オール電化は火事にならないって本当?その真実に迫る!
2020/03/19
こんにちは!エコの王様です!火事は怖いですね。日本全国では1年間に40,000件近くの火災が起こっているそうです。オール電化に切り替えをされる理由の1つに「火事が起こりにくい」というポイントを挙げられる方もいらっしゃいます。確かにオール電化にすると火の気がないので、火事も起こらなそうですよね。
そこで、今回はオール電化のご家庭では本当に火事が起こらないのか、火事を防ぐにはどうするのが良いのかということを見ていきたいと思います。
目次
そもそもオール電化でも火事になる?
オール電化は直火を使わないので、火事にならないとお考えの方もいらっしゃるかと思います。確かにIHクッキングヒーターは、直接火を使って調理するわけではないので、火事になりにくいです。
ただ、調理器具が加熱されて高温になる以上、火事の可能性が全くない訳ではありません。ご使用方法によっては不幸なことに、火事になってしまうこともあります。
ここでは、実際にIHクッキングヒーターをお使いのご家庭で火事になった事例をいくつか挙げていきます。
漏電による火事
調理中の吹きこぼれや掃除の際にかけた水などが原因で漏電してしまうことがあります。また、IHのヒーター部分にゴキブリなどが侵入し、その死骸が漏電の原因になってしまうこともあるようです…。
他の電化製品と同じく、接続が甘くなったコンセントにたまったホコリが引火して火事になることもあります。
揚げ物など油を使う調理による火事
揚げ物などをしているときに油が高温になりすぎると、自然発火して火事になることもあります。IHには温度を検知して自動で停止する機能ももちろん付いていますが、急に温度が上がりすぎると安全装置が働く前に発火してしまうこともありますので、注意が必要です。
IHに対応していない調理器具を使っていることが原因の火事
調理の際に、IHに対応していない調理器具を使ったことが原因で火事になることがあります。
IHに対応していない調理器具としては・・・
・底が平らでないもの
・土鍋やガラスなど金属製ではないもの
・アルミや銅など電気抵抗が低い素材で出来ているもの
などがあります。
IH非対応の調理器具を使うと加熱できないものもありますし、安全装置が正常に働かなかったりして火事の原因になることもあります。使用前にお使い頂く鍋やフライパンがIHに対応しているのかをよく確認をしておきましょう。
最近ではオールメタル対応のIHクッキングヒーターも発売されているので、新たに調理器具を揃えたりするのが嫌だという方は、オールメタルに対応しているIHクッキングヒーターを選ぶようにしましょう。
IHクッキングヒーター以外による火事
日本で起こる火災の原因の第一位は「たばこの火の不始末」だそうです。(出典:総務省平成30年版 消防白書より)オール電化にされてもたばこを吸う際にはライターなどを使われますし、寝たばこなどは非常に危険です。いくら調理や給湯にガスの直火を使わなくしても、タバコの火の不始末が原因の火事までは防げません。
安全性にこだわるなら、オール電化への切り替えに伴って紙巻きたばこから電子タバコに切り替えるのも一つの手ではないでしょうか。
オール電化で火事の確率を減らすためには
オール電化でも火事になる可能性がゼロではないことがわかりました。では、どうすれば火事になる可能性をなくしていけるでしょうか?
火を使わないからと言っても調理中は目を離さないこと
いくら直火を使わないからと言っても、IHクッキングヒーターで加熱調理している間、調理器具や油も300度以上になっていることもあります。IHのスイッチを入れたまま、その場を離れてしまったりするのは避けましょう。
また、IHクッキングヒーター自体も高温になっているので、調理後はしばらく触らないように注意してください。
揚げ物調理は油の分量と設定温度に注意すること
IHクッキングヒーターで揚げ物を調理中に高温になった油がはねて、IHの周りに置いてある布巾などの可燃物に引火して火事になるという事例があるようです。また、鍋の中の油の量が少なすぎると温度調整がうまくいかなくなって、設定した温度よりも高温になってしまうことも…。
少なめの油で料理するのを避ける、どうしても必要な場合は、調理の途中でIHの側から離れたり、目を離したりしないように注意しましょう。
電化製品など漏電防止のためこまめに掃除をすること
コンセントの差込口の接触が緩くなってくると、隙間にホコリがたまってそのホコリが原因となって発火する現象(トラッキング現象と呼ばれます)が起こります。特にコンセントが目立たない隠れた場所などにある場合には、気が付かないうちに発火してしまうこともありますので、長時間差しっぱなしの場合は、定期的に点検、掃除をするようにしましょう。
これは調理器具以外の部分でも同様ですので、注意しましょう!
ガスよりもオール電化のほうが火事になる確率は低い
上記の表が調理器具からの火災の発生件数の一覧表になります。IHと比べてガスの調理器具の方が火災の発生件数は圧倒的に多いことがわかります。ガスと併用されている住宅と比べるとオール電化の住宅の方が安全だということが言えるでしょう。
火を使わないという安心感がある
「火のないところに煙は立たない」と言いますからね。直火を使わないというのは火事の可能性を大きく下げる要因になるでしょう。また、調理の際に物を燃やさないので、空気も汚さなくて済むというのもIHの優れているポイントですね。ガスの調理器具と違って、二酸化炭素中毒や不完全燃焼などの心配もないので、火事以外にガス中毒などの事故を防げるという部分でもIHの方が安全性が高いと言えるでしょう!
小さな子どもやペットがいる家庭にはオール電化が安心安全
IHクッキングヒーターには電源の切り忘れによる、加熱しすぎを防いでくれる安全装置も付いています。小さい子供さんに気を取られてその場を離れてしまったとしても、IHであれば、自動で止まって温度の上がりすぎを防いでくれる安全装置も付いています。ロック機能も付いているので、小さい子供さんが誤って操作しないようにすることも出来ます。
オール電化の火事まとめ
オール電化の火事の危険性と火事になる可能性を減らすには、どう対処していったら良いのかを見ていきました。
簡単にまとめますと・・・
・オール電化にして直火を使わなくなると言っても、火事の可能性はゼロではないです。調理中に目を離したり、安易にその場を離れたりしないようにするなど最低限の注意は怠らないようにしましょう。
・調理の際には、IHクッキングヒーターに適した調理器具を使うようにしましょう。適していない調理器具を使っていることが原因での火事も起こっています。
・ガスの調理器具と比べてもオール電化の方が火災の発生件数は圧倒的に少ないので、安全性が高いのは間違いがないです。小さいお子様や高齢者と同居されている方にはぜひおススメです!
・物を燃やさないので、火事以外のガスの不完全燃焼や、二酸化炭素中毒などの事故なども起こりません。総合的に見て安全性はオール電化の方が高いです!
正しい使い方とコンセント周りの定期的なチェックを怠らなければ、ガスの調理器具よりも安全にお使い頂けます。火が出ないからと言って油断しないことが一番の防災です!