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給湯器の水漏れは何が原因?大惨事にならないためにやるべきこととは

2021/09/09

こんにちは!エコの大臣です!

数ある給湯器のトラブルの中でも「水漏れ」は非常に件数が多く、長く今の住居にお住まいの場合には一度は経験したことがあると思います。

給湯器からポタポタと水が滴っているのを見て、「ヤバイ!水漏れしてる!」と気付いてお問い合わせを頂くこともしばしば…。

そこで、今回は給湯器の水漏れの原因やその対処方法について詳しくお伝えしていきます!

 

給湯器の水漏れは超危険!その理由とは

給湯器の水漏れは、単純に「水が漏れてお湯が使えない」、「水道代が普段より高くなる」というだけでなく、より大きな事故につながる危険性もございます。万が一、水漏れを放置してしまうと最悪の場合どうなるのかということについてお伝えしていきます。

 

一酸化炭素中毒になる

ガス給湯器の場合、内部で水漏れが発生していると不完全燃焼を起こし、一酸化炭素が発生する危険性があります。

一酸化炭素は、無色・無臭で気が付きにくいのですが毒性が強く、ごく少量でも誤って吸引してしまうと、めまいや吐き気、場合によっては死に至ることもございます。

給湯器から水が漏れているのを確認したら、一旦使用をやめて専門の業者に点検してもらうようにしましょう。

 

集合住宅の場合は他の階の住人にも悪影響がある

集合住宅にお住まいの場合、給湯器からの漏水は、下の階の住居に浸水被害を与える可能性があります。

給湯器からの水漏れに気付いていても修理せずに放置した場合には、住人側の過失となり、被害額を自身で賠償しなければいけなくなる可能性もあります。

「配管からじわじわ水が出ているだけだから大丈夫だろう」と思っていても、気が付いたら大きな水漏れになっているということも珍しくありません。

水漏れに気が付いた場合には、すぐに対応するように注意しましょう。

 

給湯器の水漏れの原因を知っておこう!

不思議なもので、これだけ技術が発展しても給湯器からの水漏れはなくなりません…。ずっと水漏れしないのが一番良いのにな…。とは思いますが、そんな時代はまだまだ先になりそうです。

まずは、どうして水漏れが起こってしまうのか。その原因を整理しておきましょう。

 

経年劣化

配管自体が劣化して亀裂が入ったり、配管の継ぎ目に使われているゴムのパッキンなどの部品が劣化してそこから水が漏れてしまうというのが、一番多いケースです。水漏れと言えば、ほとんどこれです。

配管の継ぎ目に使われているゴムパッキンは10年ほどで劣化して弾力がなくなり、割れてしまうことがよくあります。パッキンの破損などは、すぐに修理可能ですが、故障した箇所によっては修理用の部品がなく対応できないということもあります。その場合は本体丸ごとの交換が必要なこともございます。

 

施工時のミス

配管の接続が甘かったり、給湯器の排水処理がきちんと出来ていなくて水漏れのような状態になっているということもございます。

施工したその日にはわからないことも多いですが、数日から数週間で、「雨も降っていないのに、給湯器の周囲が水で濡れている」、「配管の継ぎ目から水がにじんでいる」などの症状が見られる場合には、施工時のミスの疑いが考えられます。

 

凍結

冬の時期になると、夜間の冷え込みで中の水分が凍結してしまうことがあります。水は凍ると体積が膨張するので、凍結が原因で配管に亀裂が入り、それが原因で水漏れが起こるということがあります。

特に給湯器からお風呂までの配管の距離が長いと凍結を起こしやすいです。凍結防止運転などを活用して冬場には凍結が起きないように気を付けましょう。

 

長期間放置していた

旅行や出張などで長期間家を空けていて、給湯器を全く使用していないと、ガス給湯器の中の圧力が高くなり、水抜き栓から水が漏れてくることがあります。この場合は、中の圧力が元に戻れば通常通り使用しても問題ありません。

住宅も空き家になると一気に傷みが激しくなるのと同じで、給湯器も使用していない間に錆びついたり配管にゴミが詰まったりすることがあります。ひさしぶりに使用を再開するときには、異常がないか一度チェックしてから使い始めるようにしましょう。

 

給湯器が水漏れしていた場合にやるべきこと

給湯器の水漏れを見つけたら放置してそのままにしておいてはいけません。配管のつなぎ目の金具の交換だけだと安く済みますが、水漏れを放置しておいたせいで、給湯器ごとの交換が必要になってしまうと、負担も大きいです。

特に集合住宅にお住まいの場合には、水漏れを放置して下の階の住居に被害が出た場合、過失責任を問われて多額の修繕費用を請求されてしまうことがございます。見つけたらすぐに対応することを心がけましょう。

 

