災害時に蓄電池があれば安心?停電時でも電気が使える理由
2023/09/12
「最近、停電のニュースもよく見るし、災害に備えて蓄電池を設置したい。」、「災害対策用に蓄電池を設置したいけど本当に安心?」、「災害時に蓄電池を使うメリットは何だろう?」など、災害対策用として家庭用蓄電池を導入しようとする人からの問い合わせが増えています。
そこで今回は、災害時に家庭用蓄電池を設置すべき理由や、停電時でも電気が使える理由について詳しく説明します!
目次
大規模な災害の増加により蓄電池を導入するケースが増えている?
日本では、2018(平成30)年から2022(令和4)年にかけて、日本各地で線状降水帯による集中豪雨や台風、大雪、地震などの自然災害が頻繁に発生しています。
これらの自然災害により、多くの地域で停電が発生しています。
自然災害は頻繁に起きるようになって、非常用電源として家庭用蓄電池が普及し始めています。
ある調査会社の資料によると、今後引っ越すことになった場合、多くの人が「あったらいいな。」と思う設備の1位は家庭用蓄電池だという結果が出ています。
さらに、新築住宅だけでなく、すでに家庭用太陽光発電システムを設置している自宅でも、FIT制度の終了に伴い、「災害対策。」として家庭用蓄電池を設置したいという声も多くあります。
今後も地球温暖化などの影響により、災害が大規模化する可能性や今後30年以内に南海トラフ地震が発生すると言われています。
そういったことから家庭用蓄電池は、今後も設置件数は増加する見込まれています。
※FIT制度とは、太陽光発電システムを設置して10年間は、発電した電気を国が定めた売電価格で電力会社が買い取ってくれる制度を指します。
売電に関する詳しい記事はこちら⇒2023年最新版!太陽光発電の売電価格は?手続きや終了後にやるべきこと
引用資料:PRTIMES HP
停電時に蓄電池があって助かった事例
「蓄電池は、災害の時に役立つと言われているけど、どんな風に役立つの?」と感じている人も多いはずです。
そこで、停電時に蓄電池があって助かったという実例を紹介します。
東日本大震災
2011(平成23)年3月11に発生した東日本大震災が原因で起きた停電は、東北電力管内で約466万戸、東京電力管内で約405万戸に及びました。
東京電力管内では、地震が発生してから1週間後の3月18日に停電が解消されました。
東北電力管内でも、地震発生後8日以内には94%の地域で停電が解消されましたが、全世帯が電気を使えるようになるまでは3ヵ月程度掛かりました。
家庭用太陽光発電システムや家庭用蓄電池を設置していた自宅では、停電後も通常の生活が維持できました。
一部の地域では、近隣住民が集まり臨時の避難所となるケースもありました。
臨時の避難所になった人たちは、「自宅に蓄電池があったおかげで、電力供給に貢献できたことが良かった。」とコメントしています。
台風21号
2018(平成30年)に北海道で猛威を振るった台風21号では、北海道電力管内で約8万戸が停電しました。
停電解消までに約1日程度かかりました。
ある人のコメントでは、「周りは真っ暗。電気が付いているのは自分の家だけ。電気がついてるのは蓄電池のおかげ。」とコメントしています。
もちろん、家庭用太陽光発電システムを設置している自宅では、発電している間は電気を非常用電源として使用できますが、発電しなくなる夕方以降は停電状態になります。
家庭用蓄電池があれば、太陽光発電システムの余剰電力を蓄え発電が停止した夕方や夜でも電力を利用できます。
紹介した2例とも家庭用蓄電池を設置していたため普段と変わらない生活が維持できています。
蓄電池で使用できる家電製品
災害時に家庭用蓄電池があれば、家電製品を使えます。
蓄電容量は無限ではないため、使用方法を間違えるとすぐに貯められている電気が無くなってしまう可能性があります。
私たちが家庭用蓄電池を使う前に知っておかなければならないことを説明します。
各種家電製品の消費電力
災害時に家庭用蓄電池を使うためには、「どの家電製品を何時間使いたいか。」を事前に考えておく必要があります。
蓄電容量は無限ではないため、消費電力が大きい家電製品を使い続けると貯められている電気がすぐに無くなってしまいます。
私たちが普段使っている家電製品の消費電力は次の通りです。
※消費電力は、メーカーによって違う可能性があります。
