「エコの王様」大人気CM放映中!!

王様のためになる話

給湯器の仕組みって超複雑!?初心者でもわかるお湯が出る仕組み

2019/11/21

「毎日使っているのに意外と知らない電化製品ってなーんだ?」

っていうアンケートを取ったら結構ランキング上位にきそうな給湯器。「何だか種類がいろいろあるみたいだけど、違いがよくわからないわ!」という方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな日陰者の給湯器、中でも多くのご家庭でご利用されているエコジョーズとエコキュートを中心にガス給湯器と電気給湯器、それぞれの仕組みやメリット・デメリットをご紹介していきます!

 

ガス給湯器と電気給湯器の違いとは

 

ガス給湯器とは

ガス給湯器はガスを燃焼させてそのとき発生した熱でお湯をつくる機械です。日本ではガス給湯器の歴史は古く、1930年頃にはすでに給湯器が発売されていたそうです。

現在ではリンナイ・ノーリツの二大メーカーで国内シェアの約80%を占めているそうです。(引用:リフォーム経済新聞1115号

約90年の歴史の中で開発されたのがガス給湯器「エコジョーズ」です。

 

エコジョーズとは

エコジョーズとは従来のガス給湯器が外に放出していた空気に含まれていた熱を再利用して、更に効率よくお湯をつくることが出来るようになった「潜熱回収型」と呼ばれる給湯器です。

ガスを燃焼させてお湯を作るときには、周りの空気も水と一緒に温められて給湯器の中は200度ぐらいの熱い空気が充満しています。この空気の熱を捨てずに水を温めるときのエネルギーとして使って省エネを実現してくれているのがこのエコジョーズです。

この熱を回収して再利用する仕組みによって従来のガス給湯器と比べて「約1割」ほどガスの使用量を削減することが出来るようになっています。

 

エコジョーズの普及状況(累計普及台数)

引用:日本ガス協会

今や700万台以上のエコジョーズが普及していっています。既存のガス給湯器はどんどんエコジョーズに置き換えられていっているようですね。

 

電気給湯器とは

※三菱電機「ダイヤホット」

電気の給湯器は深夜の安い電気でお湯を作ってタンクの中に貯めておいて、日中にその貯めた分のお湯を使っていくというタイプの給湯器になります。電気温水器は貯湯タンクの中にヒーターがあって、そこから発生する熱でお湯を沸かします。

 

エコキュートとは

エコキュートは電気でお湯を作る給湯器になりますが、ヒーターで直接水を熱するのではなく、ヒートポンプと呼ばれる熱交換機を使ってお湯をつくります。

エアコンの室外機に似た外観のヒートポンプユニットは、エコキュート独自のもので、屋外の空気から熱を集めて、その熱をお湯のわき上げに活用します。わき上げには、電気エネルギーも当然必要になりますが、「ヒートポンプ式」の為、少ない電気で高効率な運転が可能です。

※引用:三菱電機エコキュートとは?より 

 

※引用:一般社団法人 日本冷凍空調工業会

エコキュートは販売が開始されてから約20年ほどになりますが、累計で600万台以上がこれまでに販売されています。日本国内でも着々とシェアを拡大していっていますね。

 

電気給湯器もガス給湯器もメリットやデメリットはある

どんなものにも良いところ悪いところありますよね。エコジョーズとエコキュートを比較してそのメリット・デメリットを見ていきましょう。

エコジョーズのデメリット

まずは、ガス給湯器の「エコジョーズ」のデメリットから確認していきましょう。

エコジョーズのデメリットは次の5点が挙げられます。

・普通のガス給湯器と比べて初期費用がかかる

・安くなるのは「給湯」の部分のガス代だけ

・ドレンの排水工事が必要

・10年で部品の交換が必要

・ガス漏れしたり火事の可能性がある

 

普通のガス給湯器と比べて初期費用がかかる

エコジョーズとそうでないタイプのガス給湯器では定価ベースで約5万~7万円くらいの差があります。

もちろん、工事をお願いする設置業者によって割引が受けられるかと思いますのでこの金額が丸ごとお客様の負担にはなりません。

ただ、既存の製品と同じ値段で付けてくれるということはまずあり得ませんから初期投資が大きくなるということは頭の片隅においておきましょう。

 

安くなるのは「給湯」の部分のガス代だけ

エコジョーズはお湯を作る機械ですので、給湯にかかる部分のガス代が10%~15%ほど削減できます。

その他のガスの基本料金や、台所のガスコンロやガスファンヒーターなどの暖房設備などのガス代は全く節約できないのでその点は注意が必要です。

そもそもの都市ガスではなくプロパンガスをご利用で、そもそものガス代が高い場合には思ったほどの節約は見込めません。

 

