オール電化はどれくらいのアンペアが必要?確認方法と選びかたについて公開!
2021/11/07
こんにちは!エコの大臣です!
ガスと併用している住宅では、オール電化へのリフォームやエコキュートの設置に伴って電力プランの変更が必要になります。
プランの切り替えに伴って注意しておきたいのが、契約する電気の容量です。
お家の中で、電気を使いすぎてバチンとブレーカーが落ちて、真っ暗になってしまったという経験をお持ちの方も多いですよね。
電力会社と契約する容量によってお家の中で一度に使える電気の量が決まります。
エコキュートやIHクッキングヒーターは比較的消費電力の多い電化製品ですので、契約容量が少ないままだとばんばんブレーカーが落ちて、大変なことになります。
そこで、今回はオール電化住宅に切り替えた場合にふさわしいアンペアの選び方や注意点に関して詳しくお伝えしていきます。
目次
アンペアとは?
アンペアとは電流の量を表す単位です。家庭の電力の契約の場合は、お家全体で一度に使える電気量の上限を表しています。
家庭では、一般的には10A~100Aくらいまでが利用されていることが多いです。
自宅にある電化製品の電気の消費量は大小さまざまですが、1つ1つの電化製品を動かすのにはそんなに大きな電力は必要ありませんが、家族の人数が多い場合には同時にいろいろな電化製品を使うことも多いでしょう。その場合、契約している容量を超える電化製品を同時に使おうとするとブレーカーが落ちてしまいます。
例えば、20Aの容量で契約している場合、15Aの電子レンジや10Aの掃除機をそれぞれ使うことは出来ます。しかし、2つ合わせると15+10=25Aになってしまうので、この場合は電子レンジと掃除機を同時に使うことは出来ません。
多くの電化製品を同時に使いたい場合には契約容量を大きくする必要があります。
また、電力会社によっては30A以上でないと契約できないなど、提供している容量に制限があることもございますので事前に確認しておきましょう。
アンペア数の問題について
アンペア数が合っていないとどういう問題が起こるのでしょうか?契約容量が大きすぎる場合、小さすぎる場合で問題となることを簡単にまとめておきました。
アンペア数が大きすぎる
実際に使用している電気に対して、アンペア数が大きすぎるという場合です。アンペア数が大きいということは、それだけ一度に多くの電気を使うことが出来るので、日常生活で困ることは少ないです。むしろ、便利です。
問題点としては、単純に毎月の電気代が高くなります。
契約容量によって電気代の基本料金が決まるプランも多いので、アンペア数が大きくなるにつれて電気代も上がります。家族人数が減ったりして一度に使用する電気の量が減った場合には、アンペアを下げることで電気代を節約することが出来ます。
アンペア数が小さすぎる
使用状況に対してアンペア数が小さすぎる場合、頻繁にブレーカーが落ちてしまいます。
日常生活でよくあるケースとしては、電子レンジで冷凍食品をチンしている間に、ドライヤーで髪を乾かそうとすると、アンペア数が小さいとそのタイミングでブレーカーが落ちます。
ブレーカーが落ちると、作業が中断されてしまうだけでなく、電子レンジなどの時計設定などもやり直さないといけないことも多いので、とっても面倒ですよね。
現在のアンペア数の調べかた
自宅の電気の契約容量がわからないという方もいらっしゃると思います。そこで、まずはご自宅のアンペア数を確認する方法をご紹介いたします。
分電盤を確認する
ご自宅の契約アンペアは、分電盤の中にあるブレーカーに書かれている数字や色で判断することが出来ます。
画像の一番左にある「50A」と書かれているのがサービスブレーカーという契約容量を表しています。
写真では50Aとなっていますね。
分電盤の中のブレーカーに数字が書かれていたり、電力会社によってはブレーカーのラベルが色分けされていますので、そちらを確認してみましょう。
エコの王様では、主に関西電力と中部電力のエリアで工事をさせて頂いています。
中部電力では契約容量によって基本料金が変わるので、ご自宅の分電盤の中のブレーカーに数値の記載があったり、色分けされて確認しやすい状態にされています。
ブレーカーの色 | 赤 | 茶 | 黄 | 緑 | 灰 | 紫・緑 | 灰・黒 |
契約アンペア数 | 10A | 15A | 20A | 30A | 40A | 50A | 60A |
関西電力では、基本料金はアンペア数に関わらず一定ですので、一般的な住宅では50A(50kVA)、オール電化住宅では60A(60kVA)か100A(100kVA)に設定されていることがほとんどです。
請求書や検針票で確認する
毎月電力会社から届く、電気代の請求書や検針票にもご契約中のアンペア数の記載があります。
最近では請求書の送付をしていないことも多いですが、その場合にはweb上でも確認できるようになっていますので、ご契約されてる電力会社の会員ページなどから確認してみましょう。
オール電化には何アンペア必要?
