エコキュートのヒートポンプは壊れやすい?仕組みや気になる修理費用を詳しく解説!
2022/01/11
こんにちは!エコの大臣です!
オール電化住宅の必需品として有名なエコキュート。最近では、省エネ住宅での採用率も高く、認知もどんどん広まっていっています。
エコキュートの高い省エネ性能の秘密は「ヒートポンプ」と呼ばれる機械にあります。
エコキュートの「要」になるパーツであるこのヒートポンプですが、「結構、故障も多く、修理代金も結構かかる」という噂もちらほら…。
そこで、今回はエコキュートのヒートポンプを沸かす仕組みや、トラブルの原因、修理代金の相場などに関して詳しくお伝えしていきます。
この記事でわかること
・ヒートポンプの仕組み
・ヒートポンプの故障でよくみられる症状
・ヒートポンプの交換修理費用の相場
こんな人におススメの記事です!
・今からエコキュートに買い替えを検討している人
・ヒートポンプが故障していて交換修理を検討している人
目次
エコキュートのヒートポンプとは?
エコキュートは正式名称を「自然冷媒ヒートポンプ給湯器」と言います。「ヒートポンプ」とは空気中に自然界に存在している熱を集めて凝縮し、その熱を利用してお湯を沸かすような仕組みになっています。
ヒートポンプは0から熱を生み出すのではなく、元々存在する熱を集めるだけなので、1の電気エネルギーで4~7倍もの熱エネルギーを生み出します。
エコキュート以外にも、エアコンや冷蔵庫などにも使用されている技術で各方面でエネルギーの効率化、電気代の節約に貢献してくれています。
ヒートポンプがお湯を沸かす仕組み
エコキュートがヒートポンプを利用してお湯を沸かす仕組みを解説しましょう。
1.取り込んだ空気の中から冷媒(二酸化炭素)が熱を吸収する。
2.コンプレッサーで空気を圧縮する。圧縮されると空気は更に高温・高圧に変化する
3.発生した熱を水に伝えてお湯を作る
4.膨張弁で冷媒を熱を吸収しやすい状態に戻す
ヒートポンプは空気中の熱を利用してお湯を沸かします。ヒートポンプの働きはファンを回して、空気中の熱を集めて圧縮するだけですので、使用した電気エネルギーの数倍の熱エネルギーを生み出すことが出来ます。そのため、省エネ効率が非常に高くなっており、電気の使用量の削減に貢献してくれます。
ヒートポンプは省エネ性能が高い
従来型の電気温水器はタンクの中に電熱線のヒーターが設置されており、その熱でお湯を沸かす仕組みになっていました。ヒーターでは使った電気エネルギーに見合った熱エネルギーしか得られませんし、電気エネルギーを熱エネルギーに変換するときにはロスが生じるので、効率は悪いです。
エコキュートは熱源にヒートポンプを採用しているので、使用した電気エネルギーの3~4倍の熱エネルギーを得ることが出来ます。
そのため、エコキュートは従来の電気温水器と比べても毎月の電気代が約3分の1になります。
エコキュートのヒートポンプの寿命は?
どんな電化製品でも使っているうちにいつかは寿命を迎えて交換が必要になります。
エコキュートのヒートポンプはどれくらいの期間、使用することが出来るようになっているのでしょうか?気になる耐用年数を確認しておきましょう。
ヒートポンプの寿命は約10年
エコキュートで使用されるヒートポンプの寿命は約10年と言われています。しかし、実際にお問い合わせを頂いている中でも、「10年」で必ず故障して使えなくなるというわけではなく、10年前後で部品の破損などが目立つようになってくるという感じです。
軽微な破損であれば、修理をして使い続けることも可能です。もちろん、エコキュートの使用状況や設置環境、故障した箇所によって実際の使用期間は異なってきます。
電化製品ですので、想定している耐用年数よりも早く故障してしまうこともあります。そういった場合に備えて、エコキュートの購入の際には、延長保証にきちんと加入しておくことをおススメ致します。
定期的にメンテナンスをすれば長持ちさせられる
エコキュートも他の電化製品や自動車などと同じく、定期的にメンテナンスを行なうことで長持ちさせることが可能です。水道水の中には微量の不純物が含まれています。長年利用することで、そういった汚れがタンクやヒートポンプの内部に蓄積していきます。汚れがたまると、エコキュートの故障の原因にもなります。
屋外に設置してあることが基本なので、あまりお手入れなどをすることはないと思いますが、半年~1年に1度はメンテナンスすることで寿命を延ばすことが出来ます。
ヒートポンプのメンテナンス方法
ヒートポンプを長持ちさせるためにはメンテナンスがおススメです!慣れてしまえば30分程度で出来ます。
定期的に行ってみて下さい!
