蓄電池の訪問販売には要注意?その見分け方と断り方を解説!
2023/06/18
「蓄電池の訪問販売は危険って聞いたけど、本当?」、「蓄電池の訪問販売が危険って言われている理由は?」、「悪徳か優良販売業者かを見極める方法はありませんか?」、「蓄電池を訪問販売で購入してしまったんですが、契約を解除する方法はありませんか?」など、家庭用蓄電池の訪問販売に関する問い合わせが増えています。
家庭用太陽光発電システムの売電期間が終了する自宅や電気代高騰などの理由から家庭用蓄電池を設置する家庭が増えています。
そのなかで、訪問販売で家庭用蓄電池を購入すると相場より設置費用が高かったり、無理矢理契約させられたなどの事案が報告されています。
そこで今回は、家庭用蓄電池を訪問販売で購入すると危険な理由や、対処法について詳しくお話しします!
目次
蓄電池の訪問販売は危険?その理由について
2019(令和元)年頃から高額な売電価格で電気を買い取ってくれる固定価格買取(FIT)制度が終了する家庭が順次出始めました。
固定価格買取制度が終了すると売電価格が1kWhあたり7円~9円程度にまで下がります。
売電価格が下がってしまうと、電力会社から買う電気のほうが高くなってしまうため多くの自宅で売電せずに家庭用蓄電池に電気を貯めて自家消費する家庭が増えました。
2019年頃から家庭用蓄電池は本格的に販売され始めました。
2023(令和5)年現在、家庭用蓄電池の主な販売方法は、「訪問販売」と「ネット販売」の2つです。
特に危険と言われているのが、訪問販売です。
独立行政法人国民生活センターが2022(令和3)年10月に出した「消費生活年報2022」を見てみると、2018(平成30)年が926件に対して、2019年には1302件になるなど一気に苦情件数が増えました。
蓄電池の訪問販売で最も危険なのが高額な契約させられることです。
2023(令和5)年6月現在販売されている家庭用蓄電池には適正価格があって、訪問販売で1KWhあたり25万円前後ネット販売で20万円前後が相場です。
訪問販売業者のなかには、適正価格に会社の利益を乗せて販売しているところもあって、1KWhあたり30万円を超える提案してくるケースも報告されています。
エコの王様にも「〇〇という訪問販売業者がきて蓄電池を〇〇〇万円ですと言われたのですが、適正な価格ですか?」と問い合わせを良く頂きます。
適正価格よりも安過ぎたり高過ぎたりすると怪しい業者なので、その場で即決しないようにしましょう。
※価格は、税込価格で表記しています。
<国民生活センターの資料を参考に作成>
参考資料:独立行政法人国民生活センター「消費生活白書2022」
家庭用蓄電池の設置価格に関する詳しい記事はこちら⇒【2022年最新版】家庭用蓄電池の価格や相場はいくら?少しでも安く購入するための方法
蓄電池の訪問販売の悪徳と判断できる事例
「蓄電池の訪問販売が危険なのは分かったけど本当に悪い業者かが分からないじゃないか!」と思っている人も多いのではないでしょうか。
訪問販売業者の多くは、訪問先のお客様を最優先にして商談しています。
ですが、残念なことに自分たちの会社・利益ばかり考えて商談する販売業者がいるのも事実です。
家庭用蓄電池の訪問販売業者の中で悪徳かどうかが分かる判断材料は、全部で6つあるので詳しく説明します!