ドレンの排水工事が必要

エコジョーズは今まで放出していた空気に含まれる熱を回収して効率的にお湯を作る仕組みになっているのですが、その際に内部で結露が発生します。

車のフロントガラスが曇って外が見えなくなることがありますが、エコジョーズの中で起こる結露はそんな生易しいレベルの量じゃありません。1日使う分のお湯を沸かすと約500cc~1,500ccも排出されます。

当然そのままにしておくと、給湯器の周りが水浸しになってしまいますよね!ですから、この排水をきちんと下水などに流すための配管の工事が必要になります。

場合によっては、この配管の工事が出来ないために設置出来ないということも。

別途工事費用もかかる可能性もありますので、見積りの際にはこの排水用の配管工事の費用がどうなるのかを確認しておいた方が良いでしょう。

 

10年で部品の交換が必要

先ほどのドレンの排水は、ガスの燃焼の際に排出される窒素酸化物などを含んでおり、酸性(PH3程度)になっています。

このまま下水に流してしまうと下水道法に違反してしまうので、中和器と呼ばれる機械を通してから排水されます。

この中和器は10年前後で交換が必要で交換費用が13,000円~20,000円ほどかかります。

 

ガス漏れしたり火事の可能性がある

ガス漏れしてしまったり、火を使っているので火事になったり、換気がきちんとできないとガスが不完全燃焼をおこしてしまい、一酸化炭素中毒になってしまったりすることがあります。

 

エコキュートのデメリット

エコキュートにはデメリットももちろんございます。

主なエコキュートのデメリットとしては、次の5つが挙げられます。

・設置スペースが必要

・初期費用がガス給湯器と比べると高い

・お湯を使いすぎると湯切れしてしまう

・夜中に運転するので動作音が気になる

・出てくるお湯は飲めない

 

設置スペースが必要

エコキュート・電気温水器は貯湯タンクを設置するスペースを確保しないといけません。

※引用:Panasonicエコキュート>カンタン選び方ガイド

最近ではメーカーの努力により、薄型エコキュートが開発されているなど、省スペース化されてきています。しかし、それでもガス給湯器と比べると大型になるのは否めません。都市部では特にこの点で断念されていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

 

初期費用がガス給湯器と比べると高い

ガス給湯器と比べると導入費用(イニシャルコスト)は高額になります。

ただ、その分ランニングコストはエコキュートの方が断然安く済みますので、「初期費用+〇〇年間の光熱費」のトータルでガスと電気、どちらが安くなるのかというのは各ご家庭のご利用状況によるでしょう。

「とにかく今、費用をかけずに給湯器を切り替えたい!」方や、「近いうちに引っ越しの予定がある」という方にはマイナスポイントと言えるでしょう。

 

お湯を使いすぎると湯切れしてしまう

貯湯タンクにお湯を貯めるという給湯器の仕様上、タンクに貯まっている以上のお湯を使ってしまうと、途中でお湯がなくなって水しか出なくなってしまいます。

エコキュートには学習機能が付いているので、普段使っていてお湯がなくなるということはほとんどございません。

ただ、急な来客がよくあって、お風呂を使っていかれることが多いご家庭には不向きと言えるでしょう。

 

夜中に運転するので動作音が気になる

深夜電力を使って夜間にお湯を作るという機械の特性上、寝静まった頃にエコキュートが運転します。

ですので、夜間に動作音がしてしまうのはどうしても防げません。

エコキュートの動作音は約40dbと「図書館」や「市内の深夜」くらいの大きさらしいです。寝室の近くなどを避けて設置する方が良いでしょう。

 

出てくるお湯は飲めない

エコキュートのタンクに貯められたお湯は飲用には適していません。これは、お湯を沸かしたときに水道水の中の塩素が抜けてしまうためで、毎日使用していれば中のお湯は入れ替わるので、タンク内は基本的には清潔な状態に保たれています。

エコキュートのお湯の衛生面に関する詳しい記事はこちら⇒エコキュートの水は飲める?タンクの中は汚れているの?エコキュートの衛生面に関して

 

エコジョーズ(ガス給湯器のメリット)

続いて、エコジョーズのメリットについても見ていきましょう。

 

・ガス代が削減できる

・コンパクトなので設置スペースが狭くても大丈夫

・湯切れする心配がない

・お湯がそのまま飲める

 

ガス代が削減できる

エコジョーズは、排気に含まれている熱を給湯に利用する仕組みになっているので、今までのガス給湯器と比べると給湯にかかるガス代を10~15%節約することが出来ます。

 

