2023年V2Hの補助金はいつからいつまで?申請方法や注意事項を解説!
2023/03/30
「補助金を使ってV2Hを設置したいけど、どんな補助金があるの?」、「補助金の申請方法を教えて欲しい。」、「補助金申請するときの注意点は?」など電気自動車やプラグインハイブリッド車の普及と共に注目されているのがV2Hシステムです。
V2Hシステムがあれば電気自動車やプラグインハイブリッド車に貯められた電気を自宅で使えるなどメリットの多い製品でもあります。
ですが、決して安い買い物ではないので多くの人は補助金を使って購入を検討しています。
今回は、2023(令和5)年度のV2Hシステム補助金について詳しく説明します!
目次
2023年版V2H補助金の詳細について
2023(令和5)年度もV2H「Vehicletohome」(ビークルトゥホーム)システムに関する補助金は出る予定です。
補助金を出る名称は、「CEV補助金」・「DP補助金」・「DER補助金」の3種類です。
それぞれの補助金について詳しく説明します。
V2Hに関する詳しい記事はこちら⇒V2Hとは?家庭用電気にしてくれるその仕組みについて徹底解説!
CEV補助金
CEV補助金とは、一般社団法人次世代自動車振興センター(NeV)が出しているV2Hや電気自動車・PHEV(プラグインハイブリッド車)などを購入する時にもらえる補助金を指します。
CEV補助金の2022(令和4)年度の予算額は155億円と過去最高額でスタートしました。
2022年は、DER補助金やDP補助金の予算が当初から大幅に削減されて早期に申込みが終了したこともあって補助金を使ってV2Hシステムを導入しようとしてた人たちは、CEV補助金に一気に流れ込みました。
ですが、半導体不足や国際情勢の影響を受けてV2Hシステム大手のニチコン製品の納品が大幅に遅れる事態になり、補助金が受給できない家庭が増えました。
そのようなかで2022年度の予算は上限に達したため申込みが終了しましたが、2023(令和5)年3月22日から補正予算が始まりました。
予算額は50億円と少なくなっているので、2022年度中に納品が間に合わなかった人たちに向けになっている可能性が高いです。
2023年度もCEV補助金は出る予定です。
政府が電気自動車やPHEVの普及を促進していることもあって、予算額は今年度と同等額か増える可能性がありますので今後の動向に注意が必要です。
2022年度のCEV補助金の受給金額は次の通りです。
・本体代金:販売価格の2分の1(上限750,000円)
・工事代:上限400,000円
合計:649,000円~1,150,000円
※令和4年度の補正予算は2022年11月8日~2023年3月31日までの申し込みであれば今年度と同じ額で、2023年4月1日以降は金額がく変わる可能性があります。
※金額は税抜価格です。(どの補助金も消費税は自己負担)
参考資料:一般社団法人次世代自動車振興センターHP
DP補助金
DP補助金とは、「令和4年度ダイナミック・プライシングによる電動車の充電シフト実証事業」の略称で一般社団法人環境共創イニシアチブが出している補助金を指します。
そもそもダイナミックプラシングとは、「需要と供給の状況に応じて価格を柔軟に変化させる」ことを意味していて、電気自動車やプラグインハイブリッド車に貯められた電気を使って電気使用量を減らすことが目的です。
DP補助金を受給するためには、V2Hシステムを導入するまでに電気自動車・プラグインハイブリッド車を所有していることや、実証実験中は電力会社の変更、V2Hシステムの他にHEMSなどの周辺機器を設置する必要があります。
2022年度DP補助金の補助金額は次の通りです。
・本体代金:販売価格の2分の1(上限750,000円)
・工事代金:上限400,000円
・実証協力費:60,000円
総額:709,000円~1,210,000円
2022年度のDP補助金の予算額は、9億円と少なくなっています。
2023年度もDP補助金は出るよう予定になっていますが、金額は今年度と同じかもしくは削減される可能性があります。
HEMSに関する詳しい記事はこちら⇒V2HとHEMSって何?関連性や特徴についてを解説
ダイナミックプライシングに関する詳しい記事はこちら⇒V2Hのダイナミック・プライシングとは?基礎知識について解説
DER補助金
DER補助金とは、「令和4年度分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証事業」の略称で、DP補助金と同じ環境共創イニシアチブが出している補助金を指します。
家庭用蓄電池やV2Hシステムを設置するための補助金として1番知られている補助金です。
DER補助金を受給するためには、V2システムだけでなくDP補助金と同じように電気をコントロールHEMSの設置が必須になります。
設置者だけでなく販売店側にもDER補助金を受給するための決まりがあります。
2022年度DER補助金の補助金額は次の通りです。
・本体代金:販売価格の2分の1(上限750,000円)
・工事代金:上限400,000円
・HEMS設置代金:一律50,000円
総額:699,000円~1,200,000円
2022年度DER補助金の予算額は、34億円と言われていましたが申請開始された6月1日には予算が大幅に削減されて3億円になっていました。
そのため、受付が開始されて3日後の6月3日には予算額に達したため受付が終了しました。
その後、何度か追加予算が出されましたがすぐに予算額に達したため受付を打ち切りました。
2023年3月に入って20億円の追加予算が出ることが発表されましたが、V2Hシステムは補助金対象外になっています。
2023年度もDER補助金は出る可能性は高いですが、2022年度のように突然予算額は削減されるかもしれませんし、予算自体が削減される可能性もあります。
2023年V2H補助金はいつからいつまで?