名前を名乗らず名刺を置いていかない
悪徳業者は、自分の名前も名乗らず名刺も置かずに商談を始めます。
多くの訪問販売業者は、自分の名前を名乗り名刺を置いていきますし、なかには顔写真付社員証を出しているところあります。
また、悪徳業者は商談で使った資料なども置いて帰りません。
名刺や資料を置いて帰らない理由は、「自分たちの会社を調べられたくない。」ためです。
悪徳業者は、強引な営業手法で契約を取ってくるため、ネット上の口コミなどに悪いことが書かれていることがあります。
そのため、悪い情報を見られないために会社情報に関わる資料を置いて帰りません。
訪問販売業者が来て名刺などの資料を置いて帰らない場合は、「今後の参考にするので資料を置いて帰ってもらえませんか?」や「何かあった時に〇〇さんに連絡したいので名刺を貰えませんか?」と言ってみると良いでしょう。
それでも資料や名刺を置いて帰らない場合は、悪徳業者なので注意が必要です。
メリットしか言わない
悪徳業者は、家庭用蓄電池のメリットだけ話して契約させようとします。
家庭用蓄電池のメリットは、「電気代節約」と「停電対策」です。
家庭用太陽光発電システムと併用して使う事によって電気代節約と停電対策ができます。
ですが、どんな製品もそうですがメリットだけでなくデメリットも必ずあります。
家庭用蓄電池のデメリットは次の通りです。
・設置費用が高額
・太陽光パネルメーカーのよってが設置できない可能性がある
・設置場所が必要
・思った以上に経済効果が見られない
などがあります。
一般的な訪問販売業者であれば、メリット・デメリットを伝えた上で商談します。
悪徳業者は、デメリットを伝えてしまうと契約してくれないのではないかと考えているため、メリットしか伝えません。
訪問販売業者が来てメリットしか言わない場合は、「いい話だと思うのですがデメリットはありませんか?」と聞いてみると良いでしょう。
「デメリットは無いですよ。」と言われたら悪徳業者の可能性が高いため注意が必要です。
家庭用蓄電池のメリット・デメリットに関する詳しい記事はこちら⇒蓄電池のメリット・デメリットは?後悔しないために知っておくべきこと
不安をあおることを言ってくる
悪徳訪問販売業者が良く使う手法が商談相手の不安をあおることです。
悪徳訪問販売業者が商談相手の不安をあおる文言は次の通りです。
・「売電期間が終了すると売電できなくなる。」
・「太陽光発電を設置している自宅は蓄電池を設置しないといけない義務がある。」
・「蓄電池は将来的に義務化されるから今のうちに設置しておいたほうが良い。」
などです。
家庭用太陽光発電システムの売電期間の10年間が終了すると、売電価格が1kWhあたり7円~9円程度にまで下がりますが、売電はできます。
また、家庭用太陽光発電システムを設置しているからといって家庭用蓄電池を設置する義務はありませんし、2023(令和5)年現在、家庭用蓄電池の設置義務化を決めている自治体はありません。
家庭用蓄電池のメーカーや性能については知っている人も多いですが、制度や仕組みについては知らない人がほとんどです。
制度や仕組みについて知らない人が多いことに付け込んで、悪徳業者は不安をあおって契約を迫ってきます。
訪問販売業者が来て、「義務化。」や「売電できなくなる。」と言った言葉が出てきたら悪徳業者の可能性が高いため、絶対に契約しないようにしましょう。
嘘の説明をする
2019(令和元)年頃から普及し始めた家庭用蓄電池ですが、詳しい情報が出回っていないのが現状です。
悪徳業者は、家庭用蓄電池の知識が無い人たちに嘘の説明して契約を迫ってきます。
悪徳業者が使う嘘の説明の代表的な言葉が、「電気代が半額になります。」や「電気代が0円になります。」です。
家庭用太陽光発電システムと家庭用蓄電池を設置すれば電気代が安くなる可能性はあっても、電気代が半額になったり0円になったりすることはありません。
そもそも各時間帯の電気使用量によっては、家庭用太陽光発電システムで発電された電気と家庭用蓄電池に貯められた電気を使ったしても、電力会社から買電しなければならない可能性が出てくるため電気代が半額になる可能性は極めて低いです。
また、仮に電気使用量が0になったとしても電気代は基本料金支払わなければならないため電気代が0円になることはありません。
2021(令和3)年頃からはじまった電気代高騰から多くの自宅では、「電気代を下げたい。」と思っている人が多いです。
悪徳業者は、消費者心理に付け込んで嘘の説明をして契約を迫ってきます。
訪問販売業者が来て「電気代が半額になる。」や「電気代が0円になる。」などと言ってきたら悪徳業者の可能性が高いため注意が必要です。
家庭用蓄電池と電気代に関する詳しい記事はこちら⇒蓄電池で電気代は安くなるの?高い理由やゼロ円について解説!
大幅な値引きを提示してくる
悪徳業者のなかには、あり得ないぐらいの大幅値引きして契約を迫ってきます。
先日もエコの王様にこのような問い合わせがありました。
「訪問販売業者が来て話を聞いているなかで、本来であればご提案させて頂く金額は520万円なんですが、メーカーとタイアップしているので今回は特別にモニター価格として300万円お値引きできます。しかもこの価格でご提案できるのが今週中までなんです。」という内容でした。
訪問販売業者のなかには、メーカーと直接取引しているところもありますが、ほとんどの場合が商社などを通して家庭用蓄電池を購入しています。
商社などを通して家庭用蓄電池を購入すると仲介料などが入るので販売価格は高くなる可能性があります。
逆にいうとメーカーと直接取引している場合は、商社など介さないで購入しているため設置費用は安くなります。
それをわざと「モニター価格として300万円お値引きできます。」と消費者の購買意欲を高めようとします。
今回の事例で行けば定価で販売するところを「メーカーとタイアップしているので特別にモニター価格でご提案できます。」ということで、あたかも大幅な割引があるかのように見せて契約を迫ってきます。
基本的にメーカーも定価で販売しているわけではなく、ある程度は値引いた状態で各販売店に卸しているため設置費用は安くなります。
大幅な値引きをしてくる販売業者は、悪徳業者だと考えて間違いないでしょう。
即決を求めてくる
悪徳業者は即決を求めてくるケースが多いです。
悪徳業者が即決を求める時に使う言葉は次の通りです。
・「契約するまで帰りません。」
・「この価格で契約できるのは今日だけです。」
などです。
特に「契約するまで帰りません。」は、特定商取引法という法律に抵触する発言であり、訪問先の人が断っているのにもかかわらず帰らないのは不法侵入にもなるため、即決を求めてくる販売業者は警察に通報して対処してもらうと良いでしょう。
即決を求めてくる訪問販売業者は、完全に悪徳業者なので絶対に契約しないようしましょう。
蓄電池の訪問販売の断わり方は?