コンパクトなので設置スペースが狭くても大丈夫

エコジョーズをはじめとするガス給湯器は、電気の給湯器のような貯湯タンクが必要がないので省スペースです。

また、据え置き型以外にも壁掛け型など設置タイプにも種類があるので、お住まいの状況に応じて設置することが出来ます。

 

湯切れする心配がない

その時使うお湯を瞬時に沸かすので、使いすぎてもお湯がなくなってしまうということがありません。

急な来客があったりしても最後まで問題なくお湯を使うことが可能です。

 

お湯がそのまま飲める

水道の蛇口から出てくるお湯も、水道から流れてきたものを、そのままガスの熱で加熱して蛇口から出しているので、飲用に出来ます。

薬を飲む時などに白湯をさっと利用したいという時には便利ですよね。

 

エコキュートのメリット

最後にエコキュートのメリットにも触れておきます。エコキュートを設置することで得られる主なメリットは以下の5つです!

 

・光熱費が削減できる

・タンクにお湯や水が貯められる

・環境にも優しい

・太陽光パネルや蓄電池との相性も抜群

・火を使わないので火事の心配がない

 

光熱費が削減できる

エコキュートを利用してオール電化にしてしまえば、ガスの基本料金もなくなって光熱費全体を安く抑えることが出来る可能性が高いです。

「電気代がその分高くなるんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれないですが、各電力会社でオール電化住宅向けの料金プランというものを用意してくれていますので毎月の支払いが安くなった分で元を取ることは十分に可能です。

 

タンクにお湯や水が貯められる

エコキュートのタンクの中には300L 以上の水が常時貯まっていますので、断水などの場合にもタンクの栓を開ければその中の水を使っていただくことが出来ます。

飲用には適していませんが、トイレの水を流したりするのには十分使っていただけますので重宝するのではないでしょうか。

 

環境にも優しい

ガスや灯油などを燃焼させると二酸化炭素などの温室効果ガスが発生しますが、エコキュートは空気の熱を圧縮して水を温めていくのでそういったものが発生しません。

 

太陽光パネルや蓄電池との相性も抜群

太陽子発電システムを導入されているのであれば、相性も抜群ですね。

特に太陽光発電の固定買取期間の満了に伴い卒FITを迎えられるお客様などは昼間にお屋根で作った分の電気でエコキュートを動かしたり、蓄電池に溜めた電気を使用することで無駄なく電気を使うこともできます。

 

火を使わないので火事の心配がない

ガスや灯油の給湯器と違って火を使わないので、火事の心配がほとんどなく安全性も高いといえるでしょう。

 

トータルで見るとエコキュートがおすすめ

火を使わないという安全面や光熱費削減効果などが期待できるエコキュートの方がおすすめです。

 ガス給湯器エコジョーズオール電化
ガスの基本料金1,5001,5000

台所で使うガス(電気)代

1,5001,5001,500
給湯の部分にかかるガス(電気)代7,0005,9502,000
光熱費合計10,0008,9503,500

エコジョーズの削減効果で言えば月にガス代が10,000円請求があったとして、基本料金が1,500円、台所のガスに1,500円ほどかかるとすると、給湯にかかるガス代って7,000円くらいですよね。7,000円の15%削減したとすると約1,000円です。

オール電化にするとガスの基本料金はなくなりますから、それだけで1,500円くらい節約できますよね。エコキュートにかかる電気代はエコキュートの電気代とさらにお得に活用する5つのポイントの記事でもお伝えしましたが、月2,000円ほどで済みます。

エコジョーズと比べると大幅に光熱費が削減できそうですよね。太陽光発電システムを導入されていらっしゃるご家庭では言うまでもなくエコキュートの方が相性が良いです。

ただ、これは台所のガスコンロもIHに換えてオール電化にするという前提でのお話ですので、中華鍋振りまくって「炒」にこだわる料理をご自宅でお作りになるのが趣味だ!という方には無縁のお話かもしれません。

ちなみに停電時はガス給湯器もエコキュートも使えません!

 

給湯器の仕組みのまとめ

簡単にではありますが、エコジョーズとエコキュートの給湯の仕組みやメリット・デメリットについてお伝えしていきました。

それぞれ得意・不得意、良いところ・悪いところがあります。一概にどちらが良いとは断言できませんし、ご利用になる環境で良い・悪いが左右されるのは確かです。

設置前に私たちの方でよく考えて、持っている機能を十分発揮できるような環境で使っていきたいですよね。

 

⇓⇓⇓エコキュートに関するお問い合わせは下のバナーをクリック!⇓⇓⇓

監修:中尾信一
Latest posts by 監修:中尾信一 (see all)

    電話で
    お見積もり

    メールで
    お見積もり

    LINEで
    お見積もり

    ページのトップへ