給湯器が壊れた?故障のサインや対処法についてをプロが伝授!
2021/09/20
こんにちは!エコの大臣です!
突然ですが、みなさんの自宅の給湯器は取り付けてからどれくらいの期間が経っているかご存じですか?
「調子悪くなったから最近交換したよ!」という方はわかるでしょうけど、ほとんどの方が「そんなんいつ換えたかなんて普段気にしたこともないからわからないよ!」と答えると思います。
ご自宅で普段利用している給湯器も時間の経過とともに傷んできて、最終的には寿命を迎え、交換が必要になります。
給湯器が交換時期にきていたり、故障が必要な状況になってくると、給湯器から前兆となるサインが見られるようになります。
給湯器に異常がみられる場合でも、早期に発見すれば、修理だけで対応できる場合もあります。
そこで、今回は給湯器の交換までのサイクルや、故障の原因、前兆となる症状から日頃のメンテナンスのポイントまでお伝えしていきます。
目次
給湯器はどれくらいの期間で故障するの?
給湯器は住宅設備の1つでエアコンや冷蔵庫など、他の電化製品と同じくある程度の年数を使用することで故障してしまい、交換が必要になります。
給湯器の寿命は、ガスや灯油式のもので8年~10年、電気式で10年~15年と言われています。
もちろん、使用方法や環境などの条件によって実際の耐用年数は変わってきますが、概ねこれくらいの期間で交換になるものが多い印象です。
少し違う観点から寿命について意見を述べるとすると、給湯器というのは2~3年に1度はマイナーチェンジをしていることが多いです。給湯器も実は「新商品」というのがまだまだ開発されているんですね。
その結果古くなった製品、いわゆる「型落ち品」に関して、メーカーには製造中止から約10年間は修理用の部品の保管が義務付けられています。そのため、10年以内に発生した故障に関しては、部品を取り寄せて修理することが可能です。
しかし、それ以降の期間に発生した故障に関しては、部品がなくなり次第修理が出来なくなります。
実用面でも、制度面でも10年を過ぎた給湯器が何かトラブルを起こした場合には、交換を検討するのが良いと言えるでしょう。
誰でも分かる!給湯器の故障のサイン
「あれ?電源が入っているのに全然動かない…。」どんな電化製品でもそういう時には「故障しているな!」とすぐに検討がつくものです。しかし、給湯器の場合は電源が入らない以外にも故障しているサインとなる症状がございます。ここからは、給湯器の故障がしているときに見られる代表的な症状を紹介していきます。
お湯がでない
給湯器が故障すると当たり前ですが、お湯が沸かないので家の中でお湯が使えなくなってしまいます。
ただ、お湯が出ない箇所によっては給湯器以外の部分が故障している可能性があります。「給湯器が故障した!」と思って給湯器の業者を呼んだけど、実は違う部分が故障していてその業者では対応できないなんてことになると、二度手間になってしまうので時間の無駄ですよね。
お湯が出なくなった原因を見分ける方法をご紹介しておきますので、いざお湯が出なくなってしまった場合にはきちんと確認してみて下さい。
1か所だけお湯がでない
台所や浴室のシャワー、洗面台など一部の特定の箇所だけお湯が出ないという場合には、給湯器の故障ではなく、備え付けられている水栓(カラン)の不具合の可能性が高いです。
この場合は取り付けられているカランを交換するだけで直りますので、水道業者に連絡して交換してもらえば症状が改善されるでしょう。
すべての箇所でお湯がでない
お家の中のどの蛇口からも全くお湯が出ないという場合には、給湯器に何か不具合が起こっている可能性が高いです。問い合わせをする前に点検できるところはご自身でチェックしてみて下さい。
ただ、給湯器が故障していなくても全くお湯が出ない場合もございます。
例えば・・・
・給湯器の電源プラグが抜けていたり、ブレーカーが落ちて電源が入っていないだけということはありませんか?
