エコワンとは?特徴やメリット・デメリットを徹底解説
2024/09/13
「最近、よくテレビでエコワンのCMを見るけどどんな給湯器?」、「エコワンはエコキュートよりも良いの?」、「エコワンの特徴、メリット・デメリットを教えて下さい。」など、1ヵ月~2ヵ月の間にエコワンに関する問い合わせが増えています。
エコワンは販売されて10年以上が経過していますが、詳しい性能やメリット・デメリットが知られていないのが現状です。
そこで今回は、最近大注目のエコワンについて詳しく説明します!
目次
エコワンとは?
エコワン(ECOONE)とは、ガス給湯器会社であるリンナイ(Rinnai)が2009(平成21)年に販売したハイブリッド型給湯器です。
ハイブリッド給湯器とは、高効率のガス給湯器(エコジョーズ)とヒートポンプユニット、貯湯タンクの3つを組み合わせた給湯器を指します。
電気とガスの良い所を生かした次世代の給湯器とも言われています。
2012(平成25)年には、省エネ性能をさらに高めた機種を販売され、2024(令和6)年には最大容量を160Lに増やした機種も販売されています。
その仕組みは、エコキュートのようにヒートポンプユニットを使って大気中の空気を集めて一定量のお湯を貯湯タンクに貯めておき、湯切れしそうになった時には高効率ガス給湯器に切り替えてお湯を沸かす瞬時に供給できるようになっています。
2009年に販売されてから毎年1万台程度販売されており、最大メーカーであるリンナイも2030(令和12)年には総販売台数30万台を目指すなど今後大注目の給湯器と言えるでしょう。
参考資料:一般社団法人ガス石油機器工業会HP
ヒートポンプユニットに関する詳しい記事はこちら⇒エコキュートの寿命は何年!?少しでも寿命を伸ばすための方法を詳しく解説!
エコワンの特徴
最近大注目のエコワンですが、どんな特徴があるかを知りたいと思いませんか?
エコワンの特徴は、全部で5つあるので詳しく説明します!
エネファームより設置費用が安い
エコワンと同じガスでお湯を作る機械として注目されているのがエネファームです。
エネファームとは、ガスでお湯を作る同時に電気も作ってくれる給湯器を指します。
エネファームの販売価格は、設置工事代金なども含めるとメーカー容量によって異なりますが、約180万円~約200万円程度の費用が掛かるのに対して、エコワンは、メーカーや容量などによっても異なりますが、約80万円~約100万円程度で設置できます。
そのため、ガス給湯器からエネファームやエコワンのどちらに交換したい場合は、エコワンをおすすめします。
※税込価格で表記しています。
エネファームに関する詳しい記事はこちら⇒エコキュートとエネファームの違いとは?それぞれのメリット・デメリットを紹介!
給湯性能
キッチンや台所でお湯を使う場合は、エコワンの貯湯タンクに貯められた約50℃のお湯を水道水と割って出湯します。
お湯張りなど大量のお湯が必要になった場合や、湯切れしそうになった場合は、ガスでお湯を温めて直接蛇口から出湯します。
これだけでなく、食器洗乾燥機や洗濯機にもエコワンのお湯が使える特徴があります。
シングルハイブリッド・ダブルハイブリッド
エコワンは、「シングハイブリッド」と「ダブルハイブリッド」という2種類の中から機能を選べます。
シングルハイブリッドとは、給湯機能のみでガスと電気の給湯を使用できるモデルに対して、ダブルハイブリッドは給湯機能だけでなく床暖房を使用したいときでも電気とガスの両方を使えるモデルです。
エコワンの機能を決める時は、「床暖房を多用するかどうか。」を基準に考えると良いでしょう。
※シングルハイブリッドは既設・新築どちらでも設置可能ですが、ダブルハイブリッドは新築のみに設置可能です。
選べるタンク容量
エコワンの貯湯タンクは、「160L」・「100L」・「50L」の中から選べます。
各家庭の生活スタイルによってタンクが選べるので必要以上にガス代や電気代が掛かることもないためおすすめです。
太陽光発電との併用で光熱費が抑えられる
エコワンは、家庭用太陽光発電システムと併用することで光熱費を抑えられます。
ヒートポンプを動かすためには、一定の電気が必要になります。
電気を使う場合は、電力会社から買電する必要があるため電気代が掛かります。
エコワンの最新モデルには「PV活用モード」という機能が搭載されており、家庭用太陽光発電システムが稼働している日中にエコワンの沸き増しを行うことによって光熱費の削減に成功しました。
エコワンを設置するなら家庭用太陽光発電システムも合わせて設置することをおすすめします。
エコワンのメリット
エコワンのメリットは全部で5つあるので詳しく説明します!
