太陽光発電を導入すると7割損って本当?その理由と解決法について
2021/09/06
「太陽光発電を設置した人のうち7割の人が損をしている。」との情報を先日聞きました。
「太陽光発電を設置した人のうち7割の人が損をしているなら、太陽光発電は設置しない方が良いのではないか。」と思いますよね。
でもみなさん待って下さい!
逆を言えば、太陽光発電を設置して3割の人は得をしているんです。
そこで今回は、太陽光発電を設置すると7割損と言われている理由とその解決方法について詳しくお話します!
目次
太陽光発電の導入で7割損と言われているのは本当?根拠は?
なぜ、太陽光発電を導入すると7割損と言われているのでしょうか?
それは、売電価格が下がっていることが挙げられます。
日本で売電制度が始まった2009年の売電価格は1kWhあたり48円で取引されていました。それが、毎年少しずつ売電価格が下がり2021年の売電価格は1kWhあたり19円にまで下がりました。
10年間の固定買取価格制度(FIT制度)が終了すると売電価格は約9円になります。2009年の48円と比べると約5分の1に下がっているので損をしていると思う方も多いです。
その他にも、施工不良や相場よりも高い金額で設置してしまって初期費用が回収出来ない、近隣住民とトラブルが起きてしまったなど金額面以外のこともあって太陽光発電を設置して損をしたと言っている方も多いです。
太陽光発電の売電価格に関する詳しい記事はこちら⇒太陽光発電はやめたほうがいい?将来的に大きなメリットがある理由
太陽光発電のトラブルに関する詳しい記事はこちら⇒太陽光発電の設置は後悔するって本当?失敗しないためにやるべきこととは
太陽光発電で損をするケース
太陽光発電を設置して7割の人が損をしたと感じておられますが、実際にはどのようなことで損をしていると感じられているのでしょうか?
具体的な例をご紹介します。
発電量が思っているよりも少ない
太陽光発電を設置する上で重要なのが売電価格と発電量です。
発電量については、あらかじめ販売業者が地域別の年間日射量と太陽光発電の容量などを基に計算してお客様にお渡しをします。
もちろん太陽光発電の発電量は、季節や気温などによって変化するので発電量シミュレーションの結果が100%合致する訳ではありません。
もし、シミュレーション結果よりも明らかに発電量が少ない場合は次のようなケースが考えられます。
・地域ごとの日射量ではなく、単純に日照時間だけで計算されている。
・太陽光発電の変換ロスが計算されていない。
・太陽光発電を販売したいために発電量の水増しをしている
などが考えられます。
発電量が少なければ売電単価がいくら高くても初期費用を回収できるだけの売電収入が得られなかったり、電気使用量が多い昼間の電気代を賄いきれなかったりすることがあるので、発電量が少ない場合は太陽光発電を設置して損をした方がおられます。
太陽光発電の発電量に関する詳しい記事はこちら⇒太陽光発電の発電量について!初心者でも分かる計算方法について
雨漏り
太陽光発電を設置したあとに起きるのが雨漏りです。
しっかりとした施工業者であれば雨漏りが起こることはありません。
では、なぜ雨漏り起きるのでしょうか?
理由は2つあります。
施工不良
瓦屋根に太陽光発電を設置する場合、瓦を剥がして架台を固定するためのビスを打ち込みます。
ビスを打ち込んだあとは、剥がした瓦を元通りにする必要があります。
瓦を戻す作業をする際に瓦を元通りにしないでガタガタの状態のままにしておくと、瓦と瓦の間から水が入り込んで雨漏りが起こります。
スレート屋根の場合は、スレートに直接ビスを打ち込んで架台を固定します。
固定が終わったらその周りを耐久性の高いコーキング剤を使って防水対策を施します。
コーキングを行う時に耐久性の低いコーキング剤を使うと何年後に雨漏り起きやすくなります。
屋根の構造
施工不良以外に雨漏りが起きる理由が、屋根の構造自体に由来するものです。
瓦屋根やスレート屋根の下には、野地板という物があります。この野地板が太陽光発電に合っていない素材であれば設置することは出来ません。
野地板が構造用合板では無く杉板などの素材が使われている場合は、杉板と杉板の間にビスが打ち込まれるとビスを打った所から雨漏りが発生します。
どの太陽光パネルメーカーも設置を許可していないのがスレート屋根で野地板がバラ板の場合です。
バラ板(杉板)とは、名前の通りバラバラしているのでかなりの確率で板と板の間に年数と共に隙間が空いてくる素材のことを言います。
<バラ板>
パネルが台風で飛んでしまう
太陽光発電を設置して心配なのが、自然災害による太陽光パネルの被害です。
近年、台風も大規模化して全国各地で猛威を振るっています。
飛来物によって太陽光パネルが割れてしまったり、場合によっては強風で太陽光パネルが飛んでしまうなどの被害が出ています。
太陽光パネルが台風で飛んでしまったり割れたりしてしまうと、太陽光パネルを交換が必要です。
太陽光パネルを交換する場合の交換費用は100万円以上費用が掛かります。太陽光発電を設置する場合は、事前に災害保険に入っておく必要があります。
現在各太陽光パネルメーカーは、自然災害による太陽光パネルの故障や太陽光パネルが割れてしまったり、太陽光パネルが飛んでしまったりした場合は、自然災害補償が付いているので無償で交換してくれます。
※自然災害補償は太陽光パネルメーカーによって無償のメーカーと有償のメーカーがあります。
積雪
太陽光発電は日本全国でも設置できます。(塩害地域・日当たりが悪い場所などを除く)
日当たりが良い場所であれば、雪の降る地域でも太陽光発電を設置することが出来ます。
例えば、年間200cm以上積雪のある地域でも、雪が良く降る12~2月とその他の季節と比べても5割程度の発電量があるという記録が残っています。
積雪の多い地域で太陽光発電を設置するとどのような損が発生するのでしょうか?
