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太陽光発電は反射するの?近隣とトラブルにならないためにやるべきこと

2023/04/29

「太陽光発電の反射光って何?」、「太陽光発電を設置して、なぜ反射光トラブルが起きるんですか?」・「太陽光発電の反射光トラブルを回避するための方法を教えて下さい。」など、太陽光発電システムの反射光に関する問い合わせが増えています。

太陽光発電システムの反射光トラブルが起きる可能性は低いですが、トラブルが起きると裁判まで発展するケースもあります。

そこで、今回は「太陽光発電システムの反射光とは何なのか。」や「反射光が発生する理由。」、「反射光トラブルを回避する方法。」、反射光トラブル事案について詳しく説明します!

 

太陽光発電の反射光とは?

反射光とは、ある方向から入射された光が別の一方向に出ていくことを指します。

太陽光パネルの反射光に限らず、反射光の方向は「反射の法則」に従って入射角と等しい角度に光が出ていきます。

太陽光パネルは、発電効率を上げるために「反射防止コーティング」や「低反射ガラス」が利用されるなどが工夫されていて、吸収しきれなかった光が反射します。

 

 

太陽光発電の反射光の原因は?

太陽光発電の反射光の原因は、全部で4つあるので詳しく説明します。

 

自分の家より高い位置に住まいが建っている

太陽光パネルの反射光は、入射角に等しい角度で反射します。

反射角よりも高い位置に住宅があると光が入り込んでしまう原因になります。

太陽光パネルの設置場所に丘や急勾配の坂がある場合は、特に注意が必要です。

このトラブルは、家庭用太陽光発電システム(総発電量10kW未満)よりも広い土地などに設置されている産業用太陽光発電システム(総発電量10kW以上)に多く見られる原因です。

 

太陽光パネルの角度の問題

家庭用太陽光発電システムの設置角度は、屋根の傾斜や住宅環境・住んでいる地域によって多少の違いはありますが、15度~45度で設置されています。

太陽光パネルに角度を付けて設置する理由は、太陽光を効率的に吸収して発電効率を上げるためです。

太陽光パネルの設置角度が急になればなるほど、反射する角度も高くなるため反射光トラブルが発生しやすくなります。

設置角度が45度以上になる場合は、住宅環境などを調べると共に専門機関で反射光テストなどもしておくと良いでしょう。

太陽光パネルの設置角度の関する詳しい記事はこちら⇒太陽光パネルの角度は何度が理想?正しい設置方法や角度を知っておこう

引用文献:「太陽光発電における光害検討の簡易化手法について」国土交通省

 

屋根が急になっている

急傾斜の屋根に太陽光パネルを設置すると反射光のトラブルが起きる可能性が高くなります。

西向きや東向きの屋根だけでなく、太陽光パネルを設置するのに最も良いとされている南面に設置した場合でも反射光のトラブルが起きる可能性が高くなります。

急傾斜の屋根に太陽光パネルを設置した場合は、反射する面積も大きくなるため家全体が反射光の被害に遭う可能性があります。

屋根の傾斜が6寸(傾斜31度)以上に太陽光パネルを設置する場合は、事前に周辺の住宅環境を調べておく必要があります。

※1寸・・・約5.7度

 

太陽光パネルを北面設置している

反射光問題のなかで最も多い原因は、太陽光パネルを北面設置した場合です。

反射光は「反射の法則」によって入射角と同じ角度で光が出ていきます。

そのため、入射角が高ければ高いほど反射角も高くなりますし、入射角が低ければ低いほど反射角も低くなります。

太陽光パネルの発電効率・発電量を上げるために最も適している方角は南面と言われています。

南面が良いと言われている理由は発電効率・発電量が上がるだけでなく、反射光トラブルを防ぐためでもあります。

太陽光パネルを北面設置した場合は、太陽が沈むまでの2時間~3時間程度しか光が当たらないため発電効率も発電量も確保できません。

また、北面設置した太陽光パネルに光が当たる頃には入射角も低くなっているため反射光も低くなってトラブルが起きやすいです。

南・東・西面に太陽光パネルが設置できなかったとしても北面設置してしまうと、経済メリットもほとんど出ないので太陽光パネルを設置しないほうが良いでしょう。

太陽光パネルの効率に関する詳しい記事はこちら⇒太陽光発電の効率って?発電効率と計算方法を解説!