優れた省エネ性
エコワンの最大メリットの1つが優れた省エネ性です。
エコワンは、国土交通省が出している「第一次エネルギー消費量早見表」を見てみると、ガス・石油・石炭といった第一次エネルギー消費量がもっと少なく、従来のガス給湯器と比べると約45%の省エネ性能を誇るという結果が出ています。
また、床暖房機能と組み合わせて使用としたとしても年間のエネルギー消費量がどの給湯器よりも少なくエネルギー効率が良いと給湯器と言えます。
光熱費が抑えられる
優れた省エネ性能を誇るエコワンは、その分光熱費も削減できます。
ガス給湯器の中でも省エネ性能が高いと言われている「エコジョーズ」と比べてもエコワンは、年間給湯コストを63%削減に成功しました。
分かりやすく言えば年間給湯コストが100,000円掛かっていた家庭の場合、エコワンを導入することによって63,000円削減できることになります。
10年間で630,000円、15年間で945,000円の経済効果が得られます。
90万円のエコワンを設置した場合は、約15年で機種代が回収できます。
※税込価格で表記しています。
参考資料:リンナイエコワンHP
災害に強い
近年日本国内でも地震や台風、集中豪雨などによって停電・断水などの被害が出ています。
エコワンと同様にエコキュートも災害に強いと言われています。
ですが、エコキュートの場合は貯湯タンク内にお湯が残っていれば非常用水として使えますが、停電が起きるとお湯が沸かせなくなります。
それに対して、エコワンは停電が発生してもガスで給湯できますしガスが遮断された場合でも電気でのお湯を沸かせます。
断水が発生してもエコキュートと同様に貯湯タンク内にお湯が余っていれば非常用水として活用できます。
こういったことから災害大国である日本でエコワンは災害対策として注目されていることも分かりますよね。
エコキュートと災害に関する詳しい記事はこちら⇒エコキュートは災害対策に最適って本当!?災害時の使い方やポイントを紹介!
湯切れしない
エコワンと同じ貯湯タンク式給湯器であるエコキュートは、使い過ぎたり蛇口を閉め忘れたりすると湯切れを起こす可能性があります。
もちろん貯湯タンクを1サイズ大きくすれば湯切れの心配は無くなりますが、その分費用も22,000円~33,000円程度は高くなってしまいます。
それに対して、エコワンは貯湯タンク内のお湯が無くなったり無くなりそうになると、自動でガス給湯に切り替わります。
ガス給湯に切り替わると水道水を直接ガスで温めて出湯するため湯切れの心配はありません。
※断水が発生した場合は、湯切れする可能性があります。
エコキュートのデメリットに関する詳しい記事はこちら⇒【2024年最新版】エコキュートのメリット・デメリットとは?仕組みやおすすめを紹介!
補助金が使える
2023(令和5)年度から省エネ性能が高い給湯器に経済産業省から補助金から出ています。
その補助金は、2024(令和6)年度も「給湯省エネ2024事業」として残っています。
昨年度よりも補助額は上がっておりハイブリッド給湯器をはじめとするガス高効率給湯器の補助額は最大で150,000円まで出ます。
そのため例年よりも増してエコワンなどの高額な給湯器も購入しやすくなりました。
参考資料:省エネ給湯2024事業HP
エコワンのデメリット
光熱費が抑えられたり災害に強かったりするなどのメリットがあるエコワンですが、その反面デメリットもあります。
エコワンのデメリットは全部で3つあるので詳しく説明します!
設置費用が高め
エネファームと比較すると設置費用は安めですが、通常のガス給湯器で号数やメーカーによって異なりますが工事費込で20万円~40万円程度、エコキュートもタンク容量・形状・メーカーに異なりますが40万円~60万円程度設置可能です。
それに対して、エコワンは容量などによって異なりますが、80万円~100万円程度掛かります。
予算に余裕があればエコワンも検討に値する製品ではありますが、設置費用は高額になるため躊躇もしたくなります。
金額を見れば高性能であるエコワンが普及していないことも分かります。
※税込価格で表記しています。
エコキュートの価格に関する詳しい記事はこちら⇒【2024年最新版】エコキュートの価格っていくら?価格相場とおすすめを徹底解説!
家庭環境によっては光熱費が安くならない可能性がある
家庭環境によっては、省エネ性能が高いエコワンでも光熱費が安くならない可能性があります。
例えば、1人~2人家族であれば光熱費自体が安いためエコワンを導入しても光熱費が安くならない可能性もありますし、元々お湯を使う量は少ない家庭でもガス代が安いためこれ以上光熱費が下がらない可能性があります。
エコワンもエコキュートも10年~15年使ってどれくらいの費用対効果が得られるかを考えて購入する人がほとんどです。
そのため、元々光熱費が安い家庭やお湯を余り使わない家庭では、エコワンの導入を避けた方がいいでしょう。
騒音問題
従来のガス給湯器であれば騒音問題など起きる可能性は0に近いです。
ですが、エコワンはヒートポンプユニットを使ってお湯を沸かす時に音が発生します。
音の大きさは、50db程度と言われています。
50dbと言えばエアコンの室外機や静かな事務所、日常会話程度の大きさなので騒音問題に発展することはほとんどありません。
ですが、ヒートポンプユニットを狭い場所や閉鎖空間などに設置すると、音が反響して騒音問題になりかねないのでヒートポンプユニットは広い場所や近隣住宅の近くには設置しないようにしましょう。
まとめ
今回は、最新給湯器であるエコワンについてお話しさせて頂きました。
光熱費が抑えられたり災害に強かったりするといったメリットがあるエコワンですが、他の給湯器と比べると設置費用が高いことや家庭環境によっては光熱費が下がらない可能性もあります。
そう考えると電気代もガス代も安くなる可能性が高いエコキュートのほうがいいかもしれません。
どんな電化製品もメリット・デメリットがあるので良く考えて購入する必要があります。
エコの王様では、エコキュートをはじめ各給湯器のメリット・デメリットを伝えています。
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