浴槽の循環口の掃除
まずは、普段から簡単に出来る浴槽の循環口のお手入れです。
こちらが循環口です。エコキュートのタンクと浴槽内のお湯が循環するので、湯垢や髪の毛などの汚れがたまりやすい部分です。循環口が詰まると、給湯器の不具合の原因にもなりますので、定期的に洗浄するようにしましょう。
お手入れの手順としては・・・
1.銀色や白色のカバーを取り外して、水洗いする
2.中に取り付けられているフィルターを外し、古くなった歯ブラシなどで汚れをこすり落とす
3.元通りに取り付ける
お風呂掃除のときについでに掃除するようにするのが良いでしょう。フィルターを取り付けるときに、上下を間違えずに設置するようにご注意ください。
貯湯タンクの水抜き
エコキュートのタンクの中には常に数百リットルの水がたまっています。日本の水道水は衛生的には全く問題ないですが、中にはごく微量の不純物が含まれています。
そのため、長年使用を続けることで少しずつタンクの底にゴミがたまっていきます。放っておくとお湯の中に汚れが混ざったりすることがあるので、定期的にタンクの水抜きをして底にたまった汚れを水と一緒に洗い流すことをおススメします。
半年~1年に1度、水抜きをすることでより衛生的に使用することが出来ます。
タンクの水抜き手順はこちらになります。
- 貯湯タンクの下部に付いている脚部カバーを取り外します
- 給水配管に付いている止水栓を閉める
- 貯湯タンク上部に付いている「逃し弁」カバーを開け、中に入っているレバーを手前に引く
- 排水栓を開き、約1~2分間、水を出し続ける
- 排水栓を閉じて、給水配管の止水栓を開ける
- 排水口から水があふれるようになったら、逃し弁のレバーを元に戻す
※メーカーによって止水栓の位置や配管の配置は異なります。
ヒートポンプからの水漏れは故障のサイン
修理や点検の依頼で多いのが、「ヒートポンプの下から水が漏れている」という案件です。ヒートポンプとタンクをつなぐ配管のつなぎ目は、金具や中のパッキンの経年劣化で特に水漏れが起こりやすい箇所になっています。
水漏れしている箇所が悪いと中の電子部品や基盤などの故障する可能性があります。最悪の場合本体丸ごと交換しないといけないケースもあります。水漏れに気付いたら、そのまま放置しておかずに、設置してもらった販売店やメーカーに連絡して点検をしてもらいましょう。
水漏れがあっても故障ではない場合も
ヒートポンプから水漏れしていても故障が原因でない場合もあります。実は、ヒートポンプは正常に動作していても排水があるのです。エコキュートがお湯を沸きあげるときには、空気中の熱を吸収し、冷たい空気を排出します。そのため、周辺の空気が冷やされて結露が発生します。多い時には一晩で10Lほどの排水が出ることもあります。
エコキュートの工事の際には、発生した結露水は地面や排水溝などに流れるように適切に処理をおこないます。
それでも、沸き上げが終わった後の朝方にはヒートポンプの周囲が濡れていることも多いです。そのため、朝方にヒートポンプや貯湯タンクの周辺が水で濡れているのは正常な動作で、故障ではない可能性が高いです。
しばらくすれば、自然に乾燥して元通りになりますのでご安心下さい。
こんな水漏れは要注意
最後に、正常な排水と故障が原因での水漏れの見分け方をお伝えしておきましょう。
正常な排水
・朝方は地面が濡れているが、時間の経過とともに乾いて元通りになる。
・配管や金具の継ぎ目からは水が出ていない
水漏れしている可能性が高い
・エコキュートをいつ見に行っても周囲の地面が濡れたままになっている
・配管や金具の継ぎ目からじわじわと水がにじみ出ている。
・水を使っていないのに水道のメーターが回り続けている
正常な状態であれば、エコキュートの沸き上げが終わった後は排水しないので、お昼過ぎには地面が乾いて元通りになっています。心配な場合は目視でも水漏れがないか確認しておくのが良いでしょう。
逆に、どこかで水漏れしている場合にはいつ見ても地面は濡れたままになっていることが多いです。もちろん、配管や金具の継ぎ目から水漏れしている場合には目視でも確認できます。いずれの場合も異変に気付いたらすぐに対処するように心がけておきましょう。
水を使っていないのに水道のメーターが回り続けている場合にも水漏れしている可能性があります。この場合は、水道料金が通常の倍以上の請求が来て初めて気が付くということもございます。この場合は、エコキュート以外の部分から水漏れしている可能性もありますので、水道業者に点検してもらうようにしましょう。
ヒートポンプの修理費用の相場とは
もし、ヒートポンプが故障してしまった場合にはどれくらいの修理費用が必要になるのでしょうか?