2023(令和5)年度も各種V2Hシステムに関する補助金が出ることはおおむね決まっています。
ここで気になるのが、「補助金の申請はいつから始まっていつまでなのか。」だと思います。
今回は、CEV補助金を例に紹介します。
CEV補助金に関しては、2022(令和4)年度にV2H市場で最もシェアが多いニチコン製品が半導体不足などの影響で、納品が大幅に遅れたこともあって補助金を受給できない家庭が続出しました。
申し込みをして補助金が受給できる状態になっている人たち向けに2023年3月末から補正予算が組まれました。
補正予算の申し込み期間と予算額は次の通りです。
申し込み期間 | 補助金額 | 予算額 |
2023年3月末~予算満了まで | 649,000円~1,115,000円 | 50億円(V2Hインフラ全体では300億円) |
2022年度のCEV補助金が150億円だったため補正予算は大幅に減っています。
また、商品の納品待ちで補助金が受給できていない人たちも補正予算の対象者になっているため、補正予算を使ってV2Hシステムの導入を検討されている人は早めの行動をおすすめします。
2023年度のCEV補助金は、例年の流れから考えると6月1週目~2週目から申請受付が開始されると思います。
これも補正予算が終了してからの動きになるので注意が必要です。
受付終了は、予算が上限に達した場合は締め切り日を待たずして受付を終了します。
2022年度を見てみると11月末頃に終わっています。
そのため、2023年度の予算を使ってV2Hシステムを導入したい人は、早目の検討をおすすめします。
V2H補助金の申請方法【申請者】
V2H補助金を受給したい場合は、補助金申請して受給承認を受けてからしか工事できません。
受給承認を受ける前に工事すると補助金が受給できませんので注意してください。
V2H補助金の申請方法は、購入者で行うか販売店に代理申請してもらうのかを選ぶ必要があります。
購入者で申請するよりも販売店に代理申請してもらうほうがスムーズに申請できます。
補助金交付までの流れをCEV補助金を例に説明します。
交付申請
CEV補助金の申請したい利用者(購入者及び代理申請を行う販売店)は、交付申請期間内に「一般社団法人次世代自動車振興センター」のオンライン申請システムを使って申請データ入力をはじめ現場写真および必要書類のアップロードして、「申請ボタン」を押す。
代理申請する場合は、購入者が一度登録して代理申請用のメールアドレスに送られてきたURLから入ってデータ入力や現場写真および必要書類のアップロードします。
設備工事開始
工事は、交付決定通知書発行日以降に行わなければなりません。
交付決定通知書発行日以前に工事をすると補助金が受給できませんので、販売店と打ち合わせをしておく必要があります。
取付工事は、各メーカーの施工IDを持った専門の職人が「交付決定通知書」に書いてある通りに原則工事をしなければなりません。
工事完了
工事完了後は、各販売店は完工写真や必要書類をオンライン上にアップロードします。
原則工事は、「交付決定通知書」に書かれている内容で工事を実施しなければなりません。
もし、工事内容が変更になった場合は、「計画変更届」を提出しなければなりません。
購入者も工事が終了したときに設置代金を全額支払うかクレジット(ローン)契約している場合は、設置代金を支払える状況しておく必要があります。
実績の提出
各販売店は工事が終了すると実績報告を提出します。
実績報告を提出しなければ補助金は受給できませんし、提出期限を過ぎてしまった場合も補助金は受給できません。
毎年、提出期限間際になって補助金申請が多いようなので、センターも期限間際ではなく工事完了後30日以内に実績報告を提出することを推奨しています。
※2022年度の実績報告の期限は、2023(令和5)年2月28日までです。
保有・運用
補助金を使ってV2Hシステムを設置した場合、最低でも5年間は必ずV2Hシステムを保有・運用しなければなりません。
補助金受給後にV2Hシステム廃棄したや撤去した場合は、センターから補助金の返還を求められる可能性があります。
基本的にV2Hシステムは、10年~15年間は使用できるため取り外すことは考えないほうが良いでしょう。
※V2Hシステムの寿命とは、充電能力や出力の低下を指します。
参考資料:一般社団法人次世代自動車振興センターHP
V2H補助金の申請方法【センター】
V2Hシステム補助金の補助金は、各補助金を出すところが独自に行っています。
今回は、NeVが行っているCEV補助金の申請が行ってる内容について説明します!