給湯器を停止する

給湯器を使用中の場合は、一旦使用を止めましょう。

 

水漏れ箇所をチェックする

どこから水が漏れているのかを確認しましょう。写真や動画などを撮っておくと、後で業者に問い合わせるときにもやり取りがスムーズにいきます。

 

給湯器の給水元栓を閉める

水漏れ箇所を確認したら、給水の元栓を閉めて水の流れを止めましょう。ガス給湯器の場合は、給湯器の下部に、エコキュートや電気温水器の場合は、貯湯タンク下部の脚部カバーの内側に取り付けられています。

合わせて給湯器の電源コンセントを抜いたり、ブレーカーを落としておきましょう。

 

業者に連絡をする

水漏れ箇所の確認が終わったら、業者に連絡して点検・修理をお願いしましょう。

戸建ての持ち家にお住まいの場合は、ご自身でガス業者や給湯器の取り付け工事を行なった施工店、販売店などに連絡して下さい。

借家やマンションやアパートなど集合住宅の場合は大家さんや管理会社に連絡した方が出入りの修理業者を手配してもらえます。

賃貸住宅の場合は、基本的には給湯器の修理費用は貸主側が負担してくれます。借主側で勝手に修理をしたりするのは避けた方が無難です。

また、水漏れ箇所の確認の際に撮っておいた写真や動画があれば、電話で話すよりも状況を伝えやすいので、おススメです。

また、賃貸住宅にお住まいの場合は水漏れの原因が何なのか、修理代金は誰が支払うのかという問題になった時の証拠としての役割を果たしてくれます。出来る限り保存しておきましょう。

 

給湯器の水漏れの修理費用は?

給湯器から水漏れしてしまった場合、業者に連絡して修理してもらうといくらくらいの費用がかかるのでしょうか?

基本的な技術料と出張費で5,000~8,000円程度。それに加えて部品代が必要になります。

給水配管のゴムパッキンの交換だけなら部品代はほとんどかかりませんので、少額の費用で済みますが、配管自体の交換が必要であれば長さと本数に応じて費用がかかります。

また、給湯器本体から水漏れしている場合には、配管以外にも、電気系統の基盤の損傷や他の部品の交換が必要な場合もあります。修理に使用する部品によっては、一回で数万円の修理費用がかかることもあります。

 

給湯器の水漏れの修理は自分で出来る?

水漏れ修理には数千円から場合によっては数万円と高額な修理費用がかかる場合もございます。

となると、「実は自分でやった方が安上がりなんじゃ?」と考える方もいるかもしれません。

たとえそう思ったとしても、ご自身で水漏れの修理を行なうのはやめておきましょう。

実際に給湯器から水漏れしている場合、どこから水が漏れているかの原因を完全に特定するのは素人には難しいと思います。

また、修理しようと思って配管を外してみたら全然違うところだった…。なんてことがあれば、本来簡単に直るはずの物も逆に壊してしまうかもしれません。

修理代金はへたにけちらずに、信頼できる業者にお任せするほうが安心で間違いがないです。

 

こんな給湯器の水漏れは交換・修理どっち?

給湯器から水漏れしている場合、修理で直せるものなのか、それとも給湯器本体の買い替えを検討しないといけないのか悩むところだと思います。水漏れの原因によっても判断がわかれますので、原因ごとに修理と交換どちらの方が良いのかを確認していきましょう。

 

経年劣化

給湯器の配管の接続部分に使われているゴムパッキンなどの部材は、10年程度で劣化して破損することが多く、配管の継ぎ目から水漏れする可能性が高くなります。

配管に使われているゴムパッキンやつなぎ目の金具の交換で直せるのであれば、修理費用も数千円で済みます。

給湯器の内部に使われている配管からの水漏れの場合、水漏れの箇所や程度によっては中の基盤がショートしてしまうこともあります。その場合は、単なる水漏れの修理では直すことが出来ませんし、設置してからの年数によっては部品がなくて修理が難しいという場合もございます。

設置から10年以上経過した給湯器からの水漏れは交換時期のサインです。

損傷が激しいようであれば、本体ごとの交換も検討した方が良いでしょう。

 

施工時のミス

施工時の配管の接続不良などが原因で水漏れの場合には、修理で大丈夫でしょう。施工してもらった業者に連絡をして対応してもらいましょう。設置後半年~1年くらいで症状が出る場合もございます。

きちんとした業者であれば、施工してから数年間は工事保証が付いていますので、連絡すれば無償で対応してもらえることがほとんどです。

工事保証は、施工ミスやお風呂の配管などの給湯器本体以外の工事内容の保証になります。本体のエラーなどはメーカー対応になりますが、お風呂の配管の水漏れなどは施工業者の方での修理対応になります。ご契約の際に、保証の有無や金額の詳細など確認をしておきましょう。

 

