね…。蓄電池の方が停電時に使える電化製品の量も多いですし。
こんなこと知らずに買ってしまって、後から「停電しても発電しません。使えません。」とか言われたら軽く発狂しそうですよね。ただでさえエネファーム高いんですから。
エネファームの停電のまとめ
今回は停電時にエネファームはどれくらい電気が使えるのか?ということについてまとめていきました。
「停電時にエネファームが発電していれば」という条件付きですが、停電時にもエネファームは発電してお湯も沸かしてくれます。実際には一日を通して発電していない時間もそこそこあるので、本当に大丈夫かなー?というのが正直なところです。
そもそも停電時に「使えない可能性がある」ものを「エネファームがあれば停電しても大丈夫ですよ!」っていう触れ込みで売るのはやめた方がいいと思います。
「お家の安全性」を重視してエネファームを導入するなら、給湯器は同じガスの給湯器であるエコジョーズにして、浮いた費用で小型の蓄電池とか太陽光発電を少し載せるとかの方がよっぽど安全性の高い家になります。
CO2排出量など環境にやさしいというのは、他の給湯器にないエネファームの利点です。
今後エネファームを導入するのは本当に熱心な環境活動家の方々くらいになってしまいそうですね。