太陽光発電は安全性が高い?人体への影響や事故について解説!
2023/04/07
「太陽光発電って設置しても安全なの?」、「太陽光発電は危ないって聞いたけど本当?」、「太陽光発電を安全に使い続けるための方法を教えて下さい。」など、電気代の高騰と共に太陽光発電システムの安全性に関する問い合わせが増えています。
太陽光発電システムは故障しにくく高寿命な製品として有名です。
ですが、屋外に設置されているため自然災害などの影響で破損や故障が原因で感電したり有害物質が流出したりして大事故を引き起こす可能性もあります。
そこで今回は太陽光発電システムの安全性について詳しくお話しします!
目次
太陽光発電の安全性は高い?
太陽光発電システムの安全性は高いと言えます。
その理由は、各太陽光パネルメーカーの保証年数です。
エコの王様でも人気のCanadian Solarや長州産業の太陽光発電システムの保証年数を見てみると、太陽光パネルの製品保証が20年~25年、出力保証も20年~25年になっているので太陽光パネルの品質に絶対的な自信を持っている証だと言えます。
また、各メーカーの太陽光パネルは、耐風試験など厳しい検査を受けて合格した製品しか出荷されていないため製品の品質は高いと言えます。
Canadian Solarの家庭用太陽光発電システムに関する詳しい記事はこちら⇒太陽光発電のカナディアンソーラーとは?特徴や評判について解説!
長州産業の家庭用太陽光発電システムに関する詳しい記事はこちら⇒長州産業の太陽光発電の特徴は?評判や価格について解説!
太陽光発電が危険と言われている理由
2021(令和3)年頃から始まった電気代の高騰が原因でクリーンなエネルギーが作り出せる太陽光発電システムへの注目が集まっています。
その反面、「太陽光発電は危険だ!」と言われているのも事実です。
太陽光発電システムが危険だと言われている理由は、全部で4つあるので詳しく説明します。
有害物質
太陽光パネルには、人体に悪影響を与える可能性がある鉛・カドミウム・セレンといった有害物質が含まれていることもあります。
自然災害などで太陽光パネルが割れてしまって有害物質が流れ出てしまうと、水質汚染や土壌汚染を引き起こす可能性もあります。
そのため、太陽光パネルが割れてしまった場合は放置せずに、市役所の専用窓口や販売店に連絡して指示を仰ぎましょう。
※2023(令和5)年4月現在、日本国内で販売されている太陽光パネルにカドミウムは含まれていません。
太陽光パネルの有害物質に関する詳しい記事はこちら⇒太陽光パネルの問題とは?環境破壊や猛毒と言われている理由
感電
太陽光パネルが落下して割れたとしてもむやみに触ってはいけません。
その理由は、感電する可能性があるためです。
太陽光パネルは、日光が当たっている間は発電し続けるので壊れたり割れてしまったりしたとしても発電している可能性があるので、触ると感電します。
そのため、太陽光パネルが落下して割れてしまった場合は、自分で処理するのではなく販売店に必ず連絡して来て貰うようにしましょう。
メンテナンス不備による破損
太陽光パネルは販売され始めた頃から「メンテナンスフリー」と呼ばれるほど高寿命の製品です。
ですが、定期的にメンテナンスしないと発電量が減ったり発電効率が悪くなったりするだけでなく太陽光パネルそのものが破損してしまう可能性があります。
メンテナンス不備で起こりうる太陽光パネルの破損は、鳥がゴルフボールなどを落として破損させたり、配線を突いて発電量が落ちたりする事案が報告されています。
太陽光パネルの下は雨が入らないので巣を作るのに最適な場所になるため住み着きます。
そこで太陽光パネルと太陽光パネルを繋いでいる配線を突いて発電量を低下させたりします。
また、鳥が突いてショートさせた配線にホコリや落ち葉などが付いて引火するケースもあります。
政府も2017(平成29)年に改正されたFIT法では、今まで産業用太陽光発電システムに義務付けられていた定期点検が家庭用太陽光発電システムにも義務付けられました。
定期点検することによって巣を除去したり配線の状態を確認できますし、修理も可能なので太陽光パネルを破損させずに済みます。
太陽光パネルのメンテナンスに関する詳しい記事はこちら⇒太陽光発電の維持費は?メンテナンスや寿命について解説!