・ガスや電気の供給が止まっていたりしませんか?料金がきちんと引き落としされているか確認してみて下さい。
・電気温水器の場合は、お湯の残量をチェックして下さい。お湯切れしている場合には、お湯が沸くまでしばらく待ってみましょう。
・冬の時期には配管が凍結していてお湯が出なくなっている可能性もあります。時間が経てば、溶けて元通りお湯が出るようになりますのでしばらく待ってみましょう。
上記のような場合は、故障ではないので慌てずにご自身で対応して下さい。
それでも、お湯が出ない場合には、取り付けてもらった業者やガス会社などに連絡をして、点検してもらいましょう。
エコキュートの湯切れ対策に関する詳しい記事はこちら⇒エコキュートはお湯切れするって本当?お湯切れしないための方法
リモコンの電源が点かない
お家の中に設置されている給湯器のリモコンが点かなくなってしまうこともあります。
リモコン本体が故障している場合と、給湯器自体の電源が切れてしまっている場合があります。
リモコンが複数設置されている場合、どこか1つのリモコンだけが表示されないという場合にはリモコンが故障している可能性が高いです。設置してから年数が経っているとリモコンも在庫がなくなってしまっている可能性がありますので、ご注意ください。
お家の中のすべてのリモコンが点かなくなっている場合には、給湯器のトラブルの可能性が高いです。
給湯器の電源が入っているのか、ブレーカーが落ちていないかを確認して下さい。電源がきちんと入っているのに、リモコンが消灯している場合は給湯器が故障している可能性が高いです。
給湯器から異音が発生
給湯器を動かしているときに普段と違う音がする、出ている音が普段より大きい音がするなどの場合にも給湯器が何かしらのトラブルを起こしている可能性があります。
振動音
給湯器がお湯を作っているときにガタガタと振動しているのが見られる場合には、中の排気が詰まっていたり、ファンの異常が原因となっている場合があります。
また、給湯器が不完全燃焼を起こしている場合もあるので、放置しておかずに点検してもらった方が良いでしょう。
給湯器の建付けが悪いと、振動が壁を伝わって家の中でも感じることがあります。こちらの場合も再度取り付けをしてもらった方が良いでしょう。
聞いたことのない音
給湯器本体から「ピー」、「ゴーッ」など普段聞きなれない音がする場合には、中の部品が異常を起こしている場合がありますので、点検してもらいましょう。
特に給湯器内部から「ボンッ」という爆発音のような物が聞こえる場合は、不完全燃焼を起こしている場合が多いので、直ちに使用を止めてガス会社に連絡して下さい。
給湯器から煙がでている
ガス給湯器から煙が出ている場合、「これはヤバイ!」と思ってしまうかもしれませんが、実は給湯器が正常な動作をしていても煙は出ます。
煙の色や臭いで判断が出来るので、気になる場合はチェックしてみましょう。
黒煙
給湯器から黒い煙が出ているという場合には、内部にたまったホコリや部品の故障が原因で不完全燃焼が起こっている可能性が高いです。
気が付いたらすぐに使うのをやめて、換気をし、ガス給湯器の取扱業者に点検してもらいましょう。
放っておくと一酸化炭素中毒を起こす可能性があり、大変危険です。
白煙
給湯器から出る白い煙はガスが燃焼したときに出る水蒸気が煙のように見えているだけの可能性が高いです。
ただ、同じように白い煙でも周囲が焦げ臭かったり、ガスの臭いがするようであれば。何かの不具合が起こっている可能性が高いです。
こちらの場合も、一度きちんと点検してもらった方が良いでしょう。
また、給湯器を使い終わってからもしばらく煙が出続けている場合にも注意が必要です。
給湯器から変なニオイがする
給湯器の周辺から異臭がする場合です。最新の給湯器はきちんと対策されているので、通常の使用であれば給湯器からにおいがすることはほとんどありません。
給湯器を使用している最中や使い終わって後も臭いが続く場合には、点検してもらいましょう。
酸っぱい臭い
給湯器からする酸っぱいニオイは、燃え残りのガスの臭いです。給湯器に何かしらのトラブルが合って、ガスが漏れている可能性があるので、使用を止めて点検してもらいましょう。
ガスの臭い
給湯器周辺からガスの臭いがする場合には、どこかでガスが漏れている可能性が高いです。直ちに使用を止めて点検してもらいましょう。引火する可能性があるので、火の気は厳禁です。
リモコンにエラーコードが表示される
お使いの給湯器のリモコンに異常を知らせるエラーコードが表示されてしまった場合です。エラーコードの番号を調べれば、どこで異常が起こっているのかがすぐにわかるようになっています。
ほとんどの場合で、メーカーや取り付け業者による点検や修理が必要になります。電話口ですぐに伝えられるように番号を控えておき、すぐに連絡するようにしましょう。
