太陽光発電の「自立運転機能」北海道地震の際も助かった
2018/10/24
目次
まだ記憶に新しい北海道胆振東部地震
皆様まだ記憶に新しい北海道地震では道内のほぼ全域である295万世帯にも及び停電が生じたそうです
普段当たり前に利用している電気が断たれることによって日常では考えられないほどご不便な思いをされたことと思います
エコの王様では大阪を中心に主にエコキュート工事を承りしておりますが
昨今では大阪でも大雨や地震など天災に見舞われることも多く、今回は非常時に役立つ太陽光発電システムの「自立運転」を解説したいと思います
太陽光発電協会(JPEA)は太陽光発電の自立運転機能が活用された実態を把握するためにアンケート調査を実施
調査の結果太陽光発電システムを導入している家庭は蓄電池を併用していないケースでも、今回の自身において役85%が自立運転機能を利用、災害時に有効に活用出来たとの意見が多数ありました。
そもそも「自立運転機能」とは?
住宅用太陽光発電を導入されている方は馴染みのある言葉ですが自立運転機能とはパワーコンディショナー(電気を家庭内で利用出来るように直流から交流へと変換する装置)に搭載されている機能になります。
太陽光モジュールで発電した電気エネルギーが使用でき、停電時などでも電気が使えるというリスクに備えた大切な機能です。
壁に非常用のコンセントを設置するか、パワーコンディショナーに直接電源プラグを差し込んで使用することになります。
「自立運転機能」が搭載されていないメーカーや施工業者によっては自立運転に必要な工事をしないこともあるので、施工前にしっかり確認しておきましょう。 (もちろんエコの王様では自立運転機能もしっかり施工させて頂きます!)
(パワーコンディショナー画像:Qセルズカタログより引用)
冷蔵庫も炊飯器も使用出来た!
自立運転機能を利用したというユーザーからは「冷蔵庫の中の食材を腐らせずに済んだ」「炊飯器でご飯を炊くことができた」
「携帯電話を充電できた。また、近所の方も充電することができた」「ポータブルTVで震災情報をいち早く入手することができた」などの声が寄せられた。
さらに蓄電池機能を搭載している家庭からは「約2日間問題なく生活できた。近所が真っ暗な中、自宅のみが電気がついていた」など、普段と同じ生活ができたとの声が寄せられた。
不安な状態で情報がいち早く入るのは正しい判断が出来るとともに安心も出来ますね。
「自立運転機能」使い方と認知度
太陽光発電協会(JPEA)の調査による蓄電池機能を併用しない太陽光発電システムのみへのヒアリング数428件のうち自立運転機能を利用した件数:364件 (利用率:85.0%)
およそ64件のご家庭が「自立運転機能」を使用しなかったという結果になりました。
住宅用太陽光発電システムで自立運用を活用しなかった理由
- 自立運転機能があることを知らなかった:13件
- 運転方法が判らなかった:33件
3.その他:18件
- 自立運転用コンセント未設置(屋外設置PCS)
- コンセントの場所が判らなかった。
- 自立運転機能が作動しなかった。
- エラーが表示され、自動で切替わると思っていた。
- 使う前に復電した。
「運転方法がわからなかった」「そもそも自立運転機能があることを知らなかった」という意見が半数を占める結果となり同協会はホームページに、自立運転機能の使用方法が掲載された太陽光発電システムメーカーのWEBサイトを掲載し、災害時に太陽光発電を有効に使える取り組みを広めています。
自立運転機能の設定方法
自立運転機能の設定方法はメーカーにより異なりますので説明書を見ながら設定するのが間違いないでしょう。
ただ非常時になると説明書すら探し出すのも一苦労ですね。ですので今回はあくまで一般的な設定方法をお伝えします。
一般的にはまず分電盤の主電源ブレーカーを落とし電力会社との接続を遮断します。
その後、切換スイッチを自立モードへ変え、非常用コンセントに使用する電化製品の電源プラグを差し込んで使用します。
自立運転機能で太陽電池モジュールで発電した電気を使う場合は、1500W(1.5kW)程度までの電力を使用することができます。
携帯電話の充電やデスク照明などは使用できますが、エアコンや電子レンジなど消費電力の大きい機器の使用は避けた方が良いでしょう。
(※あくまで一般的な方法になりますので、あらかじ取り扱い説明書を読み試運転することをオススメします)
デメリット・夜間は使用出来ない
「自立運転機能」は発電出来る日中にしか利用出来ないのがデメリットと言えます。
蓄電池との併用で非常時の備えをもっと厚くしましょう。