引用文献:太陽光発電協会(JPEA)HP

 

太陽光発電の反射光によるトラブルの割合は?

庭用太陽光発電システムの反射光トラブルはほとんどありません。

反射光トラブルが多いのは産業用太陽光発電システムです。

産業用太陽光発電システムは、広い土地や山間部に作られていることが多いです。

総発電量が1,000kWhを超えるメガソーラーが郊外に作られると、太陽光パネルの枚数も多くなって反射光が街中に降り注ぐといったトラブルが報告されています。

ですが、産業用太陽光発電システムの反射光が問題になったのも稀な事案であり、家庭用・産業用とも反射光のトラブルが起きる可能性は無いと考えておくと良いでしょう。

 

太陽光発電の反射光はテレビで特集された?

太陽光発電システムの反射光トラブルが起きる可能性はほとんどありません。

ですが、過去には大きな問題になってテレビで特集されたこともあります。

代表的な事案が2014(平成26)年12月2日、毎日放送(MBS)の番組「憤懣本舗」で放映された「エコでもまぶしすぎるメガソーラー」です。

この番組の内容は、空き地にメガソーラー(総発電量が1,000kWh)の反射光が朝方から差し込んできて眩しいといった内容でした。

東から昇った太陽光がメガソーラーのある西側の住宅に反射して眩しいという内容でした。

日の出の時間帯はそもそも直接光が家に差し込むことは良くあります。

太陽光パネルを付ける前と比べると眩しくなったかもしれませんが、反射光の影響で眩しくなったという因果関係がはっきりしていないのが現状です。

 

太陽光発電の反射光によるトラブル事例

太陽光発電システムの反射光のトラブルは、大きく報道されていませんが新聞などを見ているとあります。

代表的な事例を2つ紹介します。

 

神奈川県横浜市(2012年10月18日判決)

神奈川県横浜市でAさんが、新築の切妻屋根の南面と北面に家庭用太陽光発電システムを設置しました。

Aさんの隣に住むBさんの自宅は、土地が一段高くなっており太陽光パネルの反射光がBさん宅の2階と窓に当たるようになったそうです。

反射光が当たるようになってから室内温度が急上昇や眩しすぎることからBさんは、設置者であるAさんと設置業者であるハウスメーカーを相手に訴訟を起こました。

BさんはAさんに家庭用太陽光発電システムの撤去と損害賠償を求め、ハウスメーカーには損害賠償を求めました。

2012(平成24)年4月18日に横浜地方裁判所が下した判決は、反射光が「受忍限度」を超えていることを理由に原告であるBさんの主張を認めて、家庭用太陽光発電システムの撤去と損害賠償220,000円の支払いを命じました。

横浜地方裁判所の判決を不服に思ったAさんは控訴しました。

第2審の東京高等裁判所では、第一審の判決が覆りました。

判決内容は、「受忍限度を超えるものであると直ちに認めることはできない。」と理由でした。

受忍限度を超えるものであると直ちに認められないとした理由は次の3点です。

・他の屋根材と比べた時の眩しさの強度

・反射光の差し込む時間の長さ(春分の日:2時間程度、夏至:0時間、秋分の日:1時間程度、冬至:30分程度)

・被害回避措置の有無(カーテンで簡単に回避できる)