交付申請の募集
NeVの補助金申請センターは、まず補助金交付申請の募集します。
申請センターは、昨年度の予算額や予算執行額とを比較して今年度の予算額を決定してホームページに情報を公開します。
その後は随時、予算の執行状況や重要な情報などを随時更新していきます。
受付・審査
交付申請の受付をした場合は、入力情報や提出書類が適正な物であるかを確認するところから始まります。
申請内容に相違があったり、センターが適正な情報ではないことが確認された段階で、受付不可にするとともにその内容を申請者に通知します。
一部の提出書類に不備がある場合や確認するべき箇所があった場合は、一定期間に書類の不備を修正するようにセンターが連絡します。
書類の不備が修正されない限り受付は終了しません。
受付された交付申請は、入力された内容や提出された書類をもとにセンターが審査して補助金の受給金額を決定します。
必要に応じて現場確認や販売店に対するヒアリングする場合があります。
通知書発行
審査結果、交付が決定した申請者に通知書を発行します。
交付決定までの期間は、受付日(不備不足なく交付申請が受付された日)から1ヵ月~2ヵ月程度が目安です。
※申請が集中した場合は、受理されるまでに時間が掛かることがあります。
※オンライン申請システムを使用している場合は、オンライン上で交付決定通知書発送がされているかどうかを確認できます。
補助金額確定通知書発行
各販売店が提出した実績報告や提出書類や記載内容が適正であるものについては受付して、審査します。
審査方法は、報告された内容が交付規定等に基づいて適正な実績報告が行われていることおよび交付決定の内容のとおりに工事が行われているかどうかを審査します。
審査後、補助金額確定させるために必要に応じて現場確認や販売店にヒアリングする場合もあります。
審査終了後は、申請者に対して補助金額確定通知書を送付します。
振込
実績報告に入力された申請者名義の金融機関に補助金額確定通知書の記載されている金額が振込ます。
参考資料:一般社団法人次世代自動車振興センターHP
各自治体の補助金の詳細について
V2Hシステムの補助金は、国からと地方自治体からの2種類があります。
V2Hシステムの補助金は、国からと地方自治体の両方から受給できます。
ここで地方自治体の補助金をいくつか紹介します!
東京都
補助金名 | 災害に強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業 |
募集期間 | 2022(令和4)年4月1日~2025(令和7)年9月30日までに対象機器を設置すること。 |
予算額 | 337億円(令和4年度分) |
受給金額 | 上限50万円(国の補助金が無い場合) |
条件 | V2HシステムがCEV補助金の対象機種になっていること |
参考資料:クールネット東京HP
大阪府堺市
補助金名 | 堺市スマートハウス化等支援事業 |
募集期間 | 2022(令和4)年2月1日~2023(令和5)年1月末日まで ※今年度の募集期間は終了しています。 |
予算額 | 公表されていません |
受給金額 | 購入価格の4分の1(上限4万円まで)※1,000円未満は切り捨て |
条件 | ・市民税の滞納が無いこと ・V2HシステムがCEV補助金の対象機種になっていること |
愛知県名古屋市
補助金名 | 令和4年度住宅等の低炭素化促進補助金 |
募集期間 | 2022(令和4)年4月18日~2023(令和5)年2月28日必着 |
予算額 | 100万円 |
受給金額 | 一律5万円 |
条件 | ・市民税の滞納がないこと ・補助金対象機種がCEV補助金の対象機種になっていること ・家庭用太陽光発電システムがすでに設置されているもしくはV2Hシステムと家庭用太陽光発電を同時に設置すること ・未使用品であること |
参考資料:令和4年度住宅等の低炭素化促進補助金
今回、紹介したのは2022年度の補助金です。
令和5年度の補助金に関する情報は、どの自治体も出でいない状況です。
ですが、今回紹介させて頂いた自治体をはじめV2Hシステムの補助金を出しているところは、2023年度も補助金を出す可能性も高いです。
そのため、地方自治体の補助金を使ってV2Hシステムを購入しようと思っている人は、まずホームページを見たり専用窓口に問い合わせてみると良いでしょう。
2023年V2H補助金の申請で注意するべきこと
2023(令和5)年度にV2Hシステムの補助金を受給するために、注意しなければならないポイントは全部で4つあるので説明します!