火災
2019(令和元)年に消費者庁が出した資料をみると調査が開始された2008(平成20)年~2018(平成30)年までに太陽光パネルが原因となった火災は127件報告されています。
127件のうち72件で検証が行われて火災の内訳は、太陽光パネルや配線やケーブルが原因となった火災が13件で、他はパワーコンディショナーや接続箱などが原因になっています。
一般社団法人太陽光発電協会(JPEA)が2020(令和2)年に出した資料を見ると、2019年までに267万6,116件の家庭用太陽光発電システムが設置されています。
267万6,116件のうち127件が火災なので確率としては0.00005%と低く、家庭用太陽光発電システムが火災になることはほとんどないので安心してください。
太陽光発電システムの火災に関する詳しい記事はこちら⇒太陽光パネルは火災が発生するのって本当?その対策について徹底解説!
太陽光発電の人体の影響は?
家庭用太陽光発電システムの人体への影響はほとんどないと言われています。
私たちが普段使っている電気は、「直流電流」と「交流電流」の2種類です。
家庭用太陽光発電システムで発電された電気は直流電流に対して、電化製品で使える電気は交流電流のためそのままでは使えません。
発電された電気を変換するために必要なのがパワーコンディショナーです。
パワーコンディショナーで電気を変換する時に微量の電磁波が出ます。
電磁波は「ミリガウス」という単位が使われていて、電子レンジやこたつなどが100~200に対して、パワーコンディショナーから出る電磁波は75で、太陽光パネルから出るのは83と言われています。
そのため、家庭用太陽光発電システムを設置して人体に影響を与える可能性は限りなく0に近いと言えます。
パワーコンディショナーの役割に関する詳しい記事はこちら⇒太陽光発電の仕組みってどんなの?発電方法や必要な機器・売電方法までを公開!
過去に太陽光発電で事故はあったの?
火災が起きる確率が限りなく0に近い太陽光発電システムですが、事故が起こってしまったケースもあります。
太陽光発電システムの事故は大きく分けると災害と施設の2種類がありますので、それぞれの事案について詳しく説明します。
災害による事故
太陽光発電システムは、災害の影響で事故になるケースがあります。
災害による事故が多いのは、家庭用太陽光発電システムよりも発電量が100kWを超える産業太陽光発電システムに多いです。
そもそも産業用太陽光発電システムは、山間部や沿岸部に設置されていることが多いため、災害の影響を非常に受けやすいです。
山間部に産業用太陽光発電システムを設置している場合、大雨などが降って土砂崩れや地すべりが起きたり太陽光パネルを固定している架台ごと崩れ落ちたりしてパネルが故障してしまいます。
また、沿岸部に設置した場合も台風の強風や高潮で太陽光パネルが飛んだり、架台が折れてしまったりなどの事故が起きています。
<土砂崩れによる太陽光発電システムの事故写真>
施設による事故
太陽光発電システムの施設での事故は、太陽光発電所で多く起きています。
太陽光発電所とは、別名「ソーラーファーム」や「ソーラーパーク」とも呼ばれ、総発電量が1000kW以上の施設を指します。
太陽光発電所で多い事故は、主に自然災害が原因です。
ゲリラ豪雨によって地盤が緩んで土砂崩れや地滑りが起こったり、台風の強風や高潮で太陽光パネルが飛ばされたりして事故が起きる可能性があります。
また、割れてしまった太陽光パネルから出火して大火事になる事案も報告されています。
<太陽光発電所での火災>
出典:朝日新聞デジタル
海外メーカーの太陽光発電の安全性は?
日本で太陽光発電システムが本格的に販売され始めた2012(平成24)年頃の海外メーカーの太陽光発電システムは、金額は安い分性能が悪く不良品が多いと言われてきました。
X線検査してみたところ、太陽光パネルのセルとセルの間に「マイクロクラック」と呼ばれる目に見えない微細なひび割れが海外メーカーの製品には何百件とあったため、発電効率も悪く発電量が確保できないといった現象が起きました。
そのため、海外メーカーよりも国内メーカーの太陽光発電システムのほうが人気でしたが、海外メーカーも企業努力によって品質は改善して性能も良くなりました。
2023(令和5)年4月現在、国内メーカーの太陽光発電システムよりも海外メーカーのほうが設置費用は安く性能が高いことから設置件数が増えています。
日本で最も早くから日本に進出しているQセルズは、世界でも最も権威ある第三者機関であるTÜV Rheinland(テュフラインランド)が新たに策定した品質プログラムで、世界最高レベルの評価を獲得するなど品質向上に全力を注いでいます。
2023年4月現在販売されている海外メーカーの太陽光発電システムの安全性は高いと言えます。
Qセルズの太陽光発電システムに関する詳しい記事はこちら⇒太陽光発電のQセルズとは?特徴や価格・評判をについて解説!