屋根を傷める
自宅の屋根に太陽光発電を設置した場合、屋根に掛かる太陽光パネル1枚の重さは各メーカーによって多少の違いはありますが約15~20kgです。
例えば、公称最大出力(太陽光パネル1枚でどれだけ発電出来るかという数字)が1枚300wで6kW発電する太陽光発電を設置する場合に必要な太陽光パネルの枚数は20枚です。
この自宅に掛かる太陽光パネルの総重量は約300~400kgです。
普段雪が降らない季節であればこの重さで問題無いのですが、冬場になると太陽光パネルの総重量に雪の重さが加わって屋根に負担が掛かります。
その結果、屋根が歪んだり屋根の棟木が折れてしまったり、太陽光パネルの固定する架台が倒壊してしまったりする可能性があります。
雪の重さで太陽光パネルそのものが割れてしまうケースがあります。
落雪のトラブル
太陽光パネルは表面がガラスで出来ているのでとても滑りやすくなっています。
そのため、太陽光パネルに降り積もった雪が滑りやすくなっており落雪の危険性があります。
屋根に積もった雪が勢いよく滑り落ちると、重さもあるので通常よりも速いスピードで遠くまで飛んでしまってトラブルになることがあります。
想定されるトラブルとして、車のボンネットがへこんでしまったり、雨どいが落雪の力に耐えれなくなって壊れてしまったり、隣の家の物を倒してしまうなど。
補助金がもらえない
太陽光発電単体での補助金は2014年に終了しています。
太陽光発電の補助金が終了する前から補助金を貰えず損をした方がおられます。
太陽光発電の補助金の申請は各販売店が行いますので、販売業者が申請を忘れてしまうケースが多いです。
補助金の申請期間が決めれているので、その申請期間を逃してしまうと補助金は貰えなくなります。太陽光発電を設置した方の中には、「補助金を見越して何百万円もする、太陽光発電を設置したのに貰えなくて損をした。」などの声が届いています。
その他にも補助金が貰えない理由としては、「補助金があると思っていたのに実際は無かった」や「申請を忘れていた訳ではないが申請手順を間違えてしまった。」が理由で補助金を貰えなかったなどがあります。
現在国が進めている補助金は、DER「令和3年度蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した 次世代技術構築実証事業費補助金」があります。
DER補助金は、太陽光発電と蓄電池とHEMSの3つを設置しないと受給出来ない補助金ですが、最大で66.8万円の補助金を受給できます。補助金を出している自治体がある場合は、DER補助金と自治体の補助金の両方を受け取ることが出来ます。
太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの補助金については、国の補助金は無くても自治体によっては補助金を出している地域もあるので、自治体のホームページを見たて、事前に調べておくことが重要です。
それでも分からない場合は、各販売店に問い合わせをしてみるのが良いでしょう。
補助金に関する詳しい記事はこちら⇒太陽光発電と蓄電池は相性抜群って本当?その理由とメリット・デメリットを公開!
太陽光発電で3割の得になるためには
太陽光発電を設置したことによって損した人もいれば逆に得をした人も多くおられます。
太陽光発電を設置して得をした人はどのようなことをして得をしたのでしょうか?
