
2025年の売電価格は一体いくら?今後の動向や締切期限を徹底解説!
2025/07/06
「2025年の売電価格は一体いくらですか?」、「売電制度が変わるって聞いたけど本当ですか?」など、家庭用太陽光発電システムの売電価格に関する問い合わせが非常に増えています。
家庭用のみならず太陽光発電システムを設置する上で売電価格と言うのは初期費用を回収するのにとても重要です。
2025(令和7)年に入り売電制度が変わるという方針も発表されているため、多くの人が売電価格について注目しています。
そこで今回は、2025年度の売電価格や新しくスタートする売電制度について詳しく説明します!
目次
売電制度とは?
太陽光発電システムや水力発電、地熱発電、風力発電などの再生可能エネルギーで発電された電気は、その年の国が定めた売電価格で各電力会社が買い取ってくれる制度があります。
国が定めた売電価格で電気を買い取ってくれる制度を固定価格買取(FIT)制度と言います。
FIT制度は、2009(平成21)年に国内で再生可能エネルギーを促進させるために出来ました。
2009年当時の売電価格は、1kWhあたり48円と高額だったため売電収入を得るために多くの戸建て住宅で家庭用太陽光発電システムが普及しました。
FITは、家庭用太陽光発電システムを設置してから10年(産業用は20年)が経過すると売電価格は、1kWhあたり7円~10円程度にまで下がる仕組みになっています。
※売電価格は、税込価格で表記しています。
売電には2種類ある
2025(令和7)年現在、日本国内の売電制度は余剰買取制度と全量買取制度の2種類があります。
それぞれの売電制度について説明します!
余剰買取制度
余剰買取制度は、太陽光発電システムで発電された電気を自家消費して余った電気を各電力会社に売電する制度です。
余剰買取は、電気代を削減しながら売電収入も得られるので2025(令和7)年7月現在最も多く採用されている買取制度です。
余剰買取の方法は、余剰電力をパワーコンディショナーを経由して電線に戻して売電収入を得る流れになっています。
全量買取制度
全量買取制度は、太陽光発電システムで発電された電気を自宅では使わずに全てパワーコンディショナーを通して電線に戻して売電収入を得る流れです。
電気代の節約は出来ませんが売電収入が余剰買取よりも多いため、家庭用よりも総発電量が10kWを超える産業用太陽光発電システムで多く採用されている売電制度です。
売電価格の推移
固定価格買取(FIT)制度が始まった2009(平成21)年度の売電価格は、1kWhあたり48円でした。
2012(平成24)年にFIT制度が見直されて1kWhあたり42円になりました。
2012年以降、年々売電価格は下がっています。
過去の売電価格の推移は次の通りです。
年度 | 売電価格(税込) |
2009 | 48円 |
2010 | 48円 |
2011 | 42円 |
2012 | 42円 |
2013 | 38円 |
2014 | 37円 |
2015 | 33円 |
2016 | 31円 |
2017 | 28円 |
2018 | 26円 |
2019 | 24円 |
2020 | 21円 |
2021 | 19円 |
2022 | 17円 |
2023 | 16円 |
2024 | 16円 |
となっています。
2012年を境に毎年1円~4円程度下がっています。
そもそもFIT制度の考え方は、本格的に売電制度が始まる前の売電価格である1kWhあたり24円に制度開始後10年で戻すということでスタートしています。
そのため、2019(令和元)年以降のほうが売電価格の下がり幅は大きいです。
参考資料:資源エネルギー庁HP
2025(令和7)年度の売電価格
毎年売電価格が下がっているなかで2025(令和7)年度の売電価格は、1kWhあたり15円です。
2009年と比べると33円下がりました。
ですが、2025年の10月までの申請と10月以降の申請とでは売電価格が大きく変わりますので説明します!