この判決が出たからといって太陽光パネルの反射光が問題にならない訳ではありません。

東京高裁の判決文でも「隣接する住宅の居住者への配慮が求められる。」と言及しています。

この事案が起こったそもそもの理由は、「設計ミス」にあります。

太陽光パネルを北面にも設置した段階で反射光のトラブル起きる可能性があることをハウスメーカーも分かっていたはずです。

太陽光パネルを北面設置すると入射角が低くなるため反射光も低くなるためトラブルが起きやすくなります。

そのため、太陽光パネルは北面しないほうが良いです。

※受忍限度とは、「人が社会を形成して生活を営んでいる以上、互いに何らかの迷惑を掛け合って生きているのであって、一定の範囲内で互いに受ける迷惑・被害を受任しあう必要があるので、迷惑・被害の程度が著しいときに限って、これを違法とし相互の利益を調整する考え方」を指します。

 

兵庫県姫路市(2015年)

「太陽光パネルの反射光と反射熱によって、平穏な生活が脅かされた。」として、兵庫県姫路市に住む男性が、約1MWのメガソーラー「姫路ソーラーウェイ」の開発支援事業者であるJAG国際エナジーに対して、太陽光パネル撤去と損害賠償330万円を求めて提訴しました。

主な訴訟内容は、「太陽光パネルの反射光の影響で室温が50℃を超えた。」、「太陽光パネルの反射光のせいで妻が熱中症と診断された。」です。

この内容で新聞各紙が報道したこともあって、全国的に注目されました。

原告(訴えた人)の主張としては、建設前の説明会で「太陽光パネルは15度で設置して、反射光は天空に逃げるため周辺に迷惑を掛けることはない。」などと説明した。

太陽光パネルの設置が本格的に始まった2014(平成26)年6月頃から原告の住宅2階の東側窓から反射光が差し込むようになった。

6月に室温が40℃、7月は40℃は後半、8月には50℃を超えるまで上昇して、原告本人と妻は熱中症と診断されたと主張しています。

それを受けて被告(訴えられた人)側は2014年11月に、隣接する住宅とメガソーラーとの間にシラカシを植樹し、12月には遮光ネットを2重にしてシラカシを覆うように設置しました。

被告側は原告男性に遮光フィルムを張ることも提案しましたが断ったとのことでした。

原告・被告側とも話の折り合いがつかずに2016(平成28)年3月に原告自宅前に最初の植樹よりも大きな木を追加で植樹しました。

その結果、反射光は全く入らなくなりました。

その後も、熱中症とメガソーラーとの因果関係が証明されないなど話がまとまらず、2017(平成29)年11月30日付で原告側は訴えを全て取り下げました。

今回の事案では、メガソーラーの反射光が大きな問題となり裁判が起きました。

資源エネルギー庁が出している「事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)」のなかでも、「太陽光発電システムを設置する時は、近隣住民への配慮が必要。」と明記されています。

これは、産業用太陽光発電システムだけでなく家庭用太陽光発電システムにも同様のことが言えるので、設置する時は販売店や施工店と住宅環境を調べておきましょう。

引用文献:日経XTECH

参考資料:「事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)」資源エネルギー庁

 

太陽光発電の反射光トラブルをなくすためには

「太陽光発電の反射光トラブルを無くすことはできるの?」と思っている人もいるはずです。

太陽光発電システムの反射光トラブルを限りなく0にするための方法は、全部で4つあるので詳しく説明します!

 

角度を考慮する

太陽光発電システムを設置する時は、太陽光を効率良く吸収するために設置角度を住んでいる地域によって変えます。

一般的には、10度~45度の間で設置するのが効率的だと言われています。

ですが、住宅環境によっては設置角度を考慮しなければならない可能性もあります。

太陽光パネルを北面設置しない限り、反射光トラブルはほとんど起きませんが自分の家よりも近隣住宅のほうが高い位置に建っていたり、太陽光パネルの設置面側に出窓が多い場合は発電効率が落ちる可能性もあります。

設置角度を変えて反射光トラブルが起きるのを未然に防いでおくのも良いでしょう。

 