一般的に利用されている料金プランである「従量電灯」の場合は、契約しているアンペア数に応じて基本料金が高くなるように設定されています。アンペアを上げると便利になる反面、毎月の電気代の負担が大きくなってしまいます。
オール電化住宅に切り替えると、台所や給湯器など今までガスを利用していた物が電気に切り替わりますので、お家全体の電気使用量が増えます。そのため、契約容量が小さいままだと頻繁にブレーカーが落ちてしまいます。
実際にオール電化各地域の電力会社で提供されているオール電化向けの料金プランは、10kVA(100A)までは基本料金が定額になっていることが多いです。
ただ、10kVAまでアンペアを上げるためには、幹線の張替え工事やブレーカー交換工事などが必要になることが多く、数万円の費用がかかるのでご注意ください。
オール電化は60Aじゃ足りない?
オール電化に切り替えた場合、契約容量は6kVA(60A)か10kVA(100A)で契約します。
関西電力の「はぴeタイムR」や、中部電力の「スマートライフプラン」では10kVAまでは、毎月の基本料金も変わりません。「それなら全員10kVAで契約したら良いんじゃないの?」と思うかもしれませんが、先ほどもお伝えした通り、10kVAへのアンペアの増設工事には数万円の費用がかかることがほとんど。
アンペア数が大きくなると、同時に使用できる電化製品の数が増えます。逆に言えば、オール電化に切り替えても1人で生活していれば、6kVAでも余程のことがない限りはブレーカーが落ちることはありません。
オール電化住宅でも2~3人で生活する場合は、6kVAでも問題ないことが多いです。容量不足になるとすれば、台所でIHと電子レンジを使用しているときに、違う人がアイロンかドライヤーを使うという場面くらいでしょうか。こんな使い方をしていれば、オール電化じゃなくてもブレーカー落ちますね…。
家族の人数が多かったり、お家が大きくていろいろなところで同時に電気を使うような場合には10kVAへの増設も検討した方が良いでしょう。
アンペア数の電気料金の違いについて
アンペア制を導入している地域の電力会社(北海道電力・東北電力・東京電力・中部電力・北陸電力・九州電力)にお住まいの場合には、契約容量が大きくなると毎月の基本料金がその分高くなります。
例えば、中部電力エリアで一般的に契約されている「従量電灯B」というプラン料金設定を見てみましょう。
契約容量 | 基本料金 |
契約電流 10A | 286.00円 |
契約電流 15A | 429.00円 |
契約電流 20A | 572.00円 |
契約電流 30A | 858.00円 |
契約電流 40A | 1144.00円 |
契約電流 50A | 1430.00円 |
契約電流 60A | 1716.00円 |
契約容量が10A大きくなるにつれて、基本料金が286円ずつ高くなっていきます。
容量が足りないとブレーカーが落ちて不便ですが、必要ないほど大きい容量の契約をしていると年間で3,432円以上の出費になりますので結構大きいですよね。
アンペア制のない地域の場合
関西電力、中国電力、四国電力、沖縄電力管内では、アンペア制ではなく使用量に応じた最低料金を支払う設定になっています。
これらの地域では、6kvA(60A)までは料金が変わりません。これらの地域では、アンペア数を下げても毎月の電気料金は変わりませんので、特別何か事情がない限りは最大の60kVAで契約するのが良いでしょう。
オール電化住宅の場合
各地域で提供されているオール電化住宅向けの料金プランは、10kVA(100A)までは基本料金が一律になっています。
要するに、1kVAでも100kVAでも同じ料金で電気が使えるので、当たり前ですが最大の10kVAにしておくのが一般的です。
6kVAまではほとんどのご家庭で追加工事もなくアンペアを上げることが出来ますが、10kVAに切り替えるときには、家の中に引き込まれている電線を太いものに張り替える工事や、分電盤の交換、増設工事などが必要になります。お家の設備状況にもよりますが5~10万円ほどの費用がかかることが多いです。