消費電力が大きい、IHクッキングヒーター、エコキュート、エアコンなどを使い続けると貯められて無くなってしまう可能性があるため、使用時間をあらかじめ決めましょう。
家庭用蓄電池の容量に関する詳しい記事はこちら⇒蓄電池の容量はどれにするべき?目安や計算方法・選びかたのポイント
蓄電池の電圧をチェック
2023(令和5)年9月現在、販売されている家庭用蓄電池には、「100V対応」、「200V対応」の2種類の電圧に対応できる製品が販売されています。
それぞれの電圧で使える家電製品を紹介します。
100V対応
100V対応とは、電圧が100Vの家電製品が使える性能を持っています。
私たちが普段から使っている100Vの家電製品を次の通りです。
・テレビ
・冷蔵庫
・炊飯器
・洗濯機
・電子レンジ
・ドライヤー
・スマートフォンの充電
・照明器具
など
停電時に必要最低限の家電製品が使えれば良いと考えている家庭では、100V電源対応の家庭用蓄電池で対応可能です。
ですが、消費電力の大きいドライヤーや電子レンジを使い続けると、貯められている電気が思っている以上に早く無くなってしまう可能性があるので使用時間に注意が必要です。
200V対応
200V対応とは、コンセントの電圧が200Vの家電製品が使える性能を持っています。
私たちが普段から使っている200Vの家電製品は次の通りです。
・エアコン
・IHクッキングヒーター
・エコキュート
・浴室乾燥機
など
200V電源の家電製品は、高い電圧で動作するため、短時間で温度調節する製品が多いです。
各電化製品の消費電力は、100V電源の家電製品よりも高い製品が多いです。
「高齢者」や「小さいな子どもがいる」、「ペット飼っている」家庭でエアコン等を停電時でも使いたいと考えている場合は、200V電源対応の家庭用蓄電池の導入をおすすめします。
停電時に少しでもエアコンなどを使いたい場合は、使用時間を考えて使いましょう。
蓄電池は結局どれくらい使えるの時間使えるの?
2023(令和5)年9月現在、販売されている家庭用蓄電池の蓄電容量は、4kWhから16.6kWhまで幅広く販売されています。
蓄電容量によっても使える時間は異なりますが、「どの場所で電気を使いたいか。」によっても使える時間は変わります。
2023年9月現在されている家庭用蓄電池には、「特定負荷型」と「全負荷型」の2種類が販売されています。
特定負荷型と全負荷型の家庭用蓄電池を使った場合、どれくらいの時間電気を使えるかを詳しく説明します。
特定負荷
特定負荷型とは、停電時にあらかじめ決められた部屋のコンセントの電気が使えないシステムを指します。
特定負荷型の家庭用蓄電池には、200V電源の家電製品が使える性能は備わっていません。
そのため、停電時に必要最低限度の家電製品が使えれば良い自宅におすすめです。
100V電源を必要とする家電製品は一般的に消費電力が少ないため、貯められている電気を長時間使えるメリットがあります。
蓄電容量が10kWhの特定負荷家庭用蓄電池を導入して、必要最低限度の家電製品を使った場合の使用時間は次の通りです。
※1日の消費電力
1,200W+3,600W+120W+100W=5,020W
※貯められている電気が使える日数
10,000hW÷5.020W=1.99日
全負荷
全負荷とは、停電時に家中の電気をバックアップできるシステムを指します。
2023年9月現在、販売されている全負荷家庭用蓄電池には、200V電源を必要とする家電製品も使える性能が付いています。
家庭用蓄電池の導入を考えている人の多くは、全負荷を選んでいます。
200V電源を必要とする家電製品も使えるため、停電時でも普段と変わらない生活を維持できます。
エアコンやIHクッキングヒーター、エコキュートと言った消費電力が大きい製品も使えるため、特定負荷と比べると貯められている電気が早く無くなってしまう可能性があるので、停電時に使う時は注意が必要です。
蓄電容量が10kWhの特定負荷家庭用蓄電池を導入して、必要最低限度の家電製品を使った場合の使用時間は次の通りです。
※1日の消費電力
1,200W+3,600W+120W+100W+2,000W+1,500W=8,520W
※貯められている電気が使える日数
10,000hW÷8,520W=1.17日
エコの王様では、各蓄電池メーカーの特定負荷と全負荷家庭用蓄電池をを取り扱っておりますので、分からないことはあれば問い合わせ下さい!
