蓄電池の寿命って何年が限界?長く使い続けるためのとっておきの方法
2020/04/12
こんにちは!エコの大臣です!
早いもので、今回で蓄電池に関する特集記事も5回目となりました。
5回目の今回は気になる蓄電池の耐用年数や寿命に関しての内容になります。
いくら性能が良くてもすぐに壊れてしまっては、こちらの財布がもたない…。と思いますので、今回は耐用年数に注目して蓄電池を見ていきましょう!
目次
家庭用蓄電池には耐用年数がある
蓄電池も電化製品ですし、もちろん耐用年数というのはあります。
ただ、実際に販売、設置され始めて間がない製品ですので、「家庭用蓄電池は何年は使える!」という実証データが少ないのは事実です。
ただ、蓄電池に関しては太陽光パネルや他の電化製品と違うところが1つあります。
それは、「寿命≠故障して完全に使えなくなる」というところです。
一般的に家庭用蓄電池に用いられているリチウムイオン電池は、年数と共に蓄電容量が減っていきます。携帯電話のバッテリーなどにも同じ電池が使われているので、イメージしやすいでしょうか。
携帯電話も年数が経ってくると、満タンまで充電しても電池の減りが早くなったり、動作が遅くなったりしますよね?蓄電池もそれと同じで、年数と共に機能の低下がみられるようになってきます。
最終的には交換が必要になります、容量の低下などに目をつぶれば使用し続けることは可能です。
家庭用蓄電池の寿命はおおよそ10年程度
ひとつ参考に出来るとすれば、家庭用蓄電池の「法定耐用年数」はエコキュートと同じ6年とされています。
エコキュートも発売から20年近く経っています。現状のデータで判断するとすれば、10年~15年で寿命を迎えるものが多いようです。
だとすると、蓄電池も同じように「10年~15年」くらいの使用年数を想定して作られていると判断するのが妥当なところでしょうか。
メーカー別蓄電池の特徴・寿命・保証期間など
さて、ここからは各メーカー毎に蓄電池の保証の内容や特徴などを見ていきましょう!
蓄電池の保証は「年数」と「蓄電容量」の2つがセットになっていることがほとんどです。
蓄電容量は蓄電池の一番重要な機能である「電気をためることが出来る最大量」のことです。カタログなどに載っている「〇〇kw」というのが蓄電容量です。
年数の経過とともに、蓄電容量が徐々に減ってくるのですが、「下限を何%までメーカーが保証するか」というのが定められています。
保証の内容をチェックするときには「保証年数」だけでなく、「容量保証が何%なのか」まで合わせて見ておくと良いでしょう。
シャープ
無料保証 | 有料保証 | |
保証年数 | 10年 | 15年 |
容量保証 | 定格容量の60% | 定格容量の50%~60% |
シャープの蓄電池は全てがハイブリッド型の太陽光発電と連携して設置するタイプになっています。
シャープ製の太陽光パネルの保証が残っている場合、他のメーカーの蓄電池を設置するとパネルの機器保証は外されてしまうのですが、シャープの蓄電池を設置する場合はパネルの保証もそのままで設置することが出来ます。
シャープの太陽光パネルユーザーは、蓄電池もシャープのものをお選びになるのが無難でしょう。
パナソニック
無料保証 | 有料保証 | |
保証年数 | 10年 | 15年 |
容量保証 | 定格容量の60% | 定格容量の60% |
パナソニックの蓄電池は3.5kwと5.6kwの2つの蓄電池を組み合わせることで、最大33.6kwの容量の蓄電システムを設置することが出来るようになっています。
有料保証の方は蓄電ユニット1つにつき課金されていくので、大容量のシステムの設置を検討されている場合は、金額にも注意が必要です。
京セラ
無料保証(小型・マルチDCリンク型) | 無料保証(大容量タイプ) | |
保証年数 | 10年 | 15年 |
自然災害保証 | 10年 | 10年 |