補助金の受付が早期終了することを知っておく
V2Hシステム補助金だけでなくどの補助金にも受付開始日と受付終了日が決められています。
2022年度のCEV補助金で見てみると5月31日~10月31日までになっていましたが、DER補助金が早く申込みが打ち切られたこともあってCEV補助金に流れ込みました。
そのこともあって、10月31日を待たずに募集を締め切っています。
2023年度に各種補助金を使ってV2Hシステムを導入する場合は、「ゆっくり考えて設置しよう。」ではなく、「補助金が早くなくなてしまうかもしれないから早めに行動しよう。」と考えておくと良いでしょう。
申請方法を間違えないこと
補助金が早めに無くなってしまうかもしれないと思って、早めに行動して申請書類を提出したとしても、不備があったり訂正箇所が多かったりすると何度も入力情報や必要書類を提出しなければなりません。
何度かやり取りしていくなかで期限がすぎてしまうケースがあります。
そのため、個人で申請する場合は入力情報に不備がないかや提出書類が揃っているなどを何度も確認して申請方法を間違えないようにしましょう。
金額は変動することがある
補助金は必ずしも満額受給できるわけではありません。
CEV補助金で見てみると、本体価格に関しては販売価格・定価の2分の1補助金が出るのに対して、工事代は住んでいる場所や基礎代金などによって補助金額は変わります。
CEV補助金の工事代金の補助額は次の通りです。
NO | 補助対象となる工事の 項目 | 基礎工事な し アンカ ー固定のみ (Aタイ プ) | 基 礎 が 簡 易 ブ ロ ッ ク 2 列 ( B タ イ プ) | 基 礎 が 簡 易 ブ ロ ッ ク フ ラ ッ ト タ イ プ ( Cタイ プ) | 基 礎 が 現 場 打ち(Dタイ プ) |
1 | 基礎工事 | 4,000円 | 7,000円 | 22,000円 | 91,000円 |
2 | 据付工事 | 56,000円 | |||
3 | 本体搬入費 | 15,000円 | |||
4 | 電気配線工事 | 71,000円 | |||
5 | 配管工事 | 27,000円 | |||
6 | ブレーカー設置工事 | 18,000円 | |||
7 | 切替開閉器設置工事 | 34,000円 | |||
8 | 開閉器盤設置工事 | 21,000円 | |||
9 | 雑材・消耗品、養生費 | 10,000円 | 11,000円 | 12,000円 | 16,000円 |
10 | レイアウト検討費 | 28,000円 | |||
11 | 電力会社協議費 | 16,000円 | |||
12 | 小屋設置工事 | 63,000円 | |||
13 | 離島への運搬費 | 30,000円 | |||
1 基設置の場合の補助 金交付上限 | 400,000円 |
各項目の上限が決められているため、満額受給が難しいと最初から考えておいたほうが良いでしょう。
補助金には条件があること
V2Hシステムの各種補助金にはあらかじめ条件が定められています。
そのため、全ての条件を満たさないと補助金の受給はできません。
V2H各種補助金の条件をいくつか紹介します。
・対象機種がCEV補助金の対象機種になっているか(全補助金)
・市県民税に滞納がないか(地方自治体)
・すでに電気自動車やプラグインハイブリッド車を所有しているか(DP補助金)
・HEMSを設置しているか(DER補助金・DP補助金)
・実証期間中に電力会社の変更ができる(DP補助金)
など
自分が受けたい補助金の条件は何かなどあらかじめ見ておくと良いでしょう。
V2H補助金のまとめ
みなさんいかがだったでしょうか?
今回の話をまとめると、
・2023(令和5)年度のV2H補助金を出す予定にしているのは、CEV補助金・DER補助金・DP補助金・地方自治体の4種類!
・補助金を受給するまでの流れは、申請者とセンターによって違う!
・住んでいる地域によっては、V2H補助金を出しているところある!
・補助金を申請するために注意するべきポイントは全部で4つある!
V2Hシステムは、電気自動車やプラグインハイブリッド車に貯められた電気を自宅で使えるように開発されたシステムです。
日本国内でも「脱炭素」や「カーボンニュートラル実現」にむけて、電気自動車やプラグインハイブリッド車の普及が進んでいます。
電気自動車やプラグインハイブリッド車の普及と共に注目されているのがV2Hシステムです。
国や地方自治体もV2Hシステムに関する補助金を出して普及促進をしています。
V2Hシステムを購入する場合は決して安い買い物ではありませんので、購入するのであれば補助金を使いたいですよね。
補助金は先着順だったり条件が細かく決められているため、自分で申請すると分からないことが多いと思います。
分からないことは、専門家に任せるのが一番です。
エコの王様にもV2H補助金に詳しいスタッフが数多くおりますので、補助金のことで分からないことがあればお気軽にお問い合わせ下さい!
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