災害時のために蓄電池を導入するべき
災害時に家庭用蓄電池を導入すべき理由は、電気が使えるだけではありません。
電気が使える以外にも、災害時のために家庭用蓄電池を導入すべき理由は、全部で2つありますので詳しく説明します。
常に電気を貯めてくれる
家庭用蓄電池は、災害が発生する前から電気を貯められます。
2023(令和5)年9月現在、販売されている家庭用蓄電池にはAI(人工知能)が搭載されている機種が多くあります。
AIはインターネットと連動して、気象警報が発令された場合は万が一に備えて充電量が0の状態だったとしても、家庭用太陽光発電の余剰電力や昼間の電気を買ってでも満充電にしようとします。
また、停電時が発生した場合でも家庭用太陽光発電システムの余剰電力で充電して、発電しなくなった夕方以降も電気を使えるようになります。
常に電気を貯められるので、災害時のために家庭用蓄電池を導入すべきでしょう。
発電機と比べてかなり静か
災害時の非常用電源と言えば、家庭用蓄電池か発電機です。
発電機とは、ガソリンや灯油などを使ってエンジンを動かして、そのエネルギーを使って電気を作るシステムを指します。
種類は工場で使う大型な製品からDIYやレジャーで使う小型な製品まであります。
家庭用蓄電池よりも蓄電容量が少なく出力も弱いですが、スマートフォンの充電や照明器具などは使えるため、防災用として購入する人が増えています。
コンパクトな製品も多いため、人気がある防災用発電機ですが問題点もあります。
その問題点は音です。
家庭用蓄電池が充放電するときに出る音は、エアコンの室外機が稼働時と同じレベルです。
騒音レベルでいうと40デシベル~60デシベルです。
発電機は、エンジンを動かすため家庭用蓄電池よりも放電する時の音は大きく、救急車のサイレンや走行中の電車内と同じレベルです。
騒音レベルでいうと60デシベル~80デシベルです。
発電機レベルの騒音になると近隣住民とのトラブルに発展する可能性もあるため、災害時のために発電機よりも家庭用蓄電池を設置すべきです。
参考資料:深谷市HP
蓄電池と太陽光発電があればより一層安心
災害時に家庭用蓄電池があれば電気が使用できるため、ある程度は普段の生活が維持できます。
家庭用太陽光発電システムがあればより一層安心して生活できます。その理由は充電です。
家庭用蓄電池の充電は、家庭用太陽光発電システムの余剰電力と電気代が安い深夜電力(23時~翌朝7時)を使います。
停電が起きると、深夜電力を使っての充電できなくなります。
自宅に家庭用太陽光発電システムが無い場合、家庭用蓄電池の電力がなくなると停電が解消するまで使用できなくなります。しかし、家庭用太陽光発電システムがあれば、災害時でも安心して家庭用蓄電池を利用できます。
家庭用太陽光発電が発電している間、発電された電力を非常用電源として使用しながら、家庭用蓄電池を充電できます。
家庭用太陽光発電システムの発電が夕方以降や朝方に停止した場合でも、家庭用蓄電池に蓄えられた電力を放電すれば、災害時でも1日中安定して電力供給が可能です。
したがって、家庭用蓄電池の導入を検討する際には、家庭用太陽光発電システムと組み合わせて設置することをお勧めします。
エコの王様でも家庭用太陽光発電システムと家庭用蓄電池をセットで販売しておりますので、気になる人は問い合わせ下さい!
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蓄電池災害時のまとめ
2019(令和元)年頃から、日本全国で地震、集中豪雨、台風、大雪などの影響で停電が発生する報道を増えました。
電気は、災害発生後に復旧するまでの時間が比較的短いとは言え、生活において欠かせない要素の1つです。
電気がないと生活する時に不安や不便さを感じることも多いと思います。
そんな時に役立つのが、家庭用蓄電池です。
家庭用蓄電池は、性能や容量によって異なりますが、最大で1日から3日程度、貯められている電気を利用できます。
エコの王様では、専門スタッフが各家庭に合った家庭用蓄電池を提案できるため、蓄電池の導入をご検討の方は、ぜひお気軽にご相談ください!
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