家庭用蓄電池って何?導入時のメリットやデメリットを公開
2020/09/15
こんにちは!エコの大臣です!
最近、大規模な自然災害の影響で長期間にわたって深刻な被害が毎年のように日本各地で出ています。
特に、台風や地震の影響で起こる停電が長期化することも多く、その間不便な生活を強いられてしまうだけでなく、場合によっては生命に危険が迫ることも…。
今日はそんな停電時の備えとしても何かと話題の蓄電池とはどういった物なのか、そのメリットやデメリットは?というところに迫っていきたいと思います。
目次
家庭用蓄電池って何?
一般的に充電と放電を何度も繰り返して使える電池のことを蓄電池や二次電池と呼びます。
携帯電話や車のバッテリーにも蓄電池が使われています。
今、注目されているのはそれらよりももっと容量が大きく、一台でお家全体の消費電力をまかなうことが出来るようなタイプの蓄電池です。
日本では、太陽光発電の余剰電力の固定買取期間の10年が満了にり、売電価格が安くなる家庭が2019年の11月から毎年数十万世帯出てくる、といういわゆる「2019年問題」の最も有効な対策の1つとして注目を集めるようになりました。
毎年右肩上がり成長している市場で、2019年度には年間の販売台数が10万台を突破しました。
災害時の備えだけでなく、普段は太陽光パネルで発電した電気を家庭内で有効に活用するための優れたツールとしてさらなる品質向上と低コスト化が期待されています。
家庭用蓄電池は2種類ある
家庭用蓄電池は設置方法によって2種類に分けられます。
移動式蓄電池
ポータブル蓄電池とも呼ばれ、持ち運びができるタイプです。非常時だけでなくキャンプなど、アウトドア環境でも電気を使ったりすることが出来ます。
家庭用のコンセントで手軽に充電することが出来ますし、設置工事なども不要です。
こちらのタイプの蓄電池は太陽光発電システムやご自宅の電気系統と連携して使うことは出来ません。
定置式蓄電池
ご家庭の分電盤を介して、電力会社からの送電や、ご自宅に設置してある太陽光発電システムから直接電気を取り込んで充電することが出来るのが、こちらの蓄電池です。
今、広く注目されているのはこちらのタイプの蓄電池になります。
設置するのに工事が必要ですが、非常時にお家に電気を供給する電気のバックアップとしての機能だけでなく、深夜電力や太陽光発電システムで発電した電気を有効に活用することで普段は電気代の削減の効果が期待できます。
家庭用蓄電池のデメリット
蓄電池を売りたい営業マンは絶対に教えてくれない、「家庭用蓄電池のデメリット」をここでご紹介します。
良い面だけでなく、悪い面もわかったうえで蓄電池がどういったものなのかを理解した上で検討していくようにしましょう。
導入費用がかかる
家庭用蓄電池は設置するのに費用がかかります。
本体代金と工事代金を合わせて120万円~200万円くらいが相場です。
原料費が高いので、大幅に導入コストが下がるのはこの数年の間は難しいだろうと言われています。
いつかは壊れる
蓄電池にも寿命はあります。太陽光発電のモジュールは本当に30年以上使えている実績もございますが、蓄電池の寿命はもう少し短いです。
と、いうのも蓄電池に使われているリチウムイオン電池は、経年劣化によって電池自体の容量が年々低下していきます。
家庭用蓄電池と携帯電話のバッテリーは同じ仕組みが使われています。年数が経つにつれて100%まで充電してもあっという間に電池がなくなるという経験をしたことがある方も多いでしょう。
それと、同じことが蓄電池にも起こります。
設置して10年で初期の容量の70%~80%前後になってしまうと言われています。
年数が経つにつれて蓄電池にためることの出来る電気の量が減っていき、最終的には交換が必要になってしまいます。
設置場所が必要
家庭用蓄電池は設置に工事が必要です。大きさも重量も様々で、ほとんどの蓄電池が屋外に設置スペースの必要なものが多いです。
家庭用蓄電池のメリット
今度は逆に蓄電池を設置するメリットについてお伝えしていきます!
お家の安全性を高めるという面と、お家の電気代を削減するという経済効果の両面でメリットがございます。
電気代を削減できる
深夜電力の安い電気を購入して蓄電池に充電し、その電気を一日中ご自宅で使うことで、電気代を削減することが出来ます。
特にお昼間の電気の消費量が多いご家庭様では、深夜電力との差額でメリットが出やすくなっています。
蓄電池を設置することで電気代が安くなる仕組みについては⇒蓄電池は深夜電力で節電効果がバツグンって本当?その理由とはの記事で詳しく解説しています!
災害時に利用できる
災害の影響で停電が発生したときにも蓄電池が設置してあれば、普段と変わらずご自宅の電気を使うことが出来ます。
「うちには太陽光発電があるから停電しても大丈夫」とお考えの方もいらっしゃいますが、太陽光発電だけでは日の当たる日中、太陽光パネルが発電している間にしか電気を使うことが出来ません。夜間にも電気を使おうと思うと、蓄電池の用意が必要です。
最近では毎年のように大型の台風が日本に接近、縦断していますよね。台風の影響で起こる停電の被害も大きく、2019年の台風15号の影響で起こった大規模停電は長いところで約2週間も続きました。
大規模停電が発生した時にも、自宅で電気が使えるというところは蓄電池の大きなメリットです。
太陽光発電とのセットでさらにオトクに
蓄電池単体で設置をしても先にお伝えしたメリットは十分得られますが、太陽光発電システムと組み合わせることで、よりメリットが大きくなるのが蓄電池の特徴です。
深夜電力に加えて、ご自宅の太陽光発電システムで発電した電気を蓄電池にためて、その電気をお家全体で使うことで、電力会社から購入する電気を限りなくゼロに近づけることが出来ます。
また、災害時にも太陽光発電システムと蓄電池を併用することで、蓄電池の容量を使い切ってしまったうような長期間の停電が発生した場合にも、昼間に太陽光パネルが発電した電気を蓄電池へ充電することで、夜間にも電気を使う生活を続けることが可能です。
特に10年の固定買取期間の満了を迎えた後、余剰電力の買取単価が安くなった後には、太陽光発電システムで作った電気は、電力会社に売るよりもお家で使う方がお得になります。
卒FITを迎えた後の対策として、蓄電池を導入するのは電気の自家消費を増やすために有効な手段ですね。
卒FIT後に蓄電池を導入するメリットに関しての詳しい記事はこちら⇒太陽光の売電の時代はもう終わり?卒FIT後は自家消費でお得に利用しよう!
家庭用蓄電池のまとめ
家庭用蓄電池の種類や、導入することによるメリット・デメリットについてまとめていきました。
近年、大規模化する台風などの自然災害による被害の備えとして、卒FIT後の自家消費を増やす手段として、蓄電池は間違いなく活躍してくれるでしょう!
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第二回⇒家庭用の蓄電池の耐用年数はどれくらい?長く使うためにやるべきこと
第三回⇒蓄電池の種類っていくつあるの?最適な蓄電池の選びかた
第四回⇒蓄電池の価格はどれくらい?メーカー別で調査してみた!