悪徳業者は、さまざまな方法を使って契約を迫ってきます。
ここで気になるのが「どのように断わるか。」だと思います。
家庭用蓄電池の訪問販売を断わる方法は、全部で3つあるので詳しく説明します!
そもそも話を聞かない
家庭用蓄電池の訪問販売を断わる方法の1つ目は、そもそも話を聞かないことです。
訪問販売業者の話を聞かなければ契約する必要もないですし、トラブルに巻き込まれることもありません。
訪問販売業者と会わない方法は次の通りです。
・ドアにチェーンを掛ける
・インターホンの画面を見て知らない人が映っていたら出ない
・聞いたこと会社の人が来たらドアを開けない
などがあります。
なかには訪問販売業者に会ってしまうと「断りづらい」という人もいると思います。
そんな人は、そもそも訪問販売業者に会わないようにするのが良いでしょう。
信頼できる人に同席してもらう
家庭用蓄電池の訪問販売業者が自宅にきてしまったら必ず信頼できる人に同席してもらって話を聞くようにしましょう。
「訪問販売業者が自宅に来た時に同席できる人がいなかった場合は、どうすればいいですか?」と感じている人も多いはずです。
訪問販売業者は自宅に来たときに同席する人が居なければ、「私では家のことは決められないですし、家族と決めたいのでまた今度にして下さい。」などと言って一度帰ってもらうと良いでしょう。
おそらく訪問販売業者は、「いつ頃ならご家族はおられますか?その時間に合わせてまた来ますので。」と言ってくると思います。
そんな時は、「家族が揃う時間がなかなか無いので、こちらから連絡しますので連絡先を教えてください。」と言いましょう。
そこで、名刺などを置いていかない訪問販売業者は悪徳業者ですし何度も自宅に来る場合は、迷惑行為なので警察に通報すると良いでしょう。
何があっても即決しない
同席する人が居て訪問販売業者の話を聞いたとしてもその場では、即決しないで下さい。
訪問販売業者は、人件費・交通費に会社の利益を乗せて販売しているため、販売価格は高額になります。
訪問販売に限らず家庭用蓄電池を購入する時は、2社以上から相見積もりを取るのが一般的です。
即決を迫られた場合は、「他の会社も見てから決めるので即決はしません!」とはっきりと言いましょう。
そもそも相見積もりを取らせてくれない訪問販売業者は怪しいですし、「契約してくれるまで帰りません。」という販売業者は悪徳業者の可能性が高いため警察に通報して対応してもらいましょう。
蓄電池の訪問販売の優良・悪徳の見分け方
ここで気になるのが「自宅に来た時にこの訪問販売業者が優良か悪徳かどうかの見分け方。」だと思います。
自宅に来た時に家庭用蓄電池の訪問販売業者が優良か悪徳かどうかを見分ける方法は、全部で3つあるので詳しく説明します!