6kVAでも十分足りるし余計な工事をしたくないということで、6kVAまで上げておく場合も多々あります。
必要なアンペア数の計算式
契約容量によって電気代が変わる地域にお住まいの場合は、ご自宅の電気の契約は何Aが最適なのか。気になりますよね。
家庭で使用する電化製品の主な消費電力から必要なアンペア数を求めていきましょう。
電化製品には、「消費電力」というのが表記されています。「W」とか「kW」という単位で表され、その電化製品を使うとどれくらいの電気を使うのかがわかります。
お家の電化製品は100Vか200Vの電源を使います。
例えば、500Wの消費電力の冷蔵庫を使うのに必要なアンペア数は「500W÷100V=5A」となります。
電子レンジは1500Wくらいの物が多いですが、「1500W÷100V=15A」となります。
1つ1つの電化製品はそこまで大きな電力ではないですが、お家の中で同時に使いすぎて、契約容量を超えるとそのタイミングでブレーカーが落ちます。
代表的な電化製品の消費電力の目安を表にしましたので、参考にして下さい。
電化製品 | 消費電力 |
IHクッキングヒーター | 15A |
電子レンジ | 15A |
アイロン | 14A |
炊飯器 | 10~13A |
ドライヤー | 10~12A |
掃除機 | 10A |
エアコン | 5~7A |
こたつ | 5A |
冷蔵庫 | 3~5A |
テレビ | 2A |
洗濯機 | 2A |
照明(電球型) | 0.5A |
※上記の表はあくまでも目安になります。メーカーやサイズによってもアンペア数は異なります。
アンペアの合計が契約容量を超えなければ問題ありませんので、同時に器具を使う機会の少ない1~2人暮らしのご家庭では、30Aくらいの容量でも頻繁にブレーカーが落ちたりすることはないでしょう。
アンペア数の変更手続き方法
アンペア数を変更したい場合には、契約している電力会社に電話して変更の希望を伝えましょう。
中部電力であればこちらからお問い合わせください。
ご契約プラン・アンペア・名義などを変更するお申込み、ご契約プランに関するご相談 | |
電話番号 | (契約変更センター) |
受付時間 | 月曜日~金曜日 9時~17時 (注)祝日、年末年始除く |
アンペア変更の際の注意点
契約アンペアの変更を依頼すると、電力会社の職員が訪問して、ブレーカーの設置、撤去などを行ないます。ブレーカー工事の作業中は停電しますのでご注意ください。
アンペアの変更は、電力会社が無料で行なってくれます。ただし、幹線の張替えや単二⇒単三への切替が必要な場合には有料になる場合があります。
アンペアの変更は原則として年に1回しか行なうことが出来ません。電気の使用量の多い夏と冬だけアンペアを上げて、その他の季節にはまた戻すということは出来ませんので、ご注意ください。
オール電化アンペアのまとめ
今回はご自宅の電気の契約容量である「アンペア数」についての詳しい情報、切り替えにあたっての注意点などをお伝えしていきました。
アンペア数によって、お家の中で同時に使える電気の総量が決まります。
東京電力や中部電力管内などのアンペア制を採用している電力会社では、アンペア数が大きくなるほど基本料金が高くなります。アンペア数を下げ過ぎると頻繁にブレーカーが落ちてしまうなど不便になってしまうので、注意しましょう。
オール電化の場合には60Aや100Aで契約することがほとんどです。お家の大きさやご家族の人数によって適していると思う方をお選びください。
アンペアを上げる工事は基本的には無料ですが、お家の設備状況によっては配線の交換工事などに別途費用がかかる場合がございます。5~10万円前後で切り替えられますので、費用と相談して必要ならばアンペア数を上げるという選択肢を取りましょう。
オール電化への切り替えの場合は容量アップが基本になります。現地調査の際に、ご希望をお伺い致しますので、100kVAへの変更をご希望の場合は事前にご相談下さい!
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