事前に調査と提案をしてくれる業者を選ぶ

太陽光発電システムを設置する前は、販売店や施工店が必ず現地調査します。

現地調査する理由は、「屋根材」・「強度」・「寸法」・「住宅環境」を見たり測ったりするためです。

販売店や施工店によっては、反射光シミュレーションしてくれるところもあります。

現地調査が終われば販売店や施工店は、太陽光パネルメーカーにレイアウト作成や発電量シミュレーション作成を依頼します。

レイアウト作成のあとにお客様の自宅に足を運び、最終のレイアウト確認を行います。

少なくても家庭用太陽光発電システムを設置する時は、3社以上から相見積もりを取って設置費用や保証だけを見るのではなく、住宅環境なども見て提案してくれる販売業者から購入すれば反射光のトラブルを未然に防げます。

相見積もりに関する詳しい記事はこちら⇒【2022年最新版】家庭用蓄電池を見積りする際の注意事項について徹底解説!

 

特殊加工された太陽光発電を選ぶ

2023(令和5)年4月現在、販売されている太陽光パネルは発電効率を上げるために、反射防止コーティングや低反射ガラスが使用されています。

吸収できなかった光は反射光として外に出ていきます。

太陽光パネルメーカーはガラスメーカーと共同で防眩コーティングを施した製品を販売しているところもあります。

反射光トラブルが無くなるというメリットがある反面、設置費用が通常の太陽光パネルよりも高かったり発電効率が下がったりするというデメリットがあるため、設置する時は費用対効果を考えてから設置したほうが良いでしょう。

 

近隣住民に承諾を得ておく

太陽光発電システムを設置する前に近隣住民とコミュニ―ケーションを取って承諾を得ておくとトラブルを回避できます。

自宅の屋根よりも近隣住宅の窓が高かったり狭小地域に太陽光パネルを設置したりする場合は、反射光だけでなく反射熱のトラブルも起きる可能性があります。

そういった場合は、設置する前に承諾を取っておく必要もありますし、同意が得られない場合は近隣住宅に遮光カーテンや遮光フィルムをこちらに購入し配布しておくとトラブルを回避できる可能性も高くなります。

また、近隣住民とコミュニケーションをとっておけば反射光のトラブルだけでなく施工当日の騒音トラブルなども防げます。

 

太陽光発電の反射まとめ

みなさんいかがいかがだったでしょうか?

今回のお話をまとめると、

・太陽光発電システムのトラブルが起きる理由は、「自分の家より高い所に近隣住宅がある。」・「太陽光パネルの設置角度。」・「屋根が急傾斜になっている。」・「太陽光パネルが北面設置されている。」の4つ!

・太陽光発電システムの反射光トラブルが起きる可能性はほとんどない!

・太陽光発電システムの反射光トラブルは過去にテレビで特集されたこともある!

・太陽光発電システムの反射光トラブルで裁判になった案件が何件もある!

・太陽光発電システムの反射光トラブルをなくすためのポイントは、「設置角度を考慮する。」・「現地調査や太陽光パネルの設置法方法を提案してくれる販売業者を選ぶ。」・「特殊加工された太陽光パネルを設置する。」・「近隣住民の承諾を事前に得ておく。」の4つ!

太陽光パネルは、電気代が高騰しているなかで注目を集めています。

そのなかで、太陽光パネルの反射光トラブルがあります。

反射光トラブルのなかには裁判沙汰になって太陽光パネルを設置してから1年~2年間も協議が続いている案件もあります。

太陽光パネルの反射光トラブルの多くは、太陽光パネルを北面設置したり総発電量1,000kWを超える産業太陽光発電システムに多く見られます。

北面設置や産業用太陽光発電システムだけで反射光トラブルが多いだけであって、北面設置していない戸建て住宅でもトラブルは起きています。

反射光トラブル回避するためには、住宅環境にあった太陽光パネルを設置する必要があります。

エコの王様には、太陽光発電システムの反射光トラブルに詳しいスタッフがおりますので、太陽光発電システムを検討して反射光のことが心配な人は是非1度エコの王様にお問い合わせ下さい。

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この記事を書いた人: 清家 和馬
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