京セラの大容量タイプの12kwhは、他のメーカーと違ってメーカーの無料保証が15年付いています。(災害保証は10年)
かなりの大容量の単機能型の蓄電池になりますので、既存の太陽光発電との相性を気にすることなく、停電の際にも安心できる容量を確保することが出来ます。
大容量タイプ以外の蓄電池は機器保証10年と自然災害保証10年になります。
また、京セラは2020年から「Enerezza」と呼ばれる世界初のクレイ型の蓄電池を発売することが決定しています。
従来の液体型のリチウムイオン電池と比べると「長寿命」、「高安全性」、「低コスト」ということで注目を集めています。
オムロン
無料保証(KPAC-Bシリーズ) | 無料保証(KPAC-B以外のシリーズ) | |
保証年数 | 10年(遠隔モニタリングサービスに加入すると15年保証) | 10年 |
容量保証 | 15年後に定格出力の70%保証 | 10年後に定格出力の60%保証 |
オムロンの最新型のKPAC-Bシリーズは4.2kwと小型ながら、1日2サイクルの充放電が可能なので、実質8.4kw相当の蓄電容量がある攻めたスペックの蓄電池ですね。
15年で出力70%保証と保証面も充実しています。
ただ、最大容量が少ないので、停電時の備えとして蓄電池を検討されているお客様には物足りないかもしれません。
長州産業がオムロンの6.5kwの蓄電池をOEMで販売しています。
長州産業であればオムロンと同じ6.5kwのハイブリッド型の蓄電池に機器保証が15年つくので、そちらを選ばれる方も多いという印象ですね。
ニチコン
無料保証(単機能型) | 無料保証(ハイブリッド型とESS-U2L1) | |
保証年数 | 10年 | 15年 |
容量保証 | 50% | 50% |
ニチコンは家庭用蓄電池の累積販売台数No.1の実績を持つトップメーカーです。(2019年7月時点)
ニチコンの蓄電池は大容量のものが多く、災害などで長期にわたる停電が発生した場合でも電力の蓄えに余裕をもって生活することが出来ます。
保証も10年~15年と「長期にわたって安心してお使いいただけるもの」をというトップメーカーの思いを感じます!
業界最大級の16.6kwの蓄電システムもニチコンの製品です。
反面、大型で屋外設置のラインナップが多いことと。
ニチコンの標準的な容量の11.1kwのタイプでも、定価が320万円と導入費用が少し高めなところがネックになるでしょうか。
伊藤忠
無料保証 | |
保証年数 | 10年 |
容量保証 | 60% |
伊藤忠商事が発売しているのは「スマートスターL」という商品名の蓄電池だけになります。
スマートスターLは、既存の太陽光発電との相性や保証内容などを気にすることなく設置することが出来る「単機能型」の蓄電池です。
しかも、停電時にお家全体に電気を供給することの出来る「全負荷型」の蓄電池になりますので、非常に人気があります。
蓄電池の寿命まとめ
今回はメーカー毎に蓄電池の保証期間などについてお伝えしていきました。
ほとんどのメーカーが10年の保証期間を設けていますね。一部メーカーは無料で15年の保証があったり、有料で15年に保証を延長したりすることが出来ます。
最初にもお伝えしましたが、蓄電池は年数と共に蓄電容量が減ってきますが、機能は活きていて使えることも多いです。周辺機器のリモコンやパワーコンディショナーが故障したタイミングが蓄電池の本当の寿命と言えるでしょう。
ほとんどの蓄電池が15年、20年と使い続けられるものになります。必要な容量や機能の備わった蓄電池を選んで後悔のないようにしましょう!
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第二回⇒家庭用の蓄電池の耐用年数はどれくらい?長く使うためにやるべきこと
第三回⇒蓄電池の種類っていくつあるの?最適な蓄電池の選びかた
第四回⇒蓄電池の価格はどれくらい?メーカー別で調査してみた!