いくつかのことをすれば太陽光発電を設置して得をすることが出来ます。
初期費用を下げる
太陽光発電を設置する上でまず大事なことは初期費用を少しでも下げることです。
家庭用太陽光発電が本格的に販売されていた頃の販売価格は、1kWあたり約50~60万円で販売されていたのに対して現在は1kWあたりメーカーやパネルの種類、パネルの素材によって多少の違いはありますが、約20~30万円程度で推移しています。10年前と比べると約2分の1までに下がっています。
初期費用を抑えるためには、相見積もりを取ることが重要です。
なぜ相見積もりを取るかというと、太陽光発電の設置相場を知ることが出来るためです。
太陽光発電の販売業者は多数あります。本当に太陽光発電を設置する方のことを考えて様々提案をする業者がほとんどなのですが、中には「売りたいだけ」の販売業者もいます。
売りたいだけの販売業者の見積もりと良心的な販売業者の見積もりには違いがあります。
どこで違いが出るかというと工事代金です。
太陽光パネルの価格はどこの販売業者も似たような価格になっています。
太陽光発電を設置する場合の見積書は、工事代金も含まれての価格です。
見積書を見ると工事代金が含まれていないや「別途工事代金が発生する可能性があります。」などと書かれていることもあります。
エコの王様もそうですが太陽光発電を設置する場合は、屋根の広さや屋根の強度を見るために必ず現地調査にお伺いさせて頂いてますので、工事中や工事後に追加で料金を頂くことありません。
そう言ったことからも1社だけの見積もりだけでは、設置費用の相場やパネルの種類が本当に正しいのかも分からないまま契約してしまうと、あとで後悔することもあるので必ず2社以上から相見積もりを取って、適正な価格で販売している所から購入することによって初期費用の回収も早くなるのでお得に太陽光発電を使って頂くことが出来ます。
太陽光発電の相見積もりに関する詳しい記事はこちら⇒太陽光発電の設置は後悔するって本当?失敗しないためにやるべきこととは
メンテナンス費用を考慮する
太陽光発電は販売され始めた頃から「メンテナンスフリー」と呼ばれて来ました。
ですが、太陽光発電はメンテナンスしないと発電量が落ちてしまったり、故障してしまったりするケースがあるので定期的なメンテナンスが必要です。
太陽光発電のメンテナンス費用は、定期点検代・パワーコンディショナーの交換費用・パネルの洗浄代などがあります。
この中でも、パワーコンディショナーの交換費用は重要です。
パワーコンディショナーは太陽光パネルよりも寿命が早いです。太陽光パネルの寿命が約20~30年に対して、パワーコンディショナーの寿命は約10~15年です。その時の交換費用はメーカーや容量によって多少の違いはありますが約20~30万円掛かります。
現在は各太陽光パネルメーカーもシステム保証を付けているので、保証期間内で人的な故障でなければ無償で交換してくれますし、販売店によっては定期的なメンテナンスをしてくれるので必要以上に費用が掛からないこと多いです。
太陽光発電の販売業者を選ぶ時は、保証の充実した販売業者を選ぶようにしましょう。
固定価格買取制度を知っておく
固定価格買取制度(FIT)とは、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーで発電された電気を、国が定める価格で10年間は同じ金額で買い取ってくれる制度のことです。
日本でFITが始まったのは2009年からです。
2009年の売電価格は1kWhあたり48円で取引されていました。そこから毎年少しずつ売電価格は下がり2021年度の売電価格は1kWhあたり19円で取引されています。
10年前と比べると売電価格は約3分の1まで下がっていますが、太陽光発電を設置した年度の売電価格が10年間保証されていますのでお安心下さい。
悪質業者にだまされない
太陽光発電を設置した人で損をしてしまった方のお話を聞くと、「相場より高い金額で契約してしまった。」、「強引に契約させられてしまった。」、「売電収入で太陽光発電のローンが支払えると言われて契約してしまった」などおっしゃておられました。
太陽光発電の販売方法は、訪問販売とインターネット販売です。
訪問販売業者の場合、太陽光発電を設置したら経済効果が出そうな家を狙って営業に来ます。
太陽光発電をする場合には、屋根の面積や日当たり、屋根の強度を調べる必要があります。
突然やってきた訪問販売業者が1目で屋根の状態が分かるはずがないので、売電収入で太陽光発電のローンが支払えるかどうかは分からないので、怪しい業者だと思って下さい。
「契約するまで帰りません。」などと言って強引な契約を迫られた場合は、国民生活センターや警察に相談することで騙されずに済みます。
訪問販売業者のほとんどが良心的な販売店なのですが、太陽光発電の設置相場を知るために相見積もりは必ず取りましょう。
太陽光発電を設置する場合は相見積もりを取るのが普通なので2社以上から見積もり取って最初に見積書を貰った販売業者の費用が適正な価格なのかを判断しましょう。
相見積もりを取らせてくれない訪問販売業者は怪しいと思って下さい。
太陽光発電のトラブルに関する詳しい記事はこちら⇒太陽光発電はやめたほうがいい?将来的に大きなメリットがある理由
固定価格買取制度に関する詳しい記事はこちら⇒太陽光発電で売電できるのって本当?買取価格と買取終了後にやるべきこと
損をしそうならあえて契約は避ける
太陽光発電で損をしないためにはあえて契約しないのも1つの方法です。
「発電シミュレーションが思っていたより少ない。」、「相見積もりを何社も取ったけど設置費用が高い。」、「売電価格も安いし設置したら損をするかもしれない」と思われたら契約しない方が良いでしょう。
結果的に太陽光発電は得なの?損なの?