ホームページの有無
家庭用蓄電池の訪問販売業者の多くは、自社のホームページを持っています。
ホームページが無い訪問販売業者は、自分たちの会社の情報を知られたくないため作成していません。
優良な訪問販売業者であればあるほど自社のホームページにさまざまな情報を載せています。
優良な訪問販売業者のホームページには、「施工実績」・「会社概要」・「会社沿革」が書かれています。
優良な訪問販売業者は、施工実績も多いので信頼できます。
また、会社概要や会社沿革が書かれているところは、会社の全てを知ってもらうために載せていますので優良な訪問販売業者と言えます。
エコの王様の家庭用蓄電池の施工実績はこちら⇒蓄電池の設置・工事実績
認定書や資格の有無
優良な訪問販売店は、各蓄電池メーカーの施工IDを持っています。
施工IDとは、各メーカーの施工研修を受けてテストに合格した職人や販売店にしか与えられない証明書です。
施工IDだけでなく電気系統を触る工事しますので、少なくても「電気工事士2種」や優良な訪問販売店であれば「電気工事士1種」・「主任電気工事士」などを所有している職人が数多く在籍している販売業者もいます。
ホームページに各種資格や資格所有者の名前や顔写真などを掲載しているところもあります。
その一方で、悪徳業者の場合は無資格な人も多く、工事中や工事後にさまざまなトラブルが起きる可能性があります。
もし怪しい訪問販売業者が来たら、「工事する職人さんは、施工IDは持っていますか?」や「職人さんが持っている資格を教えて下さい。」などと言ってみると良いでしょう。
優良訪問販売業者は自信を持って答えますし、悪徳訪問販売業者は言葉に詰まったりする可能性もあるため、そこで見分けるのも1つの方法です。
担当者が丁寧
「金額は高かったけど担当の人が丁寧だったから購入を決めました。」や「分からないことを分かりやすく丁寧に教えてくれたので、購入しました。」など、優良訪問販売業者は金額的なところだけでなく「人」で購入している場合もあります。
優良な訪問販売業者であればあるほど、家庭用蓄電池の仕組みやメリット・デメリットをしっかり教えてくれますし、商品や工事のことを丁寧に教えてくれます。
その一方で、悪徳業者は自分たちのことしか考えていないたデメリットは絶対に教えてくれませんし、商品の事なども教えてくれません。
訪問に来た営業マンの説明が丁寧か丁寧でないかで優良か悪徳かを見分けると良いでしょう。
訪問販売で契約して後悔してるなら早期にクーリングオフを!
問い合わせを頂くなかで多い質問が「訪問販売で蓄電池を契約してから色々調べてたんですが、金額が高過ぎてどうしようかと悩んでいます。」という内容です。
家庭用蓄電池の訪問販売は、相場よりも金額が高いため契約して後悔している人がいます。
訪問販売で家庭用蓄電池を契約して後悔している人は、1日でも早くクーリングオフしましょう。
クーリングオフとは、契約の申し込みや契約の締結したあとに一定期間であれば、無条件で契約の破棄や解除ができる制度を指します。
クーリングオフ制度を利用すれば、家庭用蓄電池を訪問販売で契約したとしても無条件で契約を解除できます。
ですが、クリーリングオフ制度には期限があります。
訪問販売で家庭用蓄電池を購入もしくは契約した場合、法定書面(契約書)を交わした日から8日間がクーリングオフ期間になります。
8日を超えると契約を解除できない可能性があるため注意が必要です。
各種クーリングオフ期間は次の通りです。
参考資料:国民生活センターHP
蓄電池の訪問販売まとめ
みなさんいかがだったでしょうか?
今回のお話をまとめると、
・家庭用蓄電池の訪問販売は危険と言われている理由は、設置費用が高いため!
・家庭用蓄電池の悪徳訪問販売業者と判断できる事例は、「名刺を置かず自分の名前を名乗らずに商談する。」、「メリットしか言わない。」、「不安をあおる」、「嘘の説明をする。」、「大幅な割引を提案してくる。」、「即決を求めてくる。」の6つある!
・家庭用蓄電池の訪問販売を断り方は、「そもそも話を聞かない。」、「信頼できる人に同席してもらう。」、「何があっても即決はしない。」の3つ!
・家庭用蓄電池の訪問販売業者が優良か悪徳かどうかを見極める方法は、「ホームページの有無」、「認定書・資格の有無」、「担当者の説明が丁寧かどうか。」の3つ!
・訪問販売で家庭用蓄電池を購入して後悔した場合は、できるだけ早期にクーリングオフをする!
家庭用蓄電池の訪問販売は、設置費用が相場よりも高いことが多いため危険と言われています。
設置費用だけでなく強引な営業方法で契約を迫ってくるため危険とも言われています。
ここで勘違いしないで欲しいのは、「全ての訪問販売業者が悪いわけでない。」ということです。
優良な訪問販売業者であればあるほど、対応も丁寧ですし訪問先の人を考えて商談しています。
確かに設置費用はネット販売よりも高いですがなかには、「訪問販売は怖いって聞いてたけど担当者の対応が良かったから契約した。」という人がいるのも事実です。
優良な訪問販売業者か悪徳な訪問販売業者かどうかを見極める方法は、「訪問先を1番に考えているかどうか。」です。
優良な訪問販売業者であればあるほど商品や工事の説明も丁寧ですし、強引に契約させられることもありません。
ですが、優良な訪問販売業者だったとしても即決しないで複数社から相見積もりを取って設置費用だけでなく保証内容や営業マンの対応の違いなども比較すると良いでしょう。
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