凍結

冬の配管の凍結もエコキュートの故障の原因としては非常に多いトラブルの1つです。凍結時の対策としては、日が昇って暖かくなるまで待つ、というのが基本になります。放っておけば時間とともに凍っていた配管が溶けて元通りお湯が出るようになりますので、焦る必要はありません。

問題になるのは、凍結した配管が割れてしまい水漏れしてしまった場合です。

この場合、破損してしまったのが給湯器とお風呂をつなぐ配管など外部の配管なら、その部分だけを交換すれば済みます。費用は一本当たり5,000~8,000円もあれば十分でしょう。

逆に、ガス給湯器やエコキュートのヒートポンプなどの機械の内部の配管で凍結・破損が起こってしまった場合です。このケースでは水漏れによって中の基盤などまで故障してしまうなど、本体やヒートポンプ丸ごとの交換が必要になることも…。

給湯器の凍結対策に関する詳しい記事はこちら⇒エコキュートの凍結予防と凍結してしまった時の対処方法

 

長期間放置

長期間留守にしているなど、給湯器を使っていなかったことが原因で水漏れしてしまったという場合、配管の劣化によるものと、凍結による破損の二通りが考えられます。

使っていなくても配管は劣化していきます。また、不在の間は猫などの小動物がいたずらをして配管が傷んだり、外れたりすることもありますし、使っていないからと言って故障しないとは限りません。使用を再開する前に一度状況をチェックして給湯器に異常がないかを確認しておきましょう。

冬場に給湯器を放置する場合、給湯器内部の「水抜き」をおこなっておかないと夜間の冷え込みで凍結し、給湯器が破損してしまっているということも考えられます。

長期間の外出があらかじめわかっているときには、給湯器の水抜きを行ない、凍結を防ぎましょう。

エコキュートの長期外出する際の注意点や設定の変更方法についての詳しい記事はこちら⇒エコキュートで長期不在するなら設定変更をしておこう!そのわけとは

 

給湯器の水漏れで修理か交換かになるポイント

給湯器の水漏れを見つけた場合、修理なのか交換なのかというのは水漏れの程度や破損してしまった部品の箇所によっても変わってきます。ただ、同じ部品の故障でも設置してからの年数によっては修理よりも交換を勧められることもあります。

 

耐用年数

給湯器には「法定耐用年数」というのが定められています。

主に企業などで給湯器は建物の設備の一部分になりますので、会計処理する際に減価償却の対象の固定資産として計上することが出来ます。

税法上の給湯器の法定耐用年数は6年となっております。

 

標準使用期間

先ほどの法定耐用年数はあくまでも、税法上の期間になり実際にはもっと長く使えている給湯器の方が圧倒的に多いです。

ガス給湯器の場合、7,8年で少し調子が悪くなってくる部分が見られ、修理をする件数が増えてきます。その後、10年前後で交換が必要になるケースが多いです。

電気の給湯器の方が少し寿命は長く、15年前後で交換になるケースが多いようです。

もちろん、給湯器の使用状況や設置場所の環境によっても変わってきますので、物によっては20年近く使えたということもあるでしょう。

ただ、給湯器の修理・交換用の部品の保管期間は10年前後となっているので、やはり10年を目安に新品に交換するのを検討するのが良いでしょう。

水漏れ以外の給湯器の寿命を知らせるサインについての詳しい記事はこちら⇒給湯器の寿命・耐用年数はどれくらい?故障や交換時期のタイミング

給湯器を長持ちさせるメンテナンス方法についての詳しい記事はこちら⇒エコキュートの耐用年数はどれくらい?少しでも長持ちさせるための方法

 

給湯器水漏れのまとめ

今回は給湯器から水漏れしてしまう原因と、その対処方法。交換するべきか修理するべきかを見極めるポイントをご紹介していきました。

簡単にまとめますと・・・

・水漏れは、給湯器のトラブルの中では件数も多く、誰もが一度は体験することと思います。軽度の水漏れでも放っておくと本体ごとの交換が必要になったり、一酸化炭素中毒や漏電などの事故にもつながることがあります。見つけたらすぐに対処しまよう。

・水漏れの原因は「経年劣化」、「凍結」、「長期間の放置」であることが多いです。

・水漏れを発見したら、放っておかずに業者に連絡して修理してもらいましょう。ご自身での修理はさらなる故障の原因にもなりかねませんので、お控えください。

・給湯器の交換の目安は約10年です。水漏れに限らず、10年を過ぎた給湯器がトラブルを起こした場合には新品への交換が必要になることもあります。

一番大切なのは、水漏れに気付いたらすぐに専門の業者に点検してもらうことです。放置しておいて勝手に直るものでもありませんし、逆にどんどん状況が悪くなってしまうことも…。

迅速に対応することをおすすめします。

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監修:中尾信一
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