2025(令和7)年10月まで
2025(令和7)年9月30日までに家庭用太陽光発電システム(総発電量が10kW未満)の場合、1kWhあたりの売電価格は15円で、固定価格買取制度の10年が終了した場合の1kWhあたりの売電単価は、電力会社によって異なりますが7円~9円で各電力会社が買い取ってくれます。
また、総発電量が10kWを超えて50kW未満の場合、1kWhあたりの売電価格は11.5円で買取期間は20年間です。
・家庭用太陽光発電システム・・・1kWhあたり売電価格15円 買取期間終了の1kWhあたりの売電価格7円~9円
・産業用太陽光発電システム・・・1kWhあたりの売電価格11.5円
※10kWを超える太陽光発電システムの場合、30%自家消費しないと売電収入を受け取ることはできません。
※税込価格で表記しています。
参考資料:経済産業省HP
2025(令和7)年10月以降
2025(令和7)年10月~2026(令和8)年3月31日までに、家庭用太陽光発電システムで売電申請した場合の1kWhあたりの売電価格は24円で、買取期間が終了した時の1kWhあたりの売電価格は8.3円です。
売電価格だけを見ると「売電価格が高くなっているしいいんじゃない?」と考えている人も多いと思いますが、実際のところは違います。
9月30日までに売電申請した場合、売電単価は1kWhあたり15円が10年間続くのに対して、10月1日以降に申請した場合は1kWhあたり24円の売電単価が4年間しか続きません。
5年目~10年目までは1kWhあたり8.3円にまで下がります。
売電単価24円は4年目までしか続きませんが、1kWhあたり15円と比べると9円高いので家庭用太陽光発電システムの初期費用の回収は早くなります。
産業用太陽光発電システムも10月1日以降に申請すると家庭用と同様に1kWhあたり19円にまで上がり売電単価が高い期間は5年間です。
6年目~20年目までは、1kWhあたり8.3円です。
・家庭用太陽光発電システム・・・売電単価:1年目~4年目まで1kWhあたり24円 5年目~10年目まで1kWhあたり8.3円
・産業用太陽光発電システム・・・売電単価:1年目~5年目まで1kWhあたり19円 6年目~20年目まで1kWhあたり8.3円
※10kWを超える太陽光発電システムの場合、30%自家消費しないと売電収入を受け取ることはできません。
※税込価格で表記しています。
参考資料:資源エネルギー庁HP
売電期間が終了するとどうなる?
固定価格買取(FIT)制度は、家庭用太陽光発電システムを設置してから10年が経過すると売電単価が下がります。
家庭用太陽光発電システムを設置して10年以上が経過すると売電単価が電力会社によって異なりますが1kWhあたり7円~9円にまで下がります。
売電単価が下がると電力会社から買う電気のほうが高くなってしまう現象が2019(令和元)年11月から順番に出て来ました。
この現象を2019年問題と言います。
2019年問題を迎えた自宅では、安い電気を売電し続けるか家庭用蓄電池を設置して自家消費するかのどちらかを選ぶ必要に迫られています。
2025(令和7)年7月現在では、家庭用蓄電池を設置して自家消費する自宅が増えています。
※税込価格で表記しています。
家庭用太陽光発電システムと家庭用蓄電池の相性に関する詳しい記事はこちら⇒【2025年最新版】蓄電池はやめたほうがいいって本当?理由と後悔しない方法を紹介!
売電価格は下がっているけど太陽光発電を設置するなら今がチャンス!
さて、2009(平成21)年の売電単価が1kWあたり48円の時には、売電収入を得るために多くの戸建て住宅で家庭用太陽光発電システムが設置されました。
2025(令和7)年の売電単価は、1kWhあたり15円で2025年10月以降は4年目までが1kWhあたり24円になっていますが、それでも48円と比較して半額です。
ここで多くの人は気になっているのが、「売電単価が下がっているけど太陽光発電を設置して元が取れるのか?」という点だと思います。
経済産業省の調達価格等算定委員会が2025年3月に出した「令和7年以降調達価格等に関する意見」を見てみると、搬入経路などによって異なりますが家庭用太陽光発電システム1kWあたりの販売価格は315,700円です。
売電価格が48円の頃の家庭用太陽光発電システム1kWあたりの販売価格は、500,000円~600,000円だったので、販売価格は2025年のほうが安いです。
また、2009年頃の太陽光パネル1枚の発電量を示す公称最大出力は180W~200Wで発電効率も10%台だったのに対して、最新の太陽光パネルは公称最大出力が400Wを超える製品も多いですし、発電効率も20%を超える製品がほとんどです。
そのため売電単価が下がっていても太陽光パネルの性能が上がっているので売電収入を得られるようになっています。
そもそも売電単価の決め方は、「太陽光発電した時の初期費用が回収できる程度の価格で設定する。」なので、決して損することがありませんので安心してください。
※税込価格で表記しています。
家庭用太陽光発電システムの設置費用に関する詳しい記事はこちら⇒【2025年最新版】太陽光発電の設置費用ってどれくらい?導入する前にしておきべきこととは
各メーカーの太陽光パネルに関する詳しい記事はこちら⇒【2025年最新版】太陽光発電おすすめ6選!各メーカーの特徴とおすすめを紹介!
参考資料:「令和7年度以降調達価格等に関する意見」調達価格等算定委員会
まとめ
今回は、太陽光発電システムの売電価格について詳しくお話しさせて頂きました。
本格的に売電制度が始まった頃と比べると売電価格は半額以下に下がりましたが、太陽光パネルの性能が上がったこともあって売電価格が下がったとしてもしっかりと売電収入を得ることができます。
また、2025(令和7)年10月以降は、4年間と短い期間ではありますが売電価格も1kWhあたり24円に上がります。
売電価格が上がることもありますが、近年の電気代高騰などの影響で家庭用太陽光発電システムを導入・検討している家庭が増えています。
エコの王様では、各メーカーの太陽光パネルを取り扱っておりますし施工実績も豊富です。
今、家庭用太陽光発電システムの設置を検討している人は、是非1度エコの王様に問い合わせ下さい!
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