「結局、太陽光発電は得なのか損なのか分からない。」と思いますよね…
答えは得をするです。
その理由は2つあるのでご紹介しておきましょう!
設置費用が安くなった
太陽光発電の設置費用は年々下がっています。
太陽光発電が販売されたころ設置費用は1kWあたり約50~60万円だったのに対して、2021年現在の設置費用はメーカーやパネルの種類によって多少の違いはありますが、約20万円~約30万円程度で販売されています。
現在では、屋根に載せるパネルの枚数によっては100万円以下の価格で太陽光発電を設置できる場合もあります。
太陽光パネルがここまで価格が下がったのは、メーカーの技術向上によって太陽光パネルの大量生産できるようになったので価格が下がりました。
「でも、売電価格が下がっているから元は取れるの?」って思いますよね?
そもそも売電価格の設定の考え方は、初期費用が回収出来る範囲内の価格設定をしているため売電価格が下がったとしても太陽光発電を設置して損をすることはありません。
電気代の節約ができる
みなさんが太陽光発電を設置する理由はなんでしょうか?
1つは売電収入を得ることともう1つは電気代の節約です。
太陽光発電が日中発電している間は発電された電気を自宅で使うことが出来るので電気代が安くなります。
太陽光発電で発電された電気を昼間自家消費として使われている量は、各ご家庭の電気の使い方によっても違いますが約40%と言われています。
例えば、1年間の電気使用量が4,800kWh(関西電力のはぴeタイムR)をご利用で、太陽光発電の年間発電量が6,000kWhのご家庭の場合
1年間の自家消費量は2400kWhになります。
はぴeタイムRのデイタイムの電気代が1kWhあたり約26円です。
という事は1年間で電気代が約62,400円削減出来ます。
10年間で624,000円削減出来ます。
この他にも再エネ賦課金の削減にも太陽光発電は役立ちます。
再エネ賦課金とは、再生可能エネルギーの普及を促進する為に日本中で協力するための課金のことで、各ご家庭の電力使用量に応じて発生します。
再エネ賦課金は上昇を続けており、2021年度は1kWhあたり3.36円です。
今後も再エネ賦課金は上昇を続けて2030年には1kWhあたり5円になると言われています。再エネ賦課金はどの電力会社に入っても一律で掛かる課金なので、払う必要があります。
再エネ賦課金を減らすためには、電気代を節約するか電気代を節約のために太陽光発電を設置する方法しかありません。そう言ったことからも太陽光発電は得と言えます。
再エネ賦課金と電気代の節約についての詳しい記事はこちら⇒太陽光発電で売電できるのって本当?買取価格と買取終了後にやるべきこと
太陽光発電の7割損のまとめ
みなさんいかだったでしょうか?
今回のお話をまとめると、
・太陽光発電を設置して7割損をした方が居るの事実!
売電価格が下がってしまったり、自然災害で太陽光パネルが壊れて多額の修理代を払ってしまって損をした人がいます。
補助金が貰えず損をした人もいます。
・太陽光発電を設置して得をした人も多くいる!得をした人の共通点は3つ!
設置費用を下げるために相見積もりを取っています。
売電制度について知っておられました。
悪質業者に騙されていない。その場で契約せず相見積もりを取って適正な金額で太陽光発電を導入しています。
・結局、太陽光発電は設置した方が得!
太陽光発電の設置費用は年々下がっています。太陽光パネルの枚数によっては100万円以下で設置出来る場合もあります。
売電価格の設定は、「太陽光発電の初期費用が回収出来る範囲」で設定されているので、設置したからといって損をすることはありません。
太陽光発電を設置することによって電気代の節約が出来ます。
太陽光発電を設置して損をしないためには、信頼できる販売店を探すところから始めてみるのがいいでしょう。
信頼できる販売店ならお客様が不安になっていることを確実に解決してくれます。
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