エコキュートで低周波音は発生するのって本当?トラブルにならないための方法
2021/03/25
こんにちは!エコの大臣です!
従来の電気温水器と比べると省エネ性能も高く、非常に便利な給湯器であるエコキュート。
発売されてから20年間が経過し、毎年どんどん導入件数を伸ばしていっています。
そんなエコキュートですが、導入・設置にあたって1つだけ気になるのが、ご近所との「騒音トラブル」!
「エコキュートを設置したら近所迷惑で訴えられたりするって聞いたけど、本当なの?」と設置前に確認をされることもしばしば…。
実はエコキュートの設置によって発生するトラブルは、運転時に発生する「低周波音」と呼ばれるものが原因なのはご存じでしたか?
あまり聞きなれない言葉なので、「低周波音って何?」という方も多いのではないでしょうか。
そこで、「今回は低周波音が健康にどのような影響を与えるのか」、「トラブルを防止するためにはどのような対処方法があるのか」ということについて、詳しく解説していきます!
目次
低周波音とは?
低周波とは一般的には100Hz以下の低い音のことを言います。特に20Hz以下の「超低周波音」と呼ばれるものは人間の聴力では感知することが難しく、かなり高い音圧でないと「音」として聞こえることはないです。
音というのは空気が振動して伝わるものですから、音として感知出来なくても、窓がガタガタ鳴るなど物体が「振動」しているのを見て感じ取れることもあります。
低周波音を長時間、聞き続けると人体にも悪影響を与えると言われていますが、「症状に個人差が大きい」のと、「普通にしていれば聞き取れないし目にも見えない」ものですので、実際に健康被害に遭っている方が居ても「低周波音が原因」と特定しづらいというのが問題点です。
エコキュートから低周波音は発生するの?
エコキュートと低周波音の間にはどんな因果関係があるのでしょうか。
エコキュートは「ヒートポンプ式給湯器」という種類の給湯器で、空気中の熱を集めて利用するヒートポンプという機械を使ってお湯を沸かしています。
このヒートポンプが運転してお湯を沸かしている最中には、40~50db程度の運転音と同時に12.5Hz程度の低周波音が発生すると言われています。
運転音も合わせて、発生する音はそれほど大きな音ではないのですが、設置環境によっては壁で反響したり、近くに設置されているエアコンの室外機などと共振して音が増幅されることによって、人によっては圧迫感や家が揺れているような感覚に悩まされるといったことも報告されています。
エコキュートの低周波音トラブル
エコキュートから発生した低周波音がどのような問題を引き起こしてしまうのでしょうか。実際にエコキュートの運転音との因果関係が認められたものなども含めてご紹介していきます。
近所からのクレーム
「不眠や肩こり、めまいなどの症状が出るようになった」、「頭の奥でずっと音が鳴っているような感じがする」などの健康被害の原因が、隣家のエコキュートから出る低周波音にあると認められた事例がございます。
隣家の寝室の目の前にエコキュートを設置したりすると、「運転音が気になって眠れない」などの苦情が来る可能性があります。
また、低周波音とは直接関係はないですが、エコキュートのヒートポンプから出る排気は、熱を吸収した後の冷たい空気が出てきます。
そのため、「植木に風を当てないようにしてほしい。」、「壁に結露が…。」などのクレームもあるようです。
エコキュートの低周波音問題を改善する方法
省エネ性能も高く、上手に活用することでお家の光熱費の削減だけでなく、非常時の貯水タンクとしての役割も果たしてくれるエコキュート。せっかく導入したのに、最悪の場合には撤去しないといけないなんてことになってしまっては大変ですよね。
ご近所との騒音トラブルを防止するために気を付けておきたいことや、改善方法などをご紹介します。
※低周波音は非常に個人的な問題になりますので、すべての方が今からご紹介する方法で症状の改善、効果を実感できるとは限りません
設置場所の工夫
エコキュートから発生する低周波音も一種の「音」ですから、距離が遠くなれば影響も小さくなります。
トラブルが発生しているケースの多くが、「隣家の寝室に向かってヒートポンプが設置されている」場合です。お隣との距離が近くて心配だという場合には、設置する前にご近所に確認を取っておきましょう。
一度設置してしまったエコキュートを違う場所に移すとなると、最低でも5万円~の移設費用がかかってしまいます。費用も手間も余計にかかりますので、事前の確認は怠らないようにしておきましょう。
また、エコキュートの周りに物が多かったりすると、狭いスペースで反響して音が増幅してしまいます。
なるべくなら周りに障害物のない広いスペースで、寝室との距離を出来る限り離して設置するのが理想です。
エコキュートの周りに物をたくさん置いたり、囲ったりするのはやめておきましょう。
中にはヒートポンプの向きを少し変えるだけでも症状が改善したというケースもございます。
防音シートや防振ゴムの設置
設置スペースがどうしても他に確保できなくて、移動が難しいという場合もあると思います。
低周波音はエコキュートの振動が原因で発生しますので、ヒートポンプの本体に防音シートを貼ったり、下に防振ゴムを取り付けたりすることで、改善は見られます。
設置してからどうしても音が気になるという場合には、防音設備を導入してみるのをおススメします。
防音壁の設置
エコキュートのヒートポンプの正面に防音壁を設置することも可能です。
以前はヒートポンプから発生する騒音には効果がありましたが、低周波音には効果がないという物が多かったのですが、最近では低周波音にもある程度の効果が認められるような性能の防音壁も登場しているようです。
ヒートポンプの周りにある程度のスペースが必要なのと、費用が高額になることが多いです。
防音壁には、低周波音に効果があるものとそうでないものがございますので、設置前には必ず確認して下さい。
夜間の使用を避ける
安い深夜電力を活用してお湯を作るというエコキュートの特性上、夜間の湯沸かし時の運転音がトラブルの一番の原因になっています。
昼間では気にならない程度の音でも、辺りが静かな深夜帯だからこそ気になってしまうということもあります。
あまりにも症状がひどいという場合には、少し電気代がかかってしまいますが、エコキュートを昼間に運転させることも検討してみましょう。
エコキュートの低周波音のまとめ
今回はエコキュートのデメリットの1つである、ヒートポンプユニットからの低周波音に関する情報と、その対処方法などをお伝えしていきました。
エコキュートが運転しているときには、エアコンの室外機程度の運転音が出ると同時に、低周波音と呼ばれる人の耳には通常聞こえづらい音が出ています。
低周波音に関しては、通常の音と違って人間の耳では聞き取れない音域の音だということで、客観的に判断をするのが難しいですし、体調不良などの症状と低周波音との因果関係が認められづらいという問題がございます。
大切なのは、エコキュートのこういった特性もきちんと調べたり、設置した後に問題が起こらないかを取り付け業者に相談したうえで設置することです。
せっかく高性能な給湯器を設置したのに、夜眠れなくなったり、その他体調を崩してしまうようなことになってしまっては意味がないですからね。
何かと良い面ばかりが強調されるエコキュートですが、こういう悪い側面もあるということも知っておいてください。
低周波音以外のエコキュートのデメリットやメリットについての詳しい記事はこちら⇒エコキュートの欠点はどれくらいあるの?メリットやデメリットを知っておこう
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