給湯器から水漏れしている
給湯器本体や給湯器とつながっている配管の継ぎ目などから水が漏れている場合です。配管の継ぎ目などに使われている金具やゴムのパッキンなどは消耗品なので、約8年~10年程度で劣化して破損しやすくなっています。
また、寒い冬場には夜間の冷え込みで配管の中の水が凍結し、そこから亀裂が入って水漏れが起こってしまうことがあります。
給湯器内部の水漏れの場合、箇所によっては中の基盤がショートしてしまって、給湯器自体が修理不可能なダメージを負ってしまうこともあります。水漏れに気付いたら放置せずにすぐに点検してもらうようにしましょう。
給湯器の水漏れの原因や対策についての詳しい記事はこちら⇒給湯器の水漏れは何が原因?大惨事にならないためにやるべきこととは
給湯器が故障してしまう原因
給湯器も設置して10年ほどで故障して使えなくなってしまいます。給湯器が故障してしまう原因をいくつかお伝えしておきましょう。
故障の原因によって、修理で直せるのか、本体丸ごと交換した方が良いのかの判断の目安にもなりますので、参考にしてみて下さい。
凍結
給湯器の内部の配管にたまった水が、冬の冷え込みで凍結し、それが原因で配管が破損してしまったという場合です。通常凍結しただけであれば溶ければ元通りになるのですが、ガッチガチに凍ってしまって亀裂が入ってしまうことがあります。
凍結した配管が給湯器の外に繋がっているものであれば、その部分の配管の交換だけで済みますので、修理費用も安くつきます。
給湯器の内部の配管が破損してしまった場合、内部の他の部分まで水浸しになってしまい故障してしまうなど、本体ごとの交換になる可能性が高いです。
給湯器の凍結対策に関する詳しい記事はこちら⇒エコキュートの凍結予防と凍結してしまった時の対処方法
経年劣化
給湯器に使用されている配管や接続部分の金具などは、給湯器本体よりも先に傷んでくることが多く、8~10年ほどで劣化して破損する可能性があります。
また、給湯器本体も10年程度で中の部品の不具合が頻発するようになってきます。不具合が起こった箇所を修理したとしても、他の部品も同じように劣化しているので、次々と他の場所も故障してしまうことがあります。
10年を過ぎた給湯器が故障してしまった場合には、修理よりも新品に交換した方が結果的に安上がりなことも多いです。修理費用が高額(5万円前後)かかるような場合には、年数も考慮して修理か交換かを決めた方が良いでしょう。
給湯器本体に大きな負担
実は給湯器にもサイズがあり、一度に使えるお湯の量が決まっています。給湯器の能力を超えるようなお湯の使い方をしてしまうと、給湯器に負荷がかかり、寿命を縮める原因となります。
もちろん、容量が小さい方が本体価格も安いので、交換時の費用は安く抑えられます。
しかし、燃費も悪くなったり交換までのサイクルも短くなってしまい、購入費用は安かったけど、長い目で見ると結局高くついてしまったということも珍しくありません。給湯器のサイズ選びは慎重に行ってください。
ガス給湯器の号数(サイズ)の選び方に関する詳しい記事はこちら⇒ガス給湯器の24号って何?給湯器を選ぶときのサイズ感とは
エコキュートの容量に関する詳しい記事はこちら⇒エコキュートのベストな大きさ・容量ってあるの?適切なタンク容量の選びかた
雨や雷などの天候
給湯器は基本的には屋外に設置してあることが多いので、雨風や雪などの影響を受けます。
もちろん給湯器は、屋外に設置することを前提に設計されていますので、多少の雨などは問題ありません。
しかし、年に1度あるかないかの豪雨の際には、給湯器にも影響が出ることがございます。特に古くなった給湯器の場合には、外側のカバーのすき間やビスの緩んだところから水が入って、内部の基盤などがショートしてしまうことがあります。
また、ガス給湯器などは強風の影響で安全装置が働き、ガスの供給が止まってしまっていることがございます。
また、近くで落雷があったときに給湯器に不具合が起きることもございます。落雷や積雪などの自然災害による給湯器の故障はメーカー保証の対象外となってしまうのでご注意ください。その場合にも、火災保険に加入されていればそちらで対応が可能な場合もございます。事前に保険会社に問い合わせてみて、保険が適用されるか確認してみると良いでしょう。
エコキュートの故障と火災保険に関する詳しい記事はこちら⇒エコキュートの故障で火災保険が使える!?適用条件について徹底解説
給湯器の故障を少しでもなくすためには
給湯器も交換するのに1度で数十万円の費用がかかってしまいます。そうそう頻繁に故障されては家計に大打撃です。同じ給湯器を長く使って交換サイクルを長くすれば、それだけ負担も少なくなります。
ここからは、給湯器を長持ちさせるためのちょっとした工夫をお伝えしていきます。すぐに実践できることもありますので、早速明日からやってみて下さい!