症状別に修理費用の目安をご紹介します。
ヒートポンプ内部の部品の交換
ヒートポンプの内部にはインバーターなどの電子部品や、流量センサーなどの水が流れた量を測定するような部品が付いています。
ヒートポンプに使用されている電子部品は、交換するにも費用が高い物も多く、修理費用は高額になることが多いです。
部品の交換が必要な場合は、40,000円ほど。高額な部品になると100,000円程度必要な場合もございます。
配管の水漏れ
ヒートポンプから水漏れしている場合、水漏れの箇所によって修理費用が大きく異なります。
ヒートポンプと貯湯タンクをつなぐ外配管からの水漏れの場合は、10,000~20,000円程度で修理可能です。
ヒートポンプの内部にも多数の配管があります。経年劣化で内部の配管が破損し、水漏れが発生することがあります。程度や破損した箇所にもよりますが、ヒートポンプ本体内部からの水漏れの場合は、修理での対応が難しく、仮に直せたとしても漏れた水で他の部品が故障してしまうということも多いので、本体ごとの交換となることも多いです。
エコキュートはヒートポンプだけを交換できる?
エコキュートは貯湯タンクとヒートポンプの2つの機械で構成されています。貯湯タンクの寿命が10~15年なのに対して、ヒートポンプの寿命は7~10年と言われており、タンクはまだ使えるのにヒートポンプの方が先にダメになってしまうということがございます。
ダイキンなど、一部のメーカーは交換用のヒートポンプを用意していますので、ヒートポンプだけが完全に故障してしまっても代替品に交換することが出来るようになっています。
ヒートポンプの交換費用はいくら?
仮にヒートポンプだけを交換するとなった場合には、いくらくらいの交換費用が必要になるのでしょうか?
ヒートポンプの本体価格は約15万円ほどになります。そこに配管の接続工事などの追加費用がかかりますので、総額では20万円前後の交換見積りになります。
使用年数によっては丸ごと交換した方がお得
ヒートポンプだけを交換することも可能だということは先ほどもお伝えしました。しかし、交換するのに20万円もかかるのであまり現実的な選択肢ではないです。
ヒートポンプだけを交換したとしても、その後すぐに貯湯タンクの方が故障してしまうと交換した意味がなくなってしまいます。そのため、メーカーの延長保証の期間内であるなど、よほどの事情がない限りはヒートポンプだけを交換することはおススメしていません。
ちなみにエコの王様では最新型のエコキュートでも、40万円前後で交換することが出来ます!
しかも、常に複数台のエコキュートの在庫を用意しておりますので、急な故障にも即日交換対応することが可能です。エコキュートの導入・交換の際にはぜひエコの王様までご連絡ください!
エコキュートのヒートポンプのまとめ
今回はエコキュートのヒートポンプの仕組みやメンテナンス方法、気になる修理費用などに関する情報をまとめていきました。
ヒートポンプはエコキュートの高い省エネ性能を支えている重要な機械です。その分、電子部品なども多く使われているので、故障も起こりやすい部分になります。
定期的にメンテナンスをすることで、長持ちさせることも可能ですので、購入した後も大切に使い続けてもらいたいですね!
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