V2HとV2Gの違いとは?基礎知識についてを解説!
2022/06/29
「V2Hはよく聞くけどV2Gってなに?」、「V2Gが使われている場所ってどこ?」、「V2HとV2Gの違いはなんですか?」など、電気自動車やプラグインハイブリッド車の普及と共に注目されているのが、V2Hシステムです。
V2Gシステムは、電気の安定供給のために考え出されたシステムです。
今回は、V2HシステムとV2Gシステムの重要性について、詳しくご説明します!
V2Hとは?
V2Hとは、「Vehicle to home」の略称で、日本語直訳すると「クルマから家へ」というを意味を持ちます。
電気自動車やプラグインハイブリッド車に貯められた電気を自宅で使ったり、電気自動車やプラグインハイブリッド車を自宅で充電したりする時に使うシステムです。
V2Hシステムが開発されるまでは、電気自動車やプラグインハイブリッド車を自宅で充電することができても、貯められている電気を自宅で使えませんでした。
V2Hシステムは、2012(平成24)年に日本の大手家庭用蓄電池メーカーである、ニチコンが世界で初めて開発しました。
V2Hシステムの大きな役割は、電気の変換です。
私たちが普段使っている電気は交流電流なのに対して、電気自動車やプラグインハイブリッド車に貯められる電気や、太陽光発電システムの余剰電力は直流電流です。
V2Hシステムが電気自動車やプラグインハイブリッド車を充電する時に交流電流を直流電流に変換します。
逆に電気自動車やプラグインハイブリッド車に貯められている電気を自宅で使う場合は、直流電流を交流電流に変換します。
太陽光発電システムや家庭用蓄電池のパワーコンディショナーと同じ動きをしているため、V2Hシステムは「EV用パワーコンディショナー」とも呼ばれています。
V2Hシステムの仕組みに関する詳しい記事はこちら⇒V2Hとは?家庭用電気にしてくれるその仕組みについて徹底解説!
V2Gとは?
V2Gシステムとは、「Vehicle to Grid」(ビークル トゥ グリッド)の略称で電気自動車やプラグインハイブリッド車を動く蓄電池としてみなすシステムを指します。
貯められている電気を「スマートグリッド」と呼ばれる次世代電力網に送るシステムを指します。
スマートグリッドとは、各電力網の各ポイントに設置したコンピュータによって、電力の需要と供給を細かく把握し、それに合わせて電力の流れを制御することで、電力の利用の最適化を測る仕組みを指します。
V2Gが利用される理由
東日本大震災の影響で、風力発電や太陽光発電などの電力供給などの必要性が問われているなかで、V2Gシステムは電気自動車やプラグインハイブリッド車に、貯められている電気を電力網に送るので、天候や災害などに左右されることがありません。
そのため、現在V2Gシステムが注目されています。
V2HとV2Gとの関係性は?
V2HシステムもV2Gシステムも基本性能は同じです。
V2Hシステムは、本体を自宅に据え置きになるため電気自動車やプラグインハイブリッド車に貯められた電気を自宅でしか使えません。
V2Gシステムは、電気自動車やプラグインハイブリッド車を動く蓄電池として考えているため、貯められた電気を各電力網で使えます。
V2HシステムよりもV2Gシステムのほうが、災害時の非常用電源として活躍します。
V2Hシステムの災害時の役割についての詳しい記事はこちら⇒V2HとV2Lって何?その特徴や違いについてを解説!
V2Gはどこで主に使われているの?
V2Gシステムは主に、自宅以外の場所で使われています。
V2Gシステムは、電気自動車やプラグインハイブリッド車を可動式の蓄電池として考えられています。
太陽光発電システムや風力発電などの再生可能エネルギーは、天候によって発電量が変わるため非常用電源としては不十分です。
V2Gシステムは、天候に左右されない電気自動車やプラグインハイブリッド車のバッテリーは、非常用電源として有効です。
V2HとV2Gの違いのまとめ
みなさんいかがだったでしょうか?
今回のお話をまとめると、
・V2Hシステムとは、電気自動車やプラグインハイブリッド車に貯められた電気を自宅で使えるようにしたシステムのこと!
・V2Gシステムとは、電気自動車やプラグインハイブリッド車を動く蓄電池と見なして、スマートグリッドに電気を送る仕組みのこと!
・V2Gシステムは、電気の安定供給に役立つ!
・V2Gシステムは、自宅以外で使われていることが多い!
電気自動車やプラグインハイブリッド車の普及と共にV2Hシステムも普及し始めました。
貯められている電気を災害時に非常用電源として、自宅以外でも使えるように考えられたのがV2Gシステムです。
V2Gシステムは、電気の安定供給のために注目されています。
電気自動車やプラグインハイブリッド車に貯められた電気を使うことによって、電気代の節約や災害対策だけでなく電気の自給自足ができる日が来ると思います。
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