給湯器まわりにはなにも置かない
給湯器は運転中、給排気口からの空気を取り込んでいます。給湯器の周辺に物がたくさん置いてあったり、囲われていたりすると排気口から出た汚い空気を再度取り込むことになるので、中に汚れがたまりやすくなります。
給湯器の周辺にはあまり物を置かないようにして、空気の流れを良くしておきましょう。出来れば設置場所も風通しの良い場所を選びたいところですね。
また、ガス給湯器の場合は周辺に燃えやすい物を置かないように注意しましょう。まれに洗濯物に引火してボヤ騒ぎになることもあるので、あまり給湯器の近くで干さないようにしましょう。
適度なメンテナンス
給湯器は定期的に清掃してきれいな状態を保っておきましょう。排気口にゴミが詰まっていると効率も悪くなってしまいますし、引火する危険性もあります。
また、浴槽のお湯の出る循環口のフィルターも取り外して洗浄することで、詰まりが解消され、効率良くお湯が張れるようになります。お風呂掃除のときについでに洗うようにしましょう。
エコキュートの場合は定期的にタンク内の水抜きをおこなうことで、タンクの底にたまっている汚れを洗い流して清潔な状態でご利用頂けます。
給湯器も定期的にメンテナンスをする意識を持つことで長持ちさせることが可能です。
エコキュートのメンテナンス方法に関する詳しい記事はこちら⇒エコキュートのメンテナンス方法とその重要性 こんな症状があれば水抜きをしましょう
給湯器に合った入浴剤の使用
毎日の入浴をより快適で楽しい物にしてくれる入浴剤。実は入浴剤を多用しすぎると配管の汚れや詰まりの原因となり、お湯の中に汚れが混ざったり、給湯器が故障してしまうこともあります。
また、入浴剤に含まれている成分が配管に使われている金具などを腐食して故障の原因となることもございます。
給湯器のメーカーによって使用が推奨されている入浴剤がありますので、そちらをご利用頂くようにご注意ください。また、入浴剤の成分が配管を循環することで、配管に入浴剤の成分がたまりやすくなるので、入浴剤を使用した後のお湯は追い炊きしないようにするなど、使い方にも気を付けてみて下さい。
適切な入浴剤の使い方に関する詳しい記事はこちら⇒エコキュートで入浴剤を使ってはダメ?その理由についてを詳しく公開
水で良い時は水を使うようにする
長持ちさせる一番の秘訣は「給湯器を使わない」ことです。
例えば、洗面所でさっと手を洗うだけでも、お湯を使えば給湯器を使ったことになります。お湯を出したり止めたりを繰り返すとそれだけ給湯器には負担がかかります。
蛇口をひねってからお湯が出るまで少し時間がかかります。本当に少ししか水を使わないときって、お湯が出てくるまでに水を止めてしまっていることもありますよね?その場合でも配管の途中までは給湯器からお湯が送られているのです。お湯は手元に届いていませんが、給湯器は動いています。ガス代もほんのちょっぴりですがかかっています。
水で良い場合には出来る限り水を使うようにすると、給湯器が運転する回数を減らすことが出来ます。その分給湯器を長持ちさせることが可能です。
細かいことの積み重ねですが、意識してみましょう。
生活スタイルに合った容量を選ぶ
給湯器にはサイズがあり、一度に使えるお湯の量が決まっています。給湯器の能力の限界を超えるような状態で使用を続けると傷みが早くなり、早く寿命を迎えることになります。
特にエコキュートなどの電気給湯器の場合は、容量が小さすぎると頻繁にお湯が足りなくなって沸き増しをしないといけなくなります。深夜以外の時間帯にお湯を沸き増ししようとすると、給湯器の負担になるだけでなく、光熱費が高くついてしまいます。
使用している給湯器が故障して交換するとなったときには、今使っている物よりも1つ大きいサイズのものを選んでいただくことをおススメします。
給湯器が故障したら修理・交換をしよう
どれだけ大切に給湯器を使っていても、いつかは故障してしまいます。ガス給湯器の場合は7~8年ほどで不調が見られるようになり、およそ10年程度で修理、交換が必要になることが多いです。
最初は、「お湯の出が悪い」とか、「お湯の温度が急に高くなったり低くなったりする」などの軽微な不具合でも対処せずに放置してしまうと、損害が大きくなり、場合によっては本体ごとの交換が必要になることもございます。
給湯器から不調のサインが出ている場合や、設置から5年程度経過した給湯器は、一度は専門の業者に点検をしてもらうのが良いでしょう。点検だけなら1万円~1万5千円程度と費用も比較的安くすみます。
給湯器の故障のまとめ
今回は給湯器の故障を知らせるサインや、故障の原因、長持ちさせるための使い方のポイントなどをいくつかご紹介していきました。
給湯器が故障する前には不調を表すようなサインとなるような症状が見られます。「まだ大丈夫だろう」と思ってそのままにしておくと、大きな故障に繋がって、最悪の場合には本体丸ごと買い替えになってしまうことも…。
給湯器の交換サイクルは約10年と言われています。もちろん、同じ給湯器でも15年、20年と使い続けられるものもあります。
普段の使い方やお手入れなどで、長持ちさせることは十分に可能です。大切に扱うことで、少しでも長く今の給湯器が頑張ってくれると良いですね。
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