太陽光発電システムの設置費用に関する詳しい記事はこちら⇒太陽光発電の設置費用はいくら?相場感や補助金について解説!
太陽光発電を安全に使い続けるためには?
太陽光発電システムを安全に使い続けるためには、「どうすれば良いの?」と感じている人も多いはずです。
太陽光発電システムを安全に使い続けるための方法は、全部で3つあるので詳しく説明します!
最適な場所に設置する
太陽光発電システムは最適な場所に設置すれば、安全に使い続けられます。
産業用太陽光発電システムに関してはビルの屋上・山間部や沿岸地域に設置することもあるので、自然災害が発生した時に被害を受けないかどうかをハザードマップなどを見て確認しておく必要があります。
家庭用太陽光発電システムは、産業用太陽光発電システム比べると安全性は高いです。
ですが、最適な場所に設置しなければなりません。
沿岸部に設置する場合は、自宅が海岸から何m離れているのかやパワーコンディショナーは屋内設置に設置しているかなどを確認しておく必要があります。
沿岸部でなかったとしても川が近いや山間部に設置する場合は、必ずハザードマップを見て河川の氾濫や土砂崩れが発生する可能性があるかどうかを確認しておきましょう。
定期的なメンテナンスを行う
太陽光発電システムは定期的にメンテナンスすることが安全に使い続けるための近道です。
2017(平成29)年に改正されたFIT法では、家庭用太陽光発電システムにおいても法定点検(定期メンテナンス)を義務付けました。
法定点検しなければ売電に必要な設備認定が取り消される可能性もあります。
保守点検の項目は次の通りです。
・太陽光パネルの破損調査
・太陽光パネルの固定状態
・ケーブルやコネクターの状態
・パワーコンディショナーの状態
・太陽光発電システム発電状態
・太陽光パネルやコネクターの抵抗点検
・設置抵抗の点検
定期点検の頻度は、設置後1年・4年・9年・12年・17年になっています。
定期点検することで太陽光パネル・配線の状態を確認して、何か不具合があった時は施工店やメーカーが対応してくれるため安全に太陽光発電システムを使い続けられます。
2023(令和5)年4月現在、定期点検を設置費用に含んでいる販売店もありますので一度聞いて見るのも良いでしょう。
太陽光発電システムを長持ちさせる方法に関する詳しい記事はこちら⇒太陽光発電はメンテナンスしないといけない?その理由と長持ちさせる方法
災害時はむやみに触らない
災害時に故障や破損・倒壊した太陽光パネルをむやみに触っていけません。
その理由は、感電や有害物質が流出している可能性があるためです。
太陽光パネルは破損したり倒壊したりしても日光が当たっている間は、発電し続けている可能性があるためむやみに触ったりすると感電して大事故を引き起こしてしまう可能性があります。
カドミウムを除く有害物質は、2023(令和5)年現在販売されている太陽光パネルには含まれている可能性があるためむやみに触る土壌汚染や水質汚濁などの環境を破壊する可能性があります。
そのため、破損や倒壊した場合はむやみに触らずに販売店やお住まいの地域の役所などの指示を仰ぎましょう。
太陽光発電の安全性まとめ
みなさんいかがだったでしょうか?
今回のお話をまとめると、
・太陽光発電システムの安全性は高い!
・太陽光発電システムが危険と言われている理由は全部で4つある!
・2023(令和5)年現在販売されている海外製の太陽光パネルメーカーの安全性は非常に高い!
・太陽光発電システムを安全に使い続けるための方法は全部で3つある!
太陽光発電システムは、他の電化製品と比べると安全性の高い製品です。
ですが、屋外に設置しているため自然災害などの影響で故障したり破損する場合があります。
破損したり故障したりしても発電し続けているので感電や有害物質が流出して土壌汚染・水質汚濁といった人体に影響が出る環境破壊を引き起こす可能性があります。
故障や破損してしまった場合は、自分で解決しようとせずに販売店や住んでいる地域の役所の専用窓口に必ず問い